ワイヤー矯正とは?値段・期間・メリット・デメリットなど徹底解説
ワイヤー矯正とはブラケットとワイヤーと呼ばれる器具を歯に装着し、適切な力を加えて歯を動かす矯正方法です。本記事ではワイヤー矯正の値段や期間、メリット・デメリットなどを徹底解説。これからワイヤー矯正をはじめる方は必見です。
ワイヤー矯正とは、「ブラケット」と「ワイヤー」と呼ばれる器具を歯に装着し、適切な力を加えて歯を動かす矯正方法です。ブラケット矯正とも呼ばれます。
ワイヤー矯正にかかる費用・期間は矯正範囲や種類によって異なります。目安費用は、部分矯正の場合30万~70万円程度、全体矯正の場合60万~170万円程度かかります。目安期間は部分矯正の場合2ヶ月~1年程度、全体矯正の場合1~3年程度です。
ワイヤー矯正は装置を自分で取り外せないため自己管理が不要なメリットがある一方で、食事やブラッシングがしにくいデメリットもあります。
本記事ではワイヤー矯正の値段や期間の目安、メリット・デメリットなどを徹底解説します。この記事を読めば、ワイヤー矯正への理解が深まり、歯科矯正の選択肢の幅が広がりますよ。
- ワイヤー矯正とは?特徴と歯が動く仕組み
- 歯は一定方向に力を加えると移動する
- 矯正範囲によって全体矯正と部分矯正に分かれる
- ほかの矯正方法よりも適応範囲が広い
- ワイヤー矯正のみでは治療が難しい例
- ワイヤー矯正のメリット・デメリット
- ワイヤー矯正のメリット
- ワイヤー矯正のデメリット
- ワイヤー矯正の種類別のメリット・デメリット
- 表側矯正
- 裏側(舌側・リンガル)矯正
- ハーフリンガル矯正
- ブラケットの種類
- メタルブラケット
- セラミック製ブラケット
- セルフライゲーションブラケット
- ブラケットは種類によって特徴が異なる
- ワイヤー矯正の値段の目安
- 表側矯正
- 裏側(舌側・リンガル)矯正
- ハーフリンガル矯正
- ワイヤー矯正装置の素材別の値段
- メタルブラケット
- ハイブリッドブラケット
- プラスチックブラケット
- ジルコニアブラケット
- セラミックブラケット
- ホワイトワイヤー
- ワイヤー矯正の期間の目安
- 表側矯正
- 裏側(舌側・リンガル)矯正
- ハーフリンガル矯正
- ワイヤー矯正の流れ
- 初診・相談
- 精密検査
- 診断
- 歯のクリーニング
- ブラケットの装着
- 抜歯
- ワイヤーの装着
- ワイヤーの調整
- メンテナンス
- 矯正終了・保定期間開始
- メンテナンス
- ワイヤー矯正でよくある疑問
- 痛みはありますか?
- 食事で気をつけることは?
- 歯磨きはどうすればいい?
- キスできる?装置で傷つけたりしない?
- 滑舌に影響はある?
- ブラケットが外れたらどうしたらいい?
- 失敗することはある?
- ワイヤー矯正のデメリットが気になる人の選択肢
- マウスピース矯正 Oh my teethの症例
マウスピース矯正 Oh my teethは、周囲にバレにくいです。ワイヤー矯正は目立つからな……とお悩みの方は、一度無料診断へお越しください。歯科医師による口腔内診査・3D歯型スキャン・レントゲン撮影が無料。診断結果は最短即日でLINEに届きます。
ワイヤー矯正とは、歯にブラケットという装置をつけ、そこへワイヤーを通して適切な力をかけ、少しずつ歯を移動させていく方法です。
歯は一定方向に力を加えると移動する
そもそも歯は歯槽骨という骨で支えられています。ワイヤーなどによって一定方向に力が加わると、歯は動く方向にある歯槽骨を吸収しながら移動します。
こうして少しずつ歯を移動させることで、理想の歯並びに近づけていくのがワイヤー矯正の仕組みです。
ワイヤー矯正で歯が動く仕組みを解説!通院が必要な理由は?
矯正範囲によって全体矯正と部分矯正に分かれる
ワイヤー矯正は歯を動かす範囲によって全体矯正と部分矯正に分かれます。
全体矯正:奥歯も含めた歯全体を動かす矯正方法。噛み合わせに不具合がある場合も対応できる
部分矯正:笑ったときに見える前歯のみなど、歯を動かす範囲が限定された矯正方法。気になる部分だけ短期間に治したい人向け
部分矯正は全体矯正よりも矯正範囲が限定的である分、値段が安いメリットがあります。ただし対応できる歯並びの乱れが限られるのがデメリットと言えるでしょう。
ほかの矯正方法よりも適応範囲が広い
ブラケットを歯の表側につけて歯を動かす表側矯正は、適応範囲が最も広い歯科矯正方法です。そのため度合いにもよりますが、出っ歯(口ゴボ)・すきっ歯・受け口・開口(前歯が噛み合わない)・八重歯・デコボコの歯並びなど、さまざまな症例に対応できます。
一方で、前歯など目立つ部分に特化した部分矯正でも、ワイヤー矯正を用いることができます。
ワイヤー矯正のみでは治療が難しい例
最も適応範囲が広いとされるワイヤー矯正ですが、以下のようなケースではワイヤー矯正のみでは対応できないことがあります。
上下のあごのズレが大きい場合(重度の上下額前突)
ガミースマイル(笑ったときに歯茎が多く見える)
アデノイド顔貌(鼻腔の奥のリンパ組織の肥大によって下あごが後退している)
上下のあごのズレが大きい場合は、外科的矯正治療(外科手術をともなう歯科矯正)が必要なケースがあります。
また、ガミースマイルとアデノイド顔貌は口ゴボの原因にもなりますが、いずれも歯科矯正のみでは治療が困難なことがあります。
歯科矯正は、ワイヤー矯正以外にも方法があります。以下の記事は、歯科矯正方法の種類別の費用や期間など解説していますので、あわせて参考にしてください。
歯科矯正の種類を徹底解説!あなたにおすすめできる歯科矯正は?
ワイヤー矯正は、歴史が長く確立された治療方法です。多くの治療実績がありさまざまな症例に対応しています。また、目立ちにくい装置や効率的に歯を動かせる装置も誕生しているので、自分に合った方法を選択できるのもメリットです。
ただし、慣れるまで痛みや違和感を覚えたり、歯磨きや食事がしにくくなることはデメリットと言えるでしょう。
ワイヤー矯正のメリット
矯正装置の自己管理が不要
適応症例が広い
歴史が長く症例数が多い
歯の並べ方を調整しやすい
効率的に歯の移動が可能
目立ちにくい方法を選択することもできる
目立ちにくい装置を選択することもできる
ワイヤー矯正のメリットは、さまざまな歯並びに対応できる点や、装着したらつけっぱなしのため自己管理が不要な点です。
また、矯正方法によっては装置を目立ちにくくできたり、目立ちにくい素材の装置を選んだりすることも可能です。
ワイヤー矯正のデメリット
矯正装置が目立つ
装置によっては口元が突き出て見える
食事がしにくい
ブラッシングがしにくい
痛みや違和感が出やすい
種類によっては滑舌への影響が出やすい
矯正装置で口腔内を傷つけるリスクがある
ワイヤー矯正のデメリットは、矯正装置が目立つ点や、食事がしにくい点があります。矯正装置は装着するとつけっぱなしなので、食事内容に気をつけないと装置についてなかなか取れにくかったり、審美ブラケットやワイヤーの場合は着色が気になったりします。
また、特にワイヤー調整の際に痛みや違和感が出やすかったり、口腔内を傷つけたりするリスクもあります。
ワイヤー矯正のデメリット|後悔したくない人が必ず知っておくべき5つの心配と対策
ワイヤー矯正のデメリットが心配な場合は、マウスピース矯正を検討する手もあります。以下の記事ではワイヤー矯正とマウスピース矯正を比較していますので、あわせて参考にしてみてください。
インビザラインとワイヤー矯正どっちが早くて安い?8つの観点で徹底比較
ワイヤー矯正はブラケットを装着する場所によって、表側矯正・裏側矯正・ハーフリンガル矯正に分かれます。以下の表はそれぞれのメリット・デメリットをまとめたものです。
ワイヤー矯正の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
表側矯正 | ・適応症例が最も広い | ・矯正装置が目立つ |
裏側矯正 | ・矯正装置が目立たない | ・表側矯正と比較して適応症例が狭まる |
ハーフリンガル矯正 | ・表側矯正よりも目立ちにくい | ・表側矯正よりも適応症例が狭い |
それぞれの特徴をメリット・デメリットとともに見ていきましょう。
ワイヤー矯正の種類や値段は?体験談を元にメリットやデメリットを紹介
表側矯正
表側矯正とは、歯の表面にブラケットとワイヤーをつける方法です。表側矯正は矯正装置が目立つほか、唇側に装置がつくため、口元にボリュームが出るデメリットがあります。また食後に鏡をチェックしないと、食べかすが挟まったままで目立つことも。
しかし、最も適応症例が広く、矯正装置が目視できるためブラッシングがしやすいメリットがあります。また、表側矯正の場合は発音への影響は少ないです。
表側矯正のメリット | 表側矯正のデメリット |
---|---|
適応症例が最も広い | 矯正装置が目立つ |
現在は、テクノロジーを活用したワイヤー矯正も誕生しています。通常のワイヤー矯正よりも期間と通院回数を減らせる可能性があります。
裏側(舌側・リンガル)矯正
裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットとワイヤーをつける方法です。裏側矯正の最大のメリットは、矯正装置が目立たない点です。またスポーツや部活をしている人の場合、矯正装置によって口腔内が傷つくリスクが低い点も注目すべきポイントでしょう。
ただし、表側矯正よりも適応症例が狭まる点や、医師の技術力が必要なデメリットがあります。また矯正装置が舌にあたるため発音しにくかったり、装置が目視できないためブラッシングがしにくかったりする点も注意すべきポイントでしょう。
裏側矯正のメリット | 裏側矯正のデメリット |
---|---|
矯正装置が目立たない | 表側矯正と比較して適応症例が狭まる |
裏側矯正は、見た目が気になる方によく選ばれる矯正方法です。以下の記事は、目立たない矯正方法について解説しています。あわせて参考にしてください。
目立たない矯正・見えない矯正の種類・値段・特徴を徹底解説
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正とは、装置が目立ちやすい上の歯を裏側矯正で行い、装置が目立ちにくい下の歯を表側矯正で行う矯正方法です。すべて表側矯正にするよりも装置が目立ちにくく、すべて裏側矯正にするよりも治療費用を抑えられ、表側矯正と裏側矯正双方の利点を兼ね備えている矯正方法です。
ただし、ブラッシング時は上あごと下あごで方法を変える必要があり、面倒に感じることが多いかもしれません。
ハーフリンガル矯正のメリット | ハーフリンガル矯正のデメリット |
---|---|
表側矯正よりも装置が目立ちにくい | 表側矯正よりも適応症例が狭まる |
ハーフリンガル矯正の詳細は、以下の記事も参考にしてください。
ハーフリンガル矯正とは?値段やメリット・デメリットを徹底解説
ワイヤー矯正で使用するブラケットは、金属製のものやセラミック製のものなどあります。ここでは、主に使われているブラケットを3種類紹介します。
メタルブラケット
最も一般的な、ステンレスでできたブラケットです。目立ちやすいため、奥歯に用いられます。
セラミック製ブラケット
歯の色に近い、白くて透明なセラミックのブラケットです。「審美ブラケット」とも呼ばれており、セラミック・ジルコニア・ハイブリッド素材でできているものがあります。金属アレルギーなどにより金属製ブラケットが装着できない場合に用いられます。
セルフライゲーションブラケット
一般的なブラケットはワイヤーとブラケットをつなぎとめるために、細い針金(結紮線)やエラスティックゴムを使って縛ります。セルフライゲーションブラケットは、ゴムや結紮線を使わなくてもワイヤーを固定することができる構造のブラケットです。
ブラケットは種類によって特徴が異なる
ブラケットの役割はどの種類も同じですが、金属とセラミックとでは特徴が異なります。
見た目
金属製とセラミック製であれば、当然セラミック製のブラケットの方が目立ちません。普通に会話していても矯正装置はほとんど目立たないので、人前に出る機会が多い方に選ばれています。
耐久性
金属製のブラケットが最も耐久性があります。セラミックは耐久性が弱いため、外科矯正が必要なケースの場合、選択することは基本的にできません。歯科矯正が終了し、セラミックのブラケットを取り外す際、力ですぐに割れてしまいます。耐久性が弱いために取り外しに手間がかかることがあります。
治療期間・痛み
金属製やセラミック製のブラケットと比べると、セルフライゲーションブラケットは、ワイヤーとの摩擦が小さくなり、歯に効率的に矯正力をかけることが可能です。歯をスムーズに移動させることができるため、治療期間が短くなります。加えて、矯正力による歯の痛みも軽いことが特徴です。
筆者が勤めている歯科医院では、最近、メタルブラケットをつけている患者さんはほとんど見なくなりました。舌側矯正ではメタルブラケットですが、表側ではセラミックブラケットですね。特に女性はセラミックブラケットを希望されるケースが多いです。
ここで紹介したブラケットは、種類ごとに値段相場も異なります。詳しくはこちらで解説します。
ワイヤー矯正の値段の目安は、矯正の種類と全体矯正か部分矯正かによって異なります。以下の表でまとめていますので参考にしてください。
全体矯正 | 部分矯正 | |
---|---|---|
表側矯正 | 60万〜130万円 | 30万〜60万円 |
裏側矯正 | 100万〜170万円 | 40万〜70万円 |
ハーフリンガル矯正 | 80万〜150万円 | 35万〜65万円 |
ワイヤー矯正の値段相場は?平均費用を種類別に解説
表側矯正
表側矯正はワイヤー矯正の中で最も費用を抑えられます。全体矯正の相場は60〜130万円で、部分矯正の相場は30〜60万円です。
裏側(舌側・リンガル)矯正
裏側矯正はワイヤー矯正の中でも最も費用が高いです。全体矯正の相場は100〜170万円で、部分矯正の相場は40〜70万円です。
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正にかかる費用の相場は、表側矯正と裏側矯正の中間にあたります。全体矯正の相場は80〜150万円、部分矯正の相場は35〜65万円です。
歯列矯正の平均費用まとめ!種類別の平均相場や支払い金額の抑え方も分かりやすく解説
マウスピース矯正 Oh my teethでは、矯正プランの適合診断が無料で受けられます。不適合になった場合、ワイヤー矯正に対応している提携クリニックを紹介することも可能です。まずはお気軽に無料診断にお越しください。
\あなたの歯並びいくらでなおる?/
特徴 | 費用目安 | |
---|---|---|
メタルブラケット | 最も一般的な金属製 | 30万〜80万円 |
ハイブリッドブラケット | 目立ちにくく手頃な値段 | 35万〜80万円 |
プラスチックブラケット | 目立ちにくく手頃な値段 | 60万〜90万円 |
ジルコニアブラケット | 美しく強度に優れる | 65万〜100万円 |
セラミックブラケット | 歯の色調と近く目立ちにくい | 65万〜100万円 |
ホワイトワイヤー | 白く目立ちにくいワイヤー | +10万円 |
ワイヤー矯正はブラケットを装着する部分による分類(表側・裏側・ハーフリンガル)もありますが、使用するブラケットとワイヤーの素材の違いによっても種類が異なります。
装置が目立ちやすい表側矯正であっても、以下で示すような歯の色に馴染みやすい白いブラケットやワイヤー(審美ブラケット・審美ワイヤーとも呼ばれます)を選択することで、目立ちにくくすることが可能です。
ここでは矯正装置の素材別の種類・特徴と、値段の目安を紹介します。
ワイヤー矯正の種類や値段は?体験談を元にメリットやデメリットを紹介
メタルブラケット
最も一般的な金属のブラケットです。費用が最も安く、金属のため薄くて丈夫です。その一方で目立ちやすいデメリットがあります。
費用の目安は30〜80万円です。
ハイブリッドブラケット
プラスチックの中にセラミックフィラーを閉じ込めた、ハイブリッド素材のブラケットです。金属よりも目立ちにくく、手頃な値段です。
費用の目安は35〜80万円です。
プラスチックブラケット
金属よりも目立ちにくく値段も手頃なブラケット。以前は金属製ブラケットよりも矯正スピードが劣る点が指摘されていましたが、近年は改良が進んでいます。樹脂素材を変えた新しいプラスチックブラケットも出てきています。
費用の目安は60〜90万円です。
ジルコニアブラケット
金属に劣らない強度を持ち、見た目が美しいブラケット。表面がツルツルしているため細菌や汚れが付着しにくく、着色しにくい特徴があります。また、なめらかで口腔内で違和感を感じにくいです。
費用の目安は65〜100万円です。
セラミックブラケット
セラミックは歯の詰め物や被せ物にも用いられる素材で、本物の歯と遜色ない見た目を叶えます。強度に優れ、着色・変色しにくいです。
費用の目安は65〜100万円です。
ホワイトワイヤー
ワイヤー矯正に用いるワイヤーを白くしたもの。白く塗装したものと、ロジウムという白い金属で特殊コーティングしたものがあります。
ここまでで紹介した白く目立ちにくいブラケットとあわせて使用することで、より目立ちにくい表側矯正が可能になります。
使用する場合は目安として10万円程度の追加となります。
安いワイヤー矯正は大丈夫?低価格な理由や選ぶ際の注意点を解説
全体矯正 | 部分矯正 | 通院頻度 | |
---|---|---|---|
表側矯正 | 1〜3年程度 | 2ヶ月〜1年程度 | 1ヶ月に1回 |
裏側矯正 | 2〜3年程度 | 5ヶ月〜1年程度 | 1ヶ月に1回 |
ハーフリンガル矯正 | 2〜3年程度 | 5ヶ月〜1年程度 | 1ヶ月に1回 |
ワイヤー矯正の期間は、装置の種類や症例により異なります。目安は、部分矯正の場合2ヶ月~1年程度、全体矯正の場合1~3年程度です。ここではワイヤー矯正の3つの種類別に、矯正期間の目安を紹介します。
ワイヤー矯正の期間はどれくらい?大人と子供に違いはある?
表側矯正
ワイヤー矯正のうち、表側矯正は最も治療期間が短いとされる矯正方法です。全体矯正にかかる期間の目安は1〜3年程度、部分矯正にかかる期間の目安は2か月〜1年程度です。
裏側(舌側・リンガル)矯正
ワイヤー矯正の裏側矯正は、表側矯正よりも治療期間が長くかかります。全体矯正にかかる期間の目安は2〜3年程度、部分矯正にかかる期間の目安は5か月〜1年程度です。
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正にかかる治療期間は、噛み合わせにもよりますが、裏側矯正とほぼ変わりません。全体矯正にかかる期間の目安は2〜3年程度、部分矯正にかかる期間の目安は5か月〜1年程度です。
ワイヤー矯正は、まず初診でカウンセリングを受けて、精密検査を行ってから契約に進みます。抜歯やクリーニングなど必要な処置をしてから、矯正装置を装着するのが一般的です。
【一般的なワイヤー矯正の流れ】
初診・相談
精密検査
診断
歯のクリーニング
ブラケットの装着
抜歯
ワイヤーの装着
ワイヤーの調整
メンテナンス
ワイヤー矯正終了・保定期間スタート
メンテナンス
初診・相談
ドクターが歯並びの悩みをヒアリングします。ワイヤー矯正の内容やかかる費用などの説明が受けられます。
マウスピース矯正など、ほかの矯正方法との違いなどはこの時点で解決できるとよいでしょう。
精密検査
口腔内診査やレントゲン撮影を行い、歯根の状態や目に見えない虫歯がないかどうかを確認します。虫歯や歯周病がある場合はそちらの治療が優先されることが多いです。
診断
検査結果を元に矯正のゴールをドクターとすり合わせ、治療にかかる期間や治療費などの説明を受けます。内容や費用に同意した上でワイヤー矯正がスタートします。
歯のクリーニング
ブラケットをしっかり装着できるよう、歯の表面をきれいにするクリーニングを行います。歯石・歯垢が歯周ポケットに溜まっている場合は時間をかけて除去します。
ブラケットの装着
歯のクリーニング後、表面の水分を除去し、ブラケットを装着します。
抜歯
歯が動くスペースを確保するため、抜歯をする必要があると判断された場合は抜歯をします。
矯正で抜歯は必要?歯を抜く理由やデメリット・メリットを紹介
ワイヤーの装着
歯にブラケット装着してから約1週間後、ブラケットにワイヤーを通します。
ワイヤーの調整
ワイヤーを装着してから約1週間後にワイヤーを調整します。その後のワイヤー調整間隔は4週間に1回程度です。
メンテナンス
矯正期間中は矯正装置によって歯に汚れが溜まりやすいため、定期的なメンテナンスで歯石や歯垢を落とします。具体的にはスケーラーと呼ばれる器具を使ったスケーリングや、歯の表面を研磨するポリッシングなどを行います。
矯正終了・保定期間開始
理想的な歯並びになったらワイヤー矯正終了です。矯正装置を取り外したのち、後戻りを防ぐため保定装置(リテーナー)を装着します。
リテーナー装着後は2か月〜6か月に1回程度通院します。
リテーナーしてるのに後戻りするのはなぜ?再矯正の必要性も解説
メンテナンス
定期的な検診とクリーニングを継続します。
ここまでワイヤー矯正の仕組みや値段、期間について紹介してきましたが、ここではSNSなどでも見られるワイヤー矯正に関する素朴な疑問にお答えしていきます。
痛みはありますか?
ワイヤーの装着や調整することにより歯が動き始めると、痛みを覚えることがあります。3日~1週間ほどでその痛みは軽減されますが、強い痛みがある場合は痛み止めが有効です。
また、お口の中の粘膜に装置があたると、擦れて傷や口内炎ができることがあります。この場合は、「矯正用ワックス」をブラケットにつけることにより、痛みをやわらげられます。
歯科矯正の痛みが気になる方は、ワイヤー矯正よりも痛みが少ないマウスピース矯正も検討してみてください。ワイヤー矯正は月に1回の調整で歯に強い力を加えるため痛みやすいが、マウスピース矯正は弱い力で段階的に歯を動かすため痛みが少なくて済みます。
歯科矯正で痛いのはいつまで続く?耐えられない時の対処法6つ
マウスピース矯正は痛い?理由や対処法5つとNG行為【歯科医師解説動画付き】
食事で気をつけることは?
ワイヤー矯正中の食事で気をつけるポイントは以下です。
装置に残りやすい食事内容に気をつける
ワイヤー調整直後は歯に負担をかけにくい食事にする
装置に残りやすい食事内容とは、大きく以下の2つです。
粘着性の高いもの(餅・キャラメルなど)
絡まりやすいもの(麺類・葉物野菜など)
ワイヤー調整直後は痛みが出やすいです。固いものを食べると歯に負担がかかるため、なるべく噛まずに食べられるものがおすすめ。たとえばヨーグルトやゼリー、スープなどです。
「歯列矯正中で痛くて食事とれない」噛めない期間はいつまで続く?
また、固い食べ物を食べると、ワイヤーやブラケットが外れる原因になることも。ワイヤー矯正中にワイヤーやブラケットが外れた場合の対処法は、以下の記事で紹介しています。
矯正中ブラケットやワイヤーが外れたらどうする?対処法を解説
歯磨きはどうすればいい?
ワイヤー矯正中は装置がつきっぱなしなので歯磨きの難易度が上がります。ポイントをつかめばしっかり歯磨きできるので参考にしてください。
ワイヤー矯正中は以下の順番で歯磨きをするのがおすすめです。
装置の上側に歯ブラシを当てて、歯と歯茎の境目の汚れを落とす
装置の下側に歯ブラシを当てて磨く
装置と装置の間に歯ブラシを当てて磨く
歯ブラシの使い方のポイントは以下の通りです。
基本的に斜め45度になるように当てる
装置と装置の間は毛先を少量入れながら磨く
タフトブラシを併用する
タフトブラシとは、ヘッドが小さく毛先が一つの歯ブラシのこと。ワイヤー矯正中の歯磨きではこれが活躍するので持っておくことをおすすめします。
特に装置と装置との間や、装置と歯や歯茎との間を磨く際、毛先が一つのタフトブラシの方が汚れを掻き出しやすいでしょう。
ライオン歯科衛生研究所の調査によると、歯ブラシのみで歯を磨くよりもタフトブラシを併用した方が、歯間部および歯と歯茎の境目のいずれでも、プラークの残存率が下がることがわかっています。
画像出典元:タフトブラシ|歯と口の健康研究室
キスできる?装置で傷つけたりしない?
パートナーがいる人にとって、ワイヤー矯正中にキスできるかは重要なポイントかもしれません。結論からいうと、ワイヤー矯正中でもキスはできますが、注意する点があります。
それは大人のキスをすると、矯正装置によって舌などが傷つく可能性があること。フレンチキスのような軽いキスであれば問題ないですが、大人のキスをするときは装置がついていることに注意を払った方がいいでしょう。
もしパートナーがいらっしゃるなら、あらかじめ矯正装置がついているのを伝えておくことをおすすめします。
滑舌に影響はある?
ワイヤー矯正をしている人が口を動かしにくそうにしている様子を見て、「矯正をはじめて話しにくくなったら嫌だなあ」と考えている人もいるかもしれません。
ワイヤー矯正は口の中に矯正装置が常についているため、滑舌への影響がまったく出ないことはありません。特に矯正を開始して間もない頃は装置が気になって話しにくさを感じてしまうでしょう。
またワイヤー矯正の中でも舌側に装置をつける裏側矯正は、舌の動きが制限され滑舌への影響も出やすいでしょう。たとえば日本語なら「さ行」や「た行」、英語なら「s」や「th」の発音が難しくなります。
しかしいずれのワイヤー矯正でも装置がついていることに徐々に慣れ、話しにくさも感じにくくなります。
個人差はありますが、目安としては矯正開始から1週間から1か月ほどで慣れていくでしょう。
ブラケットが外れたらどうしたらいい?
硬いものを噛んだり、ブラケットに衝撃が加わったりするとブラケットが外れてしまうことがあります。この場合は、次の予約日まで待たず、速やかにクリニックに連絡してドクターの指示に従いましょう。
また、歯科用ワックスは、ブラケットが外れた場合の応急処置として有効です。歯の表面の水分を拭き取り、歯科用ワックスとブラケットを歯に密着させます。
大切なイベントがある場合、ブラケットとワイヤーを一時的に外すことも可能です。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
ワイヤー矯正を一時的に外すことはできる?費用や注意点を解説
失敗することはある?
ワイヤー矯正にはお金も時間もかかるため、「やるなら失敗したくない」と思う人は多いでしょう。
ワイヤー矯正の失敗の原因の一つに、ドクターと治療ゴールについてしっかり話し合えていないことが挙げられます。
ワイヤー矯正によってどのような歯並びになりたいかを事前に伝えられていれば「思ったような歯並びにならなかった」という後悔は避けられるでしょう。
以下の記事では歯科矯正の失敗例や対策を紹介していますので、あわせて参考にしてみてください。
歯列矯正の失敗事例7選!失敗する原因や対処法を解説
\このほかの疑問はLINEでお問い合わせください/
「ワイヤー矯正は目立つ」というイメージを強く持っていた人もいるかもしれませんが、本記事で紹介した通り目立たない素材を用いたワイヤー矯正もあります。
矯正中の見た目が気になる人は、このような目立たないワイヤー矯正を検討してみてください。
しかしワイヤー矯正は歯磨きや食事がしにくい点もデメリットです。これらが気になる場合は、歯磨きや食事の際は取り外せるマウスピース矯正も検討してみてはいかがでしょうか。
マウスピース矯正は着脱可能なマウスピース型矯正装置を用いるため、歯磨きの際は取り外してすみずみまでブラッシングできるほか、透明なので装着中も目立ちません。
ただマウスピース矯正はワイヤー矯正と比較すると対応できる歯並びが限られます。マウスピース矯正 Oh my teethでは矯正プランが適合されるかどうかの各種検査が無料で受けられますので、お気軽にご予約ください。
インビザラインとワイヤー矯正どっちが早くて安い?8つの観点で徹底比較
総額:33万円 (税込)
期間:2ヶ月
備考:非抜歯/部分矯正/研磨処置込
総額:33万円 (税込)
期間:4ヶ月
備考:非抜歯/部分矯正/研磨処置込
総額:33万円 (税込)
期間:4ヶ月
備考:非抜歯/部分矯正/研磨処置込