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歯科矯正
最終更新日:2024年2月19日

セラミック歯は後悔する?「絶対ダメ」といわれる7つの理由

ブログやSNS上では「後悔する」という声があがるセラミック歯。本記事では、セラミック歯が「絶対ダメ」といわれる7つの理由を解説します。セラミック歯での治療を検討されている方は必見です。

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歯科矯正ブログ編集チーム

木村真由美

Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。

「白い歯に憧れるけど、セラミック歯にしたら後悔する?」
「セラミック歯が絶対ダメといわれるのはなぜ?」

セラミック治療するべきか否か、お悩みではありませんか?

セラミック歯は審美性に優れ、歯科治療においてとても有効な治療方法の一つです。一方で、セラミック歯にはメリットばかりではなく、知っておかなければならないデメリットもあります。

そこで本記事では、セラミック歯の治療で後悔する7つの理由について、包み隠さず解説していきます。

これからセラミック歯で治療を受けるか悩んでいる方、治療方法を決めかねている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

セラミック歯とは?

セラミック歯は後悔する?「絶対ダメ」といわれる7つの理由

セラミック歯とはその名の通り、セラミック素材(陶材)でできた人工歯のこと。

虫歯やケガなどで欠損した歯を補綴(ほてつ:人工歯で補う治療法)するために使用され、歯の一部を補綴する場合は「セラミックインレー」、歯に被せて使う場合は「セラミッククラウン」と呼ばれます。

治療で使用されるセラミック歯には、主に下記の4つの種類があります。それぞれ特徴が異なるため、審美性や耐久性を考慮して選びましょう。

セラミック歯の種類

メリット

デメリット

オールセラミック
(e-max)

色・光沢・透明感も天然歯に近く審美性に優れ、変色しにくい

天然歯より少し硬いため、強い力が加わることで欠けることがある

ジルコニアセラミック

審美性はオールセラミックにはやや劣るが「人工ダイヤモンド」と呼ばれ耐久性が高い

セラミック歯の中では一番コストがかかる

ハイブリッドジルコニア

レジンにセラミックを混ぜて作られた素材。硬すぎず柔軟性がある

時間がたつと変色し、オールセラミックやジルコニアより審美性で劣る

メタルボンド

表面はセラミックで内側は金属でできているため耐久性に優れている

歯茎の変色するケースがある。金属アレルギーの人も注意が必要

また、セラミック歯は歯並びを整える「セラミック矯正(クイック矯正)」でも使用されており、多くの芸能人が施術を受けていることでも有名です。

しかし、セラミック矯正はあくまでも補綴治療であって、自歯を動かして歯並びを整える歯科矯正とは、歯科学的にはまったく異なることを覚えておきましょう。

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セラミック歯にして後悔?「絶対ダメ」といわれる7つの理由

セラミック歯は後悔する?「絶対ダメ」といわれる7つの理由

ここでは、「セラミック歯にすると後悔する」といわれる7つの理由を解説していきます。

セラミック歯のメリットだけでなく、デメリットも事前に知っておくことが大切ですので、一緒に確認していきましょう。

後悔する7つの理由
  • 歯を削る

  • 歯の神経を抜く

  • セラミック歯が破損する

  • セラミック歯に寿命がある

  • 高額な費用が必要になる

  • 虫歯・歯周病のリスクが高まる

  • 抜歯する

歯を削る

セラミック歯では自歯を削る処置をするため、治療法を決める際には慎重に考えなくてはなりません。

なぜなら、歯は削れば削るほど弱くなり、健康だった歯の寿命を短くしてしまうためです。

一般的に自歯をセラミック歯の土台にするには、トウモロコシの粒ぐらいの大きさまで自歯を削り、そこにセラミック歯を被せます。

このように小さな粒状になるまで歯を削れば、当然後戻りはできません。たとえ治療法を変えたいと思っても、歯が小さすぎて希望する治療を受けられない可能性もあります。

もし健康な歯を削る処置に抵抗を感じるのであれば、ほかの治療法を視野に入れてもいいでしょう。

歯の神経を抜く

セラミック歯を設置する際、抜髄(歯の神経を抜く処置)が必要になるケースがあります。

神経を抜いてしまった歯は「枯れた木の枝」と呼ばれ、水分や栄養を供給できずボロボロになって歯の寿命が短くなってしまうので注意が必要です。

では、どうしてセラミック歯の治療で抜髄が必要になるのでしょうか。

その理由は、自歯を削る際に神経に触れて痛みが出てしまい、痛みをやわらげるには抜髄しかないためです。

セラミック歯の治療では抜髄が必要になることがあり、その結果として歯の寿命が短くなるリスクがあることを理解しておきましょう。

セラミック歯が破損する

セラミック歯は耐久性があるとはいえ自然歯と比べると弱く、欠けたり割れたりすることがあります。

セラミック歯が破損してしまうと、新しいセラミック歯に替える費用がかかるため、金銭的な負担になることがデメリットです。

実際、SNS上では「新しいセラミック歯にして1年ほどで、フランスパンをかじったら欠けてしまった」という声も。

また、寝ている間の歯ぎしりや食いしばりでセラミック歯が破損するのを防ぐためにはマウスピース(ナイトガード)の装着が必須で、めんどうに感じる人もいます。

セラミック歯の破損で余計な出費を避けるためにも、就寝時はマウスピース着用を徹底し、意識して歯に強い圧力をかけないように気をつけましょう。

セラミック歯に寿命がある

セラミック歯の寿命は、10年ほどといわれています。

寿命のサイクルごとに新しいセラミック歯と替えなければならないため、交換にかかる費用は大きな負担になりかねません。

ただ、セラミック歯でも耐久性に優れた素材もあり、きちんとメンテナンスすれば20〜30年と長持ちするケースもあります。

セラミック歯の寿命が少しでも長くなるように、定期的なクリニックでのメンテナンスを受け、日々の口腔ケアをしっかり行いましょう。

高額な費用が必要になる

セラミック歯には高額な費用がかかります。そのため、「こんなにお金がかかるとは思っていなかった」と、後悔するケースも少なくありません。

もともとセラミック歯は保険がきかない自由診療であるため、1本あたり10〜15万円の費用がかかります。さらに先述したように、破損した場合や寿命ごとに取り替える費用も軽視できません。

長期的な費用も想定したうえで、セラミック歯での治療が自分に合っているのか慎重に判断することが大切です。

虫歯・歯周病のリスクが高まる

セラミック歯を設置する際に、自歯との接着点に極小の隙間ができてしまうことがあります。

その隙間には食べかすなどが溜まりやすく、その汚れが時間の経過とともにプラークを形成します。

隙間に付着したプラークは、虫歯・口臭・歯周病のリスクを高めるため注意が必要です。

セラミック治療後はフロスや口腔内洗浄液なども使って、口内環境を清潔に保つよう気をつけましょう。

抜歯する

セラミック矯正をする際、極端に歯のガタつきがあるケースでは抜歯しないといけないこともあります。

抜歯した箇所はセラミック歯でブリッジにしますが、その場合は一生ブリッジで支えていかなければなりません。

また、ブリッジを支える歯には過度な負荷がかかり、ダメージを与えてしまう弊害も考えられます。その後の治療法も限定的になることから、抜歯には慎重な判断決断が必要です。

なお、歯並びの程度や症例によっては、抜歯せずにすむ矯正方法もあります。幅広い選択肢を検討して、自分に合った矯正方法を見つけましょう。

マウスピース矯正の Oh my teethでは、矯正前の診断も無料で行っていますので「抜歯せずに矯正できるか知りたい」という方は、お気軽にご相談ください。

マウスピース矯正 Oh my teeth の無料診断を予約する

セラミック治療で起こりうる6つの失敗例

セラミック歯は後悔する?「絶対ダメ」といわれる7つの理由

セラミック治療で後悔する人が多いのは、治療で失敗してしまい満足した結果を得られないためです。

ここでは、セラミック治療で起こりうる6つの失敗例を紹介していきます。セラミック治療を検討している方は、予備知識として頭に入れておきましょう。

起こりうる6つの失敗例
  • 理想とのギャップが生じた

  • 噛み合わせが悪くなった

  • 痛みが出た

  • セラミック歯と歯茎の境目に隙間ができた

  • セラミック歯と歯茎の境目が黒くなった

  • 歯を抜くことになった

理想とのギャップが生じた

セラミック治療が無事に終わっても、必ずしも理想と一致しない結果になることもあります。

たとえば、「セラミック歯と自分の歯の色が合っていない」と感じたり、セラミック矯正であれば「思ったほど出っ歯が治らなかった」といったケースです。

こうした理想とのギャップは、カウンセリングを通じてドクターと治療ゴールをすり合わせることで防げる可能性が高まります。

治療前のカウンセリングではドクターやスタッフの指導にただ従うだけでなく、自分の希望をしっかり伝えることも大切です。

噛み合わせが悪くなった

セラミック治療で失敗例の一つとしてあげられるのが、噛み合わせが悪くなってしまうことです。

原因としては、噛み合わせを重視せずに審美性だけを追求して施術するなどのことが考えられます。

また、自歯とセラミック歯のすり減る速度に差があることで、歯の高さに変化が出てしまい噛み合わせが悪くなることもあります。

セラミック歯の治療で後悔しないためにも、「長期的な観点で自分の歯を考える」「噛み合わせ専門医がいるクリニックを選ぶ」なども大切です。

痛みが出てきた

セラミック治療後、歯髄炎による痛みが生じることがあります。

これはセラミック歯を設置する際に土台となる歯を必要以上に大きく削った結果、神経が炎症を起こしてしまうためです。

歯髄炎になってしまうと痛いだけでなく、痛みをやわらげるには神経を抜く処置が必要になるケースもあります。そうなれば結果として、歯の寿命が短くなってしまいます。

このようにセラミック歯での治療では、歯髄炎のリスクがあることを覚えておきましょう。

セラミック歯と歯茎の境目に隙間ができた

時間の経過とともに、セラミック歯と歯茎の境目に隙間ができてしまうケースもあります。

隙間が生じる原因は、加齢によって歯肉が退縮してしまうことなどが考えられます。

セラミック歯と歯茎の間に隙間ができて見た目が悪くなってしまった場合、歯茎の再生治療をしているクリニックもありますので受診を検討してみましょう。

セラミック歯と歯茎の境目が黒くなった

セラミック歯と歯茎の境目が黒くなってしまう事例も、セラミック治療では起こりえます。

歯茎が黒く見えてしまうのは、歯の根本まできちんとセラミック歯が被っておらず、神経を取って黒く変色した土台の歯が見えてしまうためです。

また、メタルボンドのセラミック歯を使用した場合でも、歯茎が黒く変色してしまうケースがあります。

使用するセラミック歯の素材によって審美性が低くなってしまう可能性もあるため、治療前のカウンセリングで予後についてもしっかり確認することが重要です。

歯を抜くことになった

セラミック歯を使った矯正では、抜歯処置が必要になることがあります。

なぜなら、抜髄した歯が栄養不足で弱くなってしまい、「歯根破折」(しこんはせつ:歯根にヒビが入ること)を起こしてしまうケースがあるからです。

また神経を抜く処置の際に、歯根に細菌が残されてしまい根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)になり、最悪の場合、抜歯になってしまうケースもあります。

このように、抜歯の危険性があることを念頭に置いて、もし疑問や抵抗を感じた場合にはドクターに相談したり、ほかの治療法を検討してみましょう。

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セラミック歯の治療で後悔しないために大切なこと

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セラミック歯の治療で後悔しないために大切なのは「事前の対策」と「心構え」です。

下記にあげる3つのポイントに注意して、後悔のないセラミック治療をスタートさせましょう。

後悔しないために大切なこと
  • セラミック歯のデメリットを理解する

  • セカンドオピニオンを受ける

  • 信頼できるドクター・クリニックを選ぶ

セラミック歯のデメリットを理解する

セラミック歯を用いた治療で後悔しないためには、セラミック歯のデメリットについて理解しておくことが大切です。

事前にデメリットやリスクを理解しておくことで、セラミック歯での治療が自分にとって本当に必要なのかといった判断材料になります。

さらに心構えとして、起こりうるリスクを把握しておけば、治療中のトラブルにも柔軟に落ち着いて対処できるでしょう。

セラミック歯の治療がスタートしてから「こんなはずじゃなかった」と後悔しても、歯を大きく削ってしまった後では取り返しがつきません。

セラミック歯での治療を受ける際には、メリットだけに目を向けるのではなくデメリットもきちんと把握します。セラミックへの理解を深めて、納得してから治療をスタートさせましょう。

セカンドオピニオンを受ける

セラミック歯での治療を受ける前に、複数のクリニックでセカンドオピニオンを受けるのも方法の一つです。

それぞれのクリニックで話を聞くことで、違った角度から治療方法を検討でき選択肢の幅も広がります。

最低でも2〜3つのクリニックでカウンセリングを受けて、いろいろな角度からの意見や治療法を提案してもらいましょう。

またセカンドオピニオンを受ける際には、セラミック歯について最低限の知識を入れて積極的に質問し、疑問点や不安なことは必ずその場でクリアするのが鉄則です。

不安な気持ちを抱えたまま治療を開始してしまうと「やっぱりやめておけばよかった」と後悔につながります。

後悔しないためにはセカンドオピニオンで第三者の意見も聞き入れて、セラミック歯での治療が最適なのか、もしくはほかの治療法が合っているのかを、冷静に判断することが重要です。

信頼できるドクター・クリニックを選ぶ

信頼できるドクターやクリニックを慎重に選ぶことが、後悔を避ける重要なポイントになります。

たとえば、患者の立場になり親身に治療を進めるクリニックであれば、セラミック歯のデメリットやリスクについて丁寧に説明してくれます。

一方で、セラミック歯のメリットばかりを推してくるクリニックは、患者を最優先に考えていない場合があるので、セールストークに飛びつかないよう冷静にアドバイスを聞き入れましょう。

また、セラミック歯を使った治療の実績や症例数が多く、補綴専門医がいるクリニックを選ぶことも有効な手段です。

日本補綴歯科学会では、補綴専門医とは下記に当てはまる歯科医師を指すとしています。

補綴専門医は歯科補綴学の専門的知識および臨床技能・経験を有する優れた歯科医師(5年ごとの更新)
引用元:公益社団法人 日本補綴歯科学会「日本補綴歯科学会の専門医制度」

セラミック歯で後悔しないためにも、信頼できるドクターやクリニックを選びましょう。

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セラミック歯の特徴を知って自分に合った治療法を選択しよう

セラミック歯の治療に関しては、SNS上でも「絶対ダメ」「後悔」といったネガティブな声が多く聞かれます。

しかし、審美性も兼ね備えたセラミック歯は、虫歯・歯の欠損・歯並びなどを効果的に改善できる治療方法です。

自分が理想とする治療のゴールを見据え、セラミック歯の特徴をよく理解し納得したうえで、自分に合った治療法を選択しましょう。

歯並びを整えたいと考えている方には、目立たず短期間で治療できるマウスピース矯正もおすすめです。

マウスピース矯正の Oh my teethでは、無料で矯正前の検査や診断も実施しています。ぜひ、お気軽にお越しください。

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