インビザラインで抜歯が必要になる3つの症例!あなたはこれに当てはまる?
「インビザラインで抜歯が必要と言われたけれど、できれば抜きたくない」
「私もインビザラインで抜歯しないといけないの?」
このようにお悩みではありませんか?
健康な歯を抜歯するのは、抵抗を感じてしまいますよね。
しかし、場合によっては抜歯したほうが歯並びがきれいになるケースもあります。
そこで本記事では、インビザラインで抜歯が必要・不要な症例と抜歯するメリット・デメリットを紹介します。
どうしてインビザラインで抜歯が必要なのか、抜歯によって本当にきれいな歯並びを目指せるのか、後悔しないように確認していきましょう。
目次
インビザライン矯正では、歯並びと噛み合わせの改善のために、抜歯が必要になるケースがあります。
まずはインビザラインで抜歯が必要になる症例を紹介します。
歯が生えるスペースが不足している
インビザラインで抜歯が必要になる多くの原因は、歯をきれいに並べるためのスペースが不足しているケースです。
スペース不足で抜歯が必要になるのは、以下のような歯並びがあります。
出っ歯
受け口
叢生(デコボコの歯並び)
出っ歯
出っ歯は上の前歯が下の前歯より大きく突き出した状態のことで、上顎前突(じょうがくぜんとつ)ともいいます。
出っ歯はスペースが足りないために歯列に歯が並びきられず、前歯が突出しているケースが多いです。
改善するには小臼歯(前から4・5番目の歯)を抜歯して、前歯を後方に移動させるスペースを作ります。
出っ歯はインビザライン矯正で治せる?症例とともに解説
受け口
受け口とは、下の前歯が上の前歯より前に出た状態のことで、反対咬合やしゃくれともいいます。
受け口も出っ歯と同様に抜歯を行って、突出している前歯を後方へ下げるためのスペースを作ります。
さらにあごの骨格に原因のある受け口の場合は、抜歯をともなう歯科矯正と併用して外科的手術が必要です。
叢生(そうせい)
叢生は歯と歯が折り重なるようにデコボコに生えた状態で、乱杭歯(らんぐいば)とも呼びます。
重度の叢生の場合は、きれいに歯を並べるために抜歯をするケースが多いです。
ここまでで紹介した歯並びは、乱れの度合いによってインビザラインでは対応できない場合もあります。
インビザラインが難しい症例について、詳しくは以下の記事も参考にしてください。
【5分で理解】インビザラインで治療できない6つの症例!対象外になった場合の矯正方法も紹介
親知らずが歯並びに悪影響を与えている
親知らずが歯並びに悪影響を与えている場合も抜歯が必要です。
なぜなら横や斜めに生えている親知らずは、前の歯を押してしまい、矯正治療がスムーズに進まない可能性があるからです。
また、歯列を後方 に下げるスペースを作るのに邪魔になっている場合も、親知らずの抜歯が行われます。
重度の虫歯・歯周病の歯がある
重度の虫歯や歯周病を患っている場合も、抜歯が検討されます。
そのような歯を残したまま矯正を開始しても、矯正治療がうまく進まなかったり、虫歯や歯周病を悪化させたりするリスクがあるからです。
さらに重度の歯周病であごの骨が溶けた状態だと、インビザラインの矯正力によって歯が抜けてしまう恐れもあります。
抜歯になるかは虫歯や歯周病の進行の度合いによっても変わるので、早めに歯科医院でメンテナンスを受けることが大切です。
インビザライン矯正における抜歯は、歯を並べるスペースを作るために有効な処置ですが、絶対に必要というわけではありません。
症例によっては歯を抜かなくてもインビザラインで矯正できるケースはあります。
ここからは、抜歯なしで改善が期待できる症例を紹介します。
ただし、実際に抜歯が不要かどうかは、クリニックで精密な検査を行ったうえで歯科医師による診断が必要です。
本来は抜歯が必要なのに無理に非抜歯で矯正を進めると、「出っ歯になる」「歯茎が下がる」「噛み合わせが合わなくなる」など悪化することも考えられるので注意しましょう。
歯並びの乱れが軽度の場合
歯並びの乱れが軽度の場合、基本的に6mm程度までのスペース不足であれば、抜歯をせずに矯正できる可能性が高いです。
しかし、症例によっては研磨処置などでスペースを作る必要があります。
抜歯をせずにスペースを作る方法については次項で解説します。
すきっ歯
歯と歯の間に隙間があるすきっ歯も、抜歯が不要なケースが多いです。
もともと隙間がありスペースを作る必要がないので、マウスピースのみで歯をきれいに並べられます。
抜歯をすると追加で費用がかかるケースが多いです。
矯正治療のために行う抜歯は基本的に保険が適用されません。
自由診療のためクリニックによって費用は異なりますが、1本あたり5,000〜15,000円が相場です。
親知らずが虫歯や歯周病になっている場合は保険適用されることもあり、3割負担だと1本あたり3,000〜5,000円程度かかります。
インビザラインで抜歯を行うと、抜歯をしない場合と比べて治療期間は長くなる傾向にあります。
なぜなら抜歯をすると大きなスペースが空き、歯を動かす距離がそのぶん長くなるからです。
ただし、症例によっては抜歯をすることでスムーズに歯が動かせるようになり、抜歯をしない場合より治療期間が早く終わるケースもあります。
抜歯にかかる費用を解説|親知らず・矯正抜歯の値段はどれくらい?
インビザライン矯正で抜歯をするタイミングは、基本的には矯正開始前です。
ただし、矯正後のほうが抜歯が容易だったり、抜歯後のスペースに前後の歯が倒れ込みそうな症例の場合、先に歯並びを整えてから抜歯するケースもあります。