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マウスピース矯正
最終更新日:2024年2月29日

インビザラインで抜歯が必要になる3つの症例!あなたはこれに当てはまる?

インビザラインで抜歯が必要な症例

インビザラインは基本的に抜歯せずに歯並びを整えられますが、症例によっては抜歯が必要なケースもあります。本記事では、インビザラインで抜歯が必要・不要な症例と抜歯するメリット・デメリットについて解説します。

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歯科医師

吉良 佳子

マウスピース矯正 Oh my teeth 導入クリニック 所属歯科医師。福岡歯科大学歯学部卒業。卒後、東京歯科大学にて研修。在学中、イギリス、リヴァプール大学にて研修。

「インビザラインで抜歯が必要と言われたけれど、できれば抜きたくない」
「私もインビザラインで抜歯しないといけないの?」

このようにお悩みではありませんか?

健康な歯を抜歯するのは、抵抗を感じてしまいますよね。しかし、場合によっては抜歯したほうが歯並びがきれいになるケースもあります。

そこで本記事では、インビザラインで抜歯が必要・不要な症例と抜歯するメリット・デメリットを紹介します

どうしてインビザラインで抜歯が必要なのか、抜歯によって本当にきれいな歯並びを目指せるのか、後悔しないように確認していきましょう。

マウスピース矯正Oh my teethの歯並び診断では、あなたの歯並びがマウスピース矯正に適合するか、抜歯が必要かどうかご案内できます。検査・診断にかかる費用は0円です。

インビザラインを検討している方も相談可能ですので、以下のバナーをチェックしてみてくださいね。

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インビザラインで抜歯が必要な症例

インビザラインで抜歯が必要な症例

インビザライン矯正では、歯並びと噛み合わせの改善のために、抜歯が必要になるケースがあります。まずはインビザラインで抜歯が必要になる症例を紹介します

歯が生えるスペースが不足している

インビザラインで抜歯が必要になる多くの原因は、歯をきれいに並べるためのスペースが不足しているケースです。スペース不足で抜歯が必要になるのは、以下のような歯並びがあります。

抜歯が必要になる歯並び
  • 出っ歯

  • 受け口

  • 叢生(デコボコの歯並び)

出っ歯

出っ歯

出っ歯は上の前歯が下の前歯より大きく突き出した状態のことで、上顎前突(じょうがくぜんとつ)ともいいます。出っ歯はスペースが足りないために歯列に歯が並びきられず、前歯が突出しているケースが多いです

改善するには小臼歯(前から4・5番目の歯)を抜歯して、前歯を後方に移動させるスペースを作ります。

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出っ歯はインビザライン矯正で治せる?症例とともに解説

受け口

受け口

受け口とは、下の前歯が上の前歯より前に出た状態のことで、反対咬合やしゃくれともいいます。受け口も出っ歯と同様に抜歯を行って、突出している前歯を後方へ下げるためのスペースを作ります。

さらにあごの骨格に原因のある受け口の場合は、抜歯をともなう歯科矯正と併用して外科的手術が必要です

叢生(そうせい)

叢生

叢生は歯と歯が折り重なるようにデコボコに生えた状態で、乱杭歯(らんぐいば)とも呼びます。重度の叢生の場合は、きれいに歯を並べるために抜歯をするケースが多いです

ここまでで紹介した歯並びは、乱れの度合いによってインビザラインでは対応できない場合もあります。インビザラインが難しい症例について、詳しくは以下の記事も参考にしてください。

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【5分で理解】インビザラインで治療できない6つの症例!対象外になった場合の矯正方法も紹介

親知らずが歯並びに悪影響を与えている

親知らずが歯並びに悪影響を与えている場合も抜歯が必要です。なぜなら横や斜めに生えている親知らずは、前の歯を押してしまい、矯正治療がスムーズに進まない可能性があるからです

また、歯列を後方に下げるスペースを作るのに邪魔になっている場合も、親知らずの抜歯が行われます。

重度の虫歯・歯周病の歯がある

重度の虫歯や歯周病を患っている場合も、抜歯が検討されます。そのような歯を残したまま矯正を開始しても、矯正治療がうまく進まなかったり、虫歯や歯周病を悪化させたりするリスクがあるからです

さらに重度の歯周病であごの骨が溶けた状態だと、インビザラインの矯正力によって歯が抜けてしまう恐れもあります。抜歯になるかは虫歯や歯周病の進行の度合いによっても変わるので、早めに歯科医院でメンテナンスを受けることが大切です。

インビザラインで抜歯が不要な症例

インビザラインで抜歯が不要な症例

インビザライン矯正における抜歯は、歯を並べるスペースを作るために有効な処置ですが、絶対に必要というわけではありません。症例によっては歯を抜かなくてもインビザラインで矯正できるケースはあります。ここからは、抜歯なしで改善が期待できる症例を紹介します。

ただし、実際に抜歯が不要かどうかは、クリニックで精密な検査を行ったうえで歯科医師による診断が必要です。

本来は抜歯が必要なのに無理に非抜歯で矯正を進めると、「出っ歯になる」「歯茎が下がる」「噛み合わせが合わなくなる」など悪化することも考えられるので注意しましょう。

歯並びの乱れが軽度の場合

歯並びの乱れが軽度の場合、基本的に6mm程度までのスペース不足であれば、抜歯をせずに矯正できる可能性が高いです

しかし、症例によっては研磨処置などでスペースを作る必要があります。抜歯をせずにスペースを作る方法については次項で解説します。

すきっ歯

すきっ歯(空隙歯列)

歯と歯の間に隙間があるすきっ歯も、抜歯が不要なケースが多いです。もともと隙間がありスペースを作る必要がないので、マウスピースのみで歯をきれいに並べられます

インビザラインで抜歯をすると矯正期間や費用はどう変わる?

カレンダーとお金

抜歯をすると追加で費用がかかるケースが多いです。矯正治療のために行う抜歯は基本的に保険が適用されません自由診療のためクリニックによって費用は異なりますが、1本あたり5,000〜15,000円が相場です

親知らずが虫歯や歯周病になっている場合は保険適用されることもあり、3割負担だと1本あたり3,000〜5,000円程度かかります。

インビザラインで抜歯を行うと、抜歯をしない場合と比べて治療期間は長くなる傾向にあります。なぜなら抜歯をすると大きなスペースが空き、歯を動かす距離がそのぶん長くなるからです。

ただし、症例によっては抜歯をすることでスムーズに歯が動かせるようになり、抜歯をしない場合より治療期間が早く終わるケースもあります。

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抜歯にかかる費用を解説|親知らず・矯正抜歯の値段はどれくらい?

抜歯をするタイミングは?

インビザライン矯正で抜歯をするタイミングは、基本的には矯正開始前です

ただし、矯正後のほうが抜歯が容易だったり、抜歯後のスペースに前後の歯が倒れ込みそうな症例の場合、先に歯並びを整えてから抜歯するケースもあります。

インビザラインで抜歯をするメリット・デメリット

インビザラインで抜歯をするメリット・デメリット

インビザラインで抜歯を行うケースには、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット

  • 対応できる範囲が広がる

  • 口ゴボの改善が見込める

  • 治療計画が立てやすい

インビザラインで抜歯をするメリットは、歯を動かすための十分なスペースを確保でき、対応可能な症例の幅が広がることです。大きく前歯を後退させることもできるため、口元が盛り上がって見える「口ゴボ」の改善も見込めるでしょう。

さらにクリニックによっては、3Dシステムで抜歯後の歯の動きをシミュレーションで確認できます。矯正を開始する前段階で、治療計画が立てやすいといったメリットもあります。

デメリット

  • 健康な歯を失ってしまう

  • 痛みや腫れが生じることがある

  • スペースが埋まるまでは隙間が気になる

  • 食事がしにくくなる可能性がある

インビザラインで抜歯をする場合、健康な歯を抜くケースもあります。問題のない歯を抜くことに、抵抗を感じる方もいるかもしれません。また、抜歯後は一時的に痛みや腫れが生じることもあります。

また、抜歯をした部分のスペースが埋まるまでの間は、隙間が気になったり、食事がしにくくなったりすることもあります。

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インビザライン矯正で抜歯をせずにスペースを作る方法

抜歯をせずにスペースを作る方法

インビザラインにおいて、抜歯をせずにスペースを作るには、以下の3つの方法があります。

抜歯をせずにスペースを作る方法
  • IPR(ディスキング・ストリッピング)

  • 側方拡大

  • 後方移動(遠心移動)

それぞれの方法で確保できるスペースの量には限界があるため、3つを組み合わせることもあります。

IPR(ディスキング・ストリッピング)

IPR

IPRは、歯の側面をヤスリで削ってスペースを作る方法です。削るのは1.5〜2mmほどの厚みがあるエナメル質のうちの最大0.5mm程度なので、痛みが出るといった心配はほとんどありません。

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側方拡大

インビザライン矯正のマウスピースは、歯に持続的に一定の力を加えることで、歯列の幅を広げる側方拡大ができます。側方拡大をすることで歯と歯の間に隙間ができるため、歯をきれいに並べられます

後方移動(遠心移動)

インビザラインは奥歯を後ろへ動かす後方移動を得意としています。一番奥の歯から順番に移動させて、最終的には歯並び全体を後方へ動かすことでスペースを作れるので、抜歯の必要がありません。

ただし後方移動には、奥歯の後方に骨があるぶんしか動かせない、親知らずがある場合は抜歯が必要といったデメリットもあります。

インビザラインで抜歯が必要かどうかは相談してみよう

インビザライン矯正は、歯を並べるスペースを作るために抜歯が必要となるケースがあります。しかし、歯を抜いてしまったら元に戻すことはできません。抜歯をする場合は、メリット・デメリットをしっかりと理解しておくことが大切です

なお、実際にあなたの歯並びに抜歯が必要かどうかは、精密な検査をしてみないとわかりません。理想の歯並びを手に入れるためにも、まずは矯正相談に行って、あなたに最適な矯正方法を選びましょう

マウスピース矯正 Oh my teethは、無料相談を実施しています。歯並びの改善には抜歯が必要なのか診断を受けられ、抜歯しない場合はどのように歯が動いていくのかシミュレーションで確認できます。まずはお気軽に無料診断へお越しください。

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