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歯科矯正
最終更新日:2024年5月21日

抜歯にかかる費用を解説|親知らず・矯正抜歯の値段はどれくらい?

抜歯の費用 歯によって違う?

「親知らずを抜歯する際の費用は?」
「歯科矯正で抜歯が必要と言われた!さらに値段は高くなるの?」

抜歯する際の治療費は、歯の状態によって異なります。また安全に抜歯するためには、検査費用が別途必要なため、10,000円を超えることも少なくありません。

そこで当記事では、ケース別で抜歯の費用を詳しく解説。そもそも抜歯する必要があるのか、抜歯について気軽に相談できる医院も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

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歯科医師

吉良 佳子

マウスピース矯正 Oh my teeth 導入クリニック 所属歯科医師。福岡歯科大学歯学部卒業。卒後、東京歯科大学にて研修。在学中、イギリス、リヴァプール大学にて研修。

ちょっと待って!矯正=抜歯ではないよ!

矯正のために抜歯をしないと!と思っている方へ

歯並びによっては抜歯をしなくても矯正できます。一度本当に抜歯が必要なのか検査と診断を受けてみることをオススメします!

抜歯の費用:抜く歯と目的で異なる!

抜歯にかかる費用はこれ

親知らずや虫歯・歯周病の進行により歯を残すのが難しいと診断された場合や、歯科矯正により歯を並べるスペースを確保する必要がある場合、抜歯を行います。

虫歯や歯周病、親知らずは保険適用になりますが、歯科矯正の抜歯は基本的に自由診療となります。以下の表は抜歯の費用をまとめたものです。


1本あたりの費用

乳歯

地方自治体の負担により自己負担は0円

前歯・小臼歯

1,500~3,200円

奥歯・親知らず

3,000~10,000円

歯科矯正の抜歯

5,000~15,000円

※別途で初診料や再診料、検査料、麻酔代、投薬代などがかかります。

抜歯の費用は、対象となる歯や症例によって異なります。

乳歯:自己負担0円

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた場合や、乳歯がなかなか抜けない状況では、抜歯が必要になることがあります。

未就学児2割負担260円、義務教育就学後3割負担480円と初診料や再診料、検査料などかかります。しかし、地方自治体の支援により、窓口での自己負担は0円になることが多いです。

前歯・小臼歯

前歯・小臼歯(前から4・5番目の歯)の抜歯は、初診・再診料・検査料を含めて1,500~3,200円程度かかります。

奥歯・親知らず:抜歯が難しくやや高くなる

前から6・7番目の奥歯、親知らずの抜歯は、生え方や処置によって費用が異なります。目安費用は3,000円~10,000円程度です。

歯ぐきに埋まっていたり斜めに生えている親知らずは、まっすぐ生えている親知らずと比較すると抜歯が難しいため、費用がやや高くなります。

歯科矯正の抜歯:自由診療となる

歯科矯正を行う際、歯列が小さく歯が並びきらない場合や、親知らずが矯正治療の進行を妨げる場合、抜歯が必要になります。

小臼歯の抜歯は自由診療になり、1本あたりの費用は5,000〜15,000円程度、親知らずは保険適用になることが多く、3,000~10,000円程度です。

歯科矯正:その抜歯本当に必要?!

矯正をするのに全症例で抜歯が必要!と思っていませんか?

歯並びの状態によっては抜歯をしなくても、矯正を始められる場合があります。

コチラの歯科医院では相場3万円程度の検査を無料で実施中。抜歯が必要なのか改めて診てもらうのもオススメです。

本当に抜歯が必要?
空いてる日程

※保険適用外の自由診療です

抜歯費用の内訳:3つのケースで解説

抜歯費用の内訳

抜歯の費用は治療内容や歯の状態、手段などによって異なります。ここでは、さまざまなケースの抜歯費用を保険点数を用いて詳しく紹介します。(2023年8月時点の保険点数)

※下記の治療費はあくまでも目安です。
※保険点数は治療内容で決められており、1点=10円で計算します。
※点数は2年に1度改定があり、負担額が変わることがあります。
※2023年4月からマイナンバーカードを利用したオンライン資格確認システムが導入されています。システムが導入されているクリニックとそうでないクリニックでは初診・再診料が異なります。

ケース1:臼歯・まっすぐ生えている親知らず

再診でまっすぐに生えている親知らずや前から6・7番目の歯を抜歯する場合は、以下の費用がかかります。

診療項目

保険点数(点)

再診

56

明細書発行体制等加算

1

再診時外来診療環境体制加算

3

パノラマX線撮影・診断

402

浸潤麻酔

10

臼歯抜歯

270

処方料(院内)

42

調剤料(内服・頓服)

11

薬剤情報提供料

10

薬剤(処方により異なる)

28

合計

833点(3割負担2,499円)

初診時にパノラマX線の撮影が行われていた場合、その分費用が安くなります。しかし、虫歯が進行し、歯の根っこしか残っていない状態は、抜歯の難易度が上がるため、難抜歯加算(230点)が算定されます。また、歯の根っこが半分残せるような状態は、分割抜歯(470点)が算定されます。

ケース2:歯ぐきに埋まった親知らず

再診で歯ぐきに埋まった親知らずを抜く場合は、以下の費用がかかります。

診療項目

保険点数(点)

再診

56

明細書発行体制等加算

1

再診時外来診療環境体制加算

3

歯科用CT撮影・診断

1,170

伝達麻酔

42

浸潤麻酔

0

下顎水平埋伏歯

1,080

埋伏加算

230

処方料(院内)

42

調剤料(内服・頓服)

11

薬剤情報提供料

10

薬剤(処方により異なる)

28

合計

2,673点(3割負担 8,019円)

親知らずが埋まっている場合、歯科用CT撮影を行い、歯の形態や顎の骨の量、神経と血管の位置を3D画像で正確に把握することが多いです。

親知らずを抜歯する場合は、初診や再診、検査の有無で費用が異なるため、手持ちを少し多め(15,000円程度)に持っていくと安心できます。

ケース3:歯科矯正で小臼歯を2本抜歯

再診料

3,000~5,000円/回

小臼歯抜歯

5,000~15,000円/本×2

合計

13,000~35,000円

1本ずつ抜歯することが多いですが、左右どちらかに分けて上下2本抜歯を行い、1週間程度空けてから反対側の抜歯を行うこともあります。

一気に4本抜歯を希望する方もいますが、抜歯後の食事が困難になるリスクが高まるため、現実的ではありません。

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歯科矯正の抜歯は保険適用外(原則)

歯科矯正は原則自由診療

保険適用の抜歯は、虫歯や歯周病が進行し、歯を残すことができない際に行われます。

一方、歯科矯正の抜歯は、歯並びを整える目的のために健康な歯を抜いた方が都合が良いため、「便宜(べんぎ)抜歯」と呼ばれています。

保険適用の条件は、歯の機能の回復を目的としているものです。

歯科矯正でも噛み合わせの機能回復を目的としていますが、見た目の回復が主な目的とされることが多いことに加えて、緊急性の高い病気でないため、一部の症例を除いて保険適用外となるのです。

歯科矯正では費用が膨れるのに注意!

抜歯費用がかかる

歯科矯正は基本的に自由診療になるため、追加処置やオプションも費用がかかります。予想以上に高くなって慌てないためにも、以下の項目の目安費用をおさえておきましょう。

内訳

費用目安

内容

カウンセリング料

無料~5,000円

歯科矯正に関する不安や疑問を解消するために行われます。

診査・診断料

10,000~65,000円

正確な治療計画を立てるために、レントゲン撮影やCT撮影など精密検査が行われます。

虫歯・歯周病治療

1,500~10,000円/回

精密検査により虫歯や歯周病が見つかった場合、先に治療を行います。

調整料

3,000~10,000円/回

矯正中の通院の際に発生する費用です。

ワイヤーの調整、マウスピースの適合チェックなどが行われます。

アンカースクリュー

20,000~30,000円/本

歯の移動を補助するために使用する装置です。

小さなチタン製のネジを歯ぐきの中に埋め込む処置が必要になります。

ホワイトワイヤー

50,000~100,000円

ワイヤー矯正の場合、白ワイヤーを選択できることがあります。

オプション料金になることが多いため、事前確認が必要です。

再作製料

10,000~30,000円

マウスピースや保定装置の破損は再作製が必要になり、その際に発生する費用です。

光加速矯正装置

100,000~150,000円

マウスピース矯正では光加速矯正装置を利用して、治療期間の短縮が行えます。

装置の買い取りになります。

ケア用品

200~1,000円

矯正中に虫歯や歯周病にならないようにしっかりケアを行う必要があります。

予約キャンセル料

1,000~5,000円

当日・無断キャンセルは、クリニックによってキャンセル料が発生することがあります。

保定装置料

10,000~60,000円

矯正装置を外したあとに、整えた歯並びを固定するための装置です。

観察料

3,000~5,000円/回

矯正後のメンテナンスでかかる費用です。

保険適用になる場合と自由診療になる場合があります。

失敗したくないなら:分かりやすい料金体系の矯正を選ぼう!

通院費用や都度のオプション代で費用が膨らみがちな歯科矯正。

コチラの歯科矯正は、矯正治療に必要な費用がまるごと一律価格。「気付いたら予算オーバー!」なんてことを防げて安心です!

一律価格訴求 追加費用なし

※マウスピースを破損、紛失した場合などは別途料金が発生します。※再矯正1回までが料金に含まれます。

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抜歯の費用でよくある質問

よくある質問

ここでは、抜歯の費用でよくある質問について紹介します。

大学病院で抜歯をするといくらかかりますか?

大学病院で抜歯する場合、紹介状の有無で費用は異なりますが、目安は10,000円程度です。かかりつけの歯科医院から大学病院へ紹介される場合、検査や抜歯は大学病院で行い、消毒や抜糸はかかりつけの歯科医院で行うことがあります。その際、紹介状の目安費用1,000円と処置料500~1,000円程度必要になります。

入院が必要な親知らずの抜歯はいくらかかりますか?

歯科恐怖症の方や強い嘔吐反射がある方、親知らずが下あごの神経に触れている方など、全身麻酔下で行われることがあり、入院が必要になります。

1泊2日の入院は2万~3万円程度、2泊3日の入院は6万~7万円程度かかることがあります。ケースによっては10万円程度必要になるため、事前に確認しておきましょう。

抜歯後はどんな処置を行いますか?

抜歯直後は、抜歯した穴に止血剤と抗生剤を入れることがあります。これは、ドライソケット(抜いた箇所にかさぶたができず、穴が空いたままの状態)を防止するために行われる処置で、保険適用になります。

また、抜いた箇所の骨や組織の回復を促進するコラーゲンを入れることもできます。この場合自由診療になるため、5,000~10,000円程度かかります。

翌日は必要に応じて消毒を行うことがあります。うがい薬や痛み止めの処方の有無によって異なりますが、500円程度です。また、縫合した場合は、1週間後に抜糸をします。その際の費用は200円程度必要になります。クリーニングなどほかの処置を行う場合は、その分費用がかかるため注意しましょう。

抜歯の費用は事前に明確にしておくことが大切

抜歯は、部位や目的によって費用が異なります。「思っていたよりも高額だった」とならないためにも抜歯が必要と診断された場合は、事前に費用を確認しておくことが大切です。

マウスピース矯正 Oh my teeth 導入クリニックの無料診断では、歯科医師に直接、矯正に関する疑問や歯並びの悩みを相談していただけます。

「抜歯が必要か知りたい」
「抜歯しなくても歯並びは治る?」

こんな疑問もぜひお気軽に投げかけてみてくださいね。

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