オーラルケアとは?意味・デンタルケアとの違い・やり方を歯科衛生士が伝授
オーラルケアとは何か知りたいですか?本記事ではオーラルケアの意味やデンタルケアとの違いを解説。歯科衛生士による正しいオーラルケアのやり方や注意点も紹介します。オーラルケアで全身の健康を守りたい方は必見です。
「オーラルケアとは?デンタルケアとはどう意味が違うの?」「正しいオーラルケアのやり方を知りたい」
こう考えていませんか?
本記事では、オーラルケアの意味やデンタルケアとの違いを解説。歯科衛生士・歯科ドクターによる正しいオーラルケア方法も紹介します。
オーラルケアによって全身の健康につなげ、QOL向上を目指したい方は必見です。
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オーラルケアの「オーラル」とは口を使うことを指し、「オーラルケア」とは虫歯や歯周病予防のために、口の中を清潔に保つことを指します。
デンタルケアとの意味の違い
デンタルケアは歯や歯茎のケアを行うことです。一方オーラルケアは、虫歯や歯周病を含めた身体の健康のため、口腔内口全体を清潔に保つこと(口腔衛生)です。
オーラルケア用品には歯ブラシだけでなく、フロス・歯間ブラシ、マウスウォッシュ、舌ブラシ、保湿剤なども含まれます。
オーラルケアは、自己流だと不十分で虫歯や歯周病につながってしまう可能性があります。
ここでは歯科衛生士・歯科ドクターによる正しいオーラルケアのやり方や、自分に合ったオーラルケアアイテムの選び方を紹介しますので、毎日のオーラルケアの参考にしてください。
正しいオーラルケアのポイント5つ
毛先がまっすぐにカットされた、自分の口の状態に合った柔らかさ(ふつう or やわらかめ)の歯ブラシを使う
自分の悩み(虫歯予防・着色予防・知覚過敏ケア)に合った歯磨き粉を選ぶ
歯ブラシの毛先は歯と歯ぐきの境目に直角に当て、歯周ポケットに入れ込むようにして細かく動かす
フロス・歯間ブラシ・舌ブラシ・マウスウォッシュなども併用する
最低1日2回(朝食後・就寝前)オーラルケアを行う
自分に合った歯ブラシの選び方
歯ブラシは以下のようなタイプがおすすめです。
毛先はギザギザでなく真っ直ぐなもの
硬さは「ふつう」か「やわらかめ」
歯磨きに使う歯ブラシは、毛先がまっすぐにカットされた、最も一般的な形のものがおすすめです。ギザギザでなく真っ直ぐな方が、歯ブラシに均等に力がかかりやすいためです。
また、歯ブラシの硬さは、自分のお口の状態に合ったものを選びましょう。歯ぐきが薄いピンク色で引き締まっており、歯磨き中に血が出ることのない方は、ふつうの硬さの歯ブラシを使いましょう。
一方、歯磨きをしているときに歯ぐきが痛かったり、歯磨き中に血が出たりする方は毛の軟らかい歯ブラシがおすすめ。「歯周病予防」と書かれた歯ブラシを使うのもよいでしょう。
自分に合った歯磨き粉の選び方
歯磨き粉はあなたの悩みに合ったものを選ぶのが大切です。
以下は歯の悩み別に着目してほしい成分です。
虫歯予防:フッ素濃度1,000ppm以上
着色予防:ポリリン酸ナトリウム
知覚過敏ケア:乳酸アルミニウム・硝酸カリウム
電動歯ブラシユーザーは研磨剤に要注意
電動歯ブラシや音波歯ブラシは、効率的に歯の汚れを除去できるとして人気です。しかし研磨剤配合の歯磨き粉とともに使用すると、歯と歯茎を傷つけてしまう可能性が高くなります。
研磨剤配合の歯磨き粉を使う場合は手磨きに切り替え、電動歯ブラシを使用する際は研磨剤不使用の歯磨き粉を使用するのがおすすめです。
正しい歯ブラシの使い方・動かし方
正しい歯ブラシの使い方・動かし方のポイントは以下の通りです。
毛先を歯と歯茎の境目に直角に当てる
1か所あたり10回を目安に細かく動かしこする
毛先を歯周ポケットに入れ込むように少し角度をつけて優しく動かす
歯の汚れをしっかり落とすためには、歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に直角に当てて細かく動かします。1か所10回ほどこすりましょう。
歯の汚れである歯垢(プラーク)はねばねばしているため、しっかりこすらないと取れません。
また、歯ブラシは毛先を歯ぐきのキワ(歯周ポケット)に入れ込むようにして、少し角度をつけて優しく動かします。初めのうちは痛みがあったり出血が続いたりしますが、毎日続けていると治まってくるでしょう。
歯ブラシ以外のケア用品の選び方・使い方
実は歯ブラシだけでは歯の表面の汚れ・細菌しか落とすことができず不十分です。
歯と歯の間を清掃するフロス(糸ようじ)や歯間ブラシ、舌の上を清掃する舌ブラシ、仕上げにお口全体を洗い流すマウスウォッシュなども併用できるとより効果的です。
毎回併用するのが難しければ、就寝前の歯磨き時だけでも併用しましょう。
フロス(糸ようじ)
フロスは大きく「指巻きタイプ」と「持ち手つきタイプ」の2種類あります。また持ち手つきタイプは「F字型」と「Y字型」に分かれます。
フロスを使い慣れていない方は、持ち手つきタイプのY字型からスタートするのがおすすめ。前歯から奥歯までスムーズにフロスを通しやすいです。
矯正装置を装着している方や、歯と歯の間が狭い方は、指巻きタイプのフロスがおすすめ。以下の動画で使い方を紹介しているので参考にしてくださいね。
歯に挟まった物が取れない時の3つの対処法|詰まった食べかすの取り方や原因を紹介!
歯間ブラシ
歯間ブラシはI字型とL字型があり、I字型は前歯に、L字型は奥歯に使いやすいです。
ブラシ部分の材質はゴムとワイヤーがあり、ワイヤーの場合は先端を折り曲げることでI字型とL字型、いずれとしても使えるタイプがあります。
適切な歯間ブラシのサイズには個人差があります。
小さすぎると汚れの除去率が下がり、大きすぎると歯茎まで傷つけてしまうため、ドクターや歯科衛生士に相談するのがおすすめです。
マウスウォッシュ
マウスウォッシュも歯磨き粉同様、求める作用に応じた成分に着目して選ぶのがよいでしょう。
例えば以下のような成分が配合されています。
口臭予防:薬用成分 CPC
着色予防:ポリリン酸ナトリウム
虫歯予防:キシリトール
ただしマウスウォッシュは、使い方を誤ると以下のような危険性もあります。
唾液が減少する
口内環境が乱れる
特にエタノールが含まれているマウスウォッシュは、使用頻度が高すぎるとその揮発性から唾液を減少させる一因になります。
またマウスウォッシュを使いすぎると、もともと口腔内にいる常在菌まで洗い流してしまうことも。その結果、口内環境が乱れる可能性もあるため注意しましょう。
オーラルケアは1日2回以上行おう
オーラルケアは朝食後・就寝前の最低2回は行いましょう。可能であれば昼食後も行います。
唾液は汚れや細菌を洗い流す作用がありますが、就寝中は唾液量が減少します。そのため就寝前に汚れ・細菌が残ったままだとどんどん増殖してしまいます。
そのため就寝前のオーラルケアは特に丁寧に行いましょう。
今回紹介したようなオーラルケアを自宅で続けていても、どうしても取りきれない汚れは溜まってしまいます。たとえ歯ブラシとフロス、歯間ブラシなどを活用していたとしても、歯の汚れの2〜3割は残ってしまうと言われています。
そこで重要となるのが、定期的な歯科クリニックでのクリーニングです。
歯科クリニックでは専用の機械を使って、普段のセルフケアでは行き届かない部分の汚れを除去してもらえます。さらに仕上げにフッ素コーティングもしてもらえることで、虫歯に強い歯を目指せます。
また歯科クリニックでは、歯科衛生士が口腔内の状態を見た上で、普段のセルフケアのアドバイスも行います。自分のブラッシングの癖や正しいブラッシング方法なども教えてもらえるため、自宅でのセルフケアのブラッシュアップにも役立ちます。
つまり普段の丁寧なセルフケアとあわせて、3か月に1回程度、歯科クリニックでプロフェッショナルケアを受けることで、より効果的なオーラルケアができるのです。
オーラルケアをしないと以下のようなリスクがあります。オーラルケアの重要性を理解するためにも、しっかり押さえておきましょう。
虫歯・歯周病のリスクが上がる
口臭が起こりやすくなる
歯が黄ばんだり黒ずんだりする
全身の健康に悪影響を及ぼす
グローバルな活動に影響を及ぼす可能性
虫歯・歯周病のリスクが上がる
オーラルケアをしないと汚れや細菌がお口の中に溜まり、虫歯や歯周病になりやすくなります。
虫歯が進むと強い痛みが出て、食事の際に十分にものが噛めなくなります。また歯周病が進むと歯ぐきから血が出たり、歯が揺れたり、重度になると歯が自然と抜けたりします。
ちなみに虫歯は進行とともに痛みが出る病気ですが、歯周病は「サイレントディジーズ(静かなる病気)」とも表現される病気です。
自覚症状がないまま進行し、歯茎からの出血や歯のぐらつきなどの症状が現れたころにはすでに手遅れの状態になっていることも少なくありません。
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口臭が起こりやすくなる
オーラルケアをしないことで汚れや細菌が溜まると、口臭が起こりやすくなります。口臭は起こっていても自覚できないことが多いです。その上デリケートな問題であるため、他人から指摘してもらえないことも多いでしょう。
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歯が黄ばんだり黒ずんだりする
食べ物や飲み物により、歯は着色します。飲食後すぐにオーラルケアを行えば歯の色に変化は起こりにくいですが、オーラルケアをしないと色が定着し、歯が黄ばんだり黒ずんだりします。
歯の黄ばみの6大原因!ホワイトニング方法や予防法を解説
全身の健康に悪影響を及ぼす
オーラルケアはお口の中を清潔に保つだけではありません。お口は全ての入り口であるため、オーラルケアをしないと食べ物や飲み物と一緒に汚れ・細菌が全身へ流れ込んでいきます。
これにより呼吸器疾患や心疾患にかかるリスクが上がるという研究結果も出ているのです。
▷参考論文①:口腔ケアと誤嚥性肺炎予防
▷参考論文②:口腔ケアによる誤嚥性肺炎予防
また近年の研究によると、以下のような疾患も歯周病との関連性が示されつつあります。
糖尿病
脳梗塞
認知症
心筋梗塞
肥満
高血圧
グローバルな活動に影響を及ぼす可能性
実は日本は先進国の中でもオーラルケアへの意識が低いと言われています。
“予防歯科先進国”と言われるスウェーデンと比較すると、80歳代の歯の保有数(現存歯数)に約8本の差があることがわかっています(日本:13本・スウェーデン21.1本。厚生労働省 歯科医疾患実態調査より)
また、欧米では人の歯を見てその人のバックグラウンドを判断するとも言われています。
あまりにも治療の跡(銀歯や金属の詰め物)が多かったり、歯が抜けてしまっている箇所があったりすると、自己管理能力や歯に投資する財力がないと判断される可能性も否めません。
正しいオーラルケアを続けると、虫歯や歯周病の予防になるだけでなく、全身の健康にもつながります。虫歯や歯周病を防げると、歯を失うリスクが下がるため、長く自分の歯で会話や食事を楽しめ、QOLの向上にもなります。
正しいオーラルケアをするには、今の自分のオーラルケア方法を第三者にチェックしてもらうことが大切です。Oh my teeth の無料歯型スキャンではドクターによる診察もあるため、普段のあなたのオーラルケアが十分かどうかもわかります。
無理な勧誘はいたしませんので、どうぞお気軽にご予約ください。
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