八重歯を抜くと顔はどう変わる?矯正の効果やメリット・デメリットを解説
本記事では、八重歯を抜歯したときの顔の変化や、抜かずに矯正治療をする理由などを解説します。
「八重歯を抜くと顔はどう変わる?」
「そもそも八重歯って抜いても大丈夫?」
このような悩みがある方は、八重歯を抜くことで顔は変わり、印象も変化するでしょう。しかし、八重歯には重要な役割があるため、あえて抜こうとする歯科医師は少ないです。
本記事では、抜歯や歯科矯正で八重歯を整えると顔はどう変わるのか、なぜ抜かないことが多いのか解説します。
実際に八重歯を整えた方のSNS投稿も載せているので、自分の八重歯がなくなるとどのような感じかぜひイメージしてみてください。
八重歯とは、歯並びのライン(歯列)から大きくズレている歯のことを指します。
たとえば、正面からみて3番目の犬歯が他の歯と重なっていたり、歯茎の上のほうに生えていたりケースが八重歯に該当します。日本では「〇〇ちゃんは八重歯がかわいい!」とチャームポイントに捉えられることもありますが、噛み合わせや見た目、口を閉じにくいなど気にしている方は少なくありません。
矯正治療において八重歯を抜くケースは少ないものの、八重歯を抜くと次のような顔の変化が見られることがあります。
八重歯を抜いたときに期待できる顔の変化
唇が盛り上がらなくなる
唇が引っかからなくなる
ほうれい線がなくなる
横顔(Eライン)が整う
コンプレックスがなくなり口元を気にせず笑える
八重歯を抜いたときに気になるかもしれない変化
頬がたるむ
ほうれい線が出てくる
あごや奥歯に負担を感じる
「八重歯を抜けば簡単にコンプレックスが解消するのに…」と思う方もいますが、基本的に八重歯は抜きません。八重歯にあたる犬歯にはとても大切な役割があると考えられているからです。
「邪魔な八重歯さえを抜いてしまえば顔がスッキリ変わるはず」と感じるかもしれませんが、基本的に八重歯は抜かずに歯科矯正で整えます。
八重歯になることが多い「犬歯」は、28本ある永久歯のうちでも重要な役割をもつ歯です。たとえば、奥歯で噛み合った状態から横に歯ぎしりをしたとき、犬歯だけが当たって奥歯が当たらないように隙間を作る「犬歯誘導」という特別な役割をもちます。
奥歯は上下方向にかかる力には強いものの、歯ぎしりのように横にスライドする力には弱いです。犬歯誘導があることで、奥歯を横方向の力から守り、安定したいい噛み合わせを保てます。
八重歯の歯科矯正で抜歯矯正になる場合も、八重歯ではなく一つ後ろの小臼歯や神経を取っている歯などを抜歯するのがほとんど。
噛み合わせの安定や奥歯を守るためにも基本的には、犬歯はできるだけ残しておくべきと考えられています。
八重歯と犬歯との違いは?治療方法や期間・費用も解説
歯の状態によっては八重歯を抜く可能性もあります。
たとえば、「八重歯だけが歯列から大きくズレているが、全体の歯並びや奥歯の噛み合わせは安定している場合」「八重歯自体が大きな虫歯や歯周病で弱い場合」です。
また、美容外科など機能よりも審美を重視する場合は八重歯を抜歯することがあります。
八重歯を抜くメリット
八重歯を抜くメリットは「見た目を早期に改善できる」ことです。
歯列から大きくはみ出た八重歯を歯科矯正で整えるには時間がかかります。抜いてしまった方が、顔の変化がすぐに感じられ見た目はすぐに整うケースはあるでしょう。
しかし前述したように、八重歯になっている歯にも重要な役割があります。八重歯を抜きたいときは、抜いた歯は元に戻らないことや将来的な奥歯の寿命など、デメリットもよく考えてドクターと相談することが重要です。
八重歯を抜くデメリット
八重歯を抜くと奥歯とあごの負担が増え「奥歯が割れる」「知覚過敏や歯周病になりやすい」「顎関節症になる」といった症状が将来的に出やすくなります。
また、八重歯に限らず抜歯は痛みをともないます。
抜歯の目安費用は5,000円~15,000円です。
見た目のための抜歯は自費になりますが、ドクターの診断により病名がつけば保険適用になります。クリニックごとに設定されている自費料金の違いから目安費用に差があります。
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抜歯せずに八重歯を矯正することで、噛み合わせがよくなり、顔が変わることもあります。具体的な効果や顔の変化には、以下のようなものがあります。
顔立ちが良くみえる
歯を見せて笑えるようになる
歯周病や虫歯のリスクが減る
顔立ちがよくみえる
八重歯を矯正することで、歯並びや噛み合わせが整い、顔立ちがよくみえます。なぜなら、正しい噛み合わせになることで、あごや顔まわりの筋肉を均等に使えるようになるのがためです。
骨格によっては、「小顔に見える」「ほうれい線が目立つ」などの変化もあるでしょう。
歯を見せて笑えるようになる
八重歯を矯正で改善できれば、コンプレックスが解消されるため口元を気にせず笑えるようになります。
笑顔に自信がもてるようになり、内面的にもいい影響が起こるでしょう。
歯周病や虫歯のリスクが減る
八重歯の矯正によって、歯周病や虫歯のリスクが減ります。
ガタガタした八重歯は歯磨きがしづらいため、汚れが残りやすい状態です。矯正によって歯並びが整うと、オーラルケアの意識も高まるでしょう。
八重歯が気になる方は、まずは抜かずに歯列矯正を検討してみましょう。
八重歯を歯科矯正するには以下の方法があります。
ワイヤー矯正
マウスピース矯正
セラミック矯正
それぞれの費用と、期間の目安はこちらです。それぞれの八重歯矯正の方法について詳しく見ていきましょう。
歯列矯正の種類 | 費用 | 期間 |
---|---|---|
ワイヤー矯正 | 60万~170万円 | 1~3年 |
マウスピース矯正 | 60万~100万円 | 1~3年 |
セラミック矯正 | 30万~70万円 | 2~3ヶ月 |
①ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、ブラケットと呼ばれる小さな器具とワイヤーを使った矯正方法です。
適応範囲が広いのが特徴で、軽度の八重歯だけでなく、歯並びの悪さも兼ね合わせた重度の八重歯も対応できます。
八重歯矯正は前歯のみを整える部分矯正よりも、多くの場合が全体矯正になります。
矯正装置の見た目が気になる方は少し値段が高くなりますが、目立ちにくい裏側矯正や白い器具も選択できます。
全体矯正の目安費用は60万~170万円、目安期間は1~3年です。
②マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使った目立たない矯正方法です。
ワイヤー矯正と比較すると適応範囲が狭いため、できない場合やワイヤー矯正との併用が必要な場合も。
近年ではインビザラインなど重度の歯並びの悪さにも対応できるマウスピースブランドも増えてきています。
全体矯正の目安費用は60万~100万円、目安期間は1~3年です。
マウスピース矯正で八重歯は治せる?症例・費用・期間やできない例とは
③セラミック矯正
セラミック矯正は、正確には歯科矯正ではありませんが、セラミックの被せ物を使って歯並びを整える方法です。
八重歯を抜き、前歯を土台の形に削ってセラミックを被せたり、八重歯も被せ物の土台として使ったりすることもあります。
「短期間で八重歯を目立たなくできる」「ある程度なら歯の色や形も希望できる」メリットもある一方、「健康な歯を大きく削る」「知覚過敏が起きやすい」「神経を取ることもある」など歯の寿命を縮めるデメリットがあります。
セラミック矯正を推奨していないクリニックも多いので、セラミック矯正を検討したい方は複数のクリニックで相談してみるといいでしょう。
前歯6本の費用目安は30万~70万円、目安期間は2~3ヶ月です。
八重歯矯正の費用・期間を種類別に徹底解説!【歯科医師監修】
八重歯を歯科矯正した人はどのくらい顔が変わったのかSNSに投稿されていた画像を紹介します。
芸能人のなかにも八重歯矯正した方がいます。
八重歯を抜くと強調されていた口元の印象が薄くなるため、顔全体の雰囲気も変わります。なにより、コンプレックスが解消されて、精神的にもスッキリとした気分になるでしょう。
しかし、八重歯になりやすい犬歯は噛み合わせや奥歯を守るために重要な役割をもっています。そのため基本的には抜かずに、歯科矯正で見た目も機能も整えるのがおすすめです。
歯科矯正は高額ですが、成人の方であればいつでも始められます。一度抜いた歯は元に戻らないので、八重歯の抜歯で後悔しないようによく検討しましょう。
八重歯にはさまざまな矯正方法があります。どの方法が自分に合っているか詳しく知るには歯科医師による診察が必要です。
八重歯の抜歯やセラミック矯正なども含めて、気になることは直接ドクターに相談し納得することが大切です。
マウスピース矯正 Oh my teeth 導入クリニックの無料診断では、歯科医師に直接、矯正に関する疑問や歯並びの悩みを相談していただけます。
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