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最終更新日:2025年6月29日

インビザライン(マウスピース矯正)とワイヤー矯正どっちがいい?10項目で徹底比較

インビザラインとワイヤー矯正どっちがいい?

「インビザラインとワイヤー矯正、自分にはどっちが合っているんだろう?」

「費用や期間、痛みの違いを知りたい」

「目立たない方法で矯正したいけど、本当に効果はあるの?」

歯列矯正を考え始めると、このような疑問や不安が次々と浮かんできますよね。

インビザラインとワイヤー矯正は、どちらも代表的な治療法ですが、それぞれに異なる特徴があります。

そこで本記事では、インビザラインとワイヤー矯正を「費用」「期間」「通院頻度」など、気になる10項目で徹底比較します。それぞれのメリット・デメリットもまとめているので、これを読めば「どっちが自分に合っているのか」が見えてくるはずです。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

インビザラインとワイヤー矯正ってどんな治療法?

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どっちがいいか知るためには、それぞれどのような治療法なのかを理解する必要がある

インビザライン矯正とは

インビザラインとは、マウスピース型矯正装置の一つです。透明なマウスピースを1日20時間以上装着し、1~2週間ごとに新しいものに交換しながら歯並びを整えます

インビザラインは世界中で広く普及しており、これまでに1800万人を超える実績があります(2023年時点、アライン・テクノロジー社発表)。

インビザラインとワイヤー矯正のメリット・デメリット

インビザラインの最大のメリットは装置が目立たないことです。発音にも影響が少ないため、仕事や結婚式などのイベントでもバレずに対応できるでしょう。また、歯にピッタリ密着するマウスピースは怪我をしにくく、金属を使っていないため金属アレルギーの心配もありません。

一方で適応症例が限られるため、インビザラインを希望してもできない可能性もあります。また、マウスピース矯正は1日20時間以上の装着時間が必要です。

着脱可能な点がメリットにもなるものの、装着時間を守る自己管理ができるかどうかが重要なポイントになります。

ワイヤー矯正とは

ワイヤー矯正は歯の表面に小さなブラケットをつけ、それらをワイヤーでつなぐことにより歯並びを整える矯正方法です。

ワイヤー矯正には、主に以下の種類があります。

  • 表側矯正:歯の表側にブラケットとワイヤーを装着します。金属製のものだけでなく、セラミック製やプラスチック製の白いブラケットなど、目立ちにくい素材も選択できます。

  • 裏側矯正:歯の裏側に装置を装着するため、外からはほとんど見えません。ただし、表側矯正に比べて費用が高くなる傾向があります。

  • ハーフリンガル矯正:上の歯は裏側、下の歯は表側に装置を装着する方法です。

ワイヤー矯正のメリット・デメリット

ワイヤー矯正の大きなメリットは、自己管理が不要で適応範囲が広いことです。骨格に問題のない歯並びの乱れならほぼワイヤー矯正で対応できるでしょう。

一方、ワイヤー矯正の主なデメリットは目立つこと。ただし近年、白色や透明の審美ブラケットや白いワイヤーなど、目立たないワイヤー矯正装置の種類も増えてきました。

それらを使用することで、ワイヤー矯正の目立つ問題も軽減することが可能に。しかし、基本的には金属の矯正装置よりさらに値段が高くなるため、予算との相談が必要になるでしょう。

次の項目では、ワイヤー矯正と他の矯正方法について、それぞれの特徴を10項目に分けて比較していきます。

インビザラインとワイヤー矯正の違いを10項目で比較

比較

ここでは、10の項目でそれぞれの違いを詳しく比較していきます。ご自身にとってどちらの治療法が合っているか、じっくり検討するための参考にしてくださいね。

①「値段」は症例・適応範囲・クリニックによって異なる

歯科矯正治療は、基本的に公的医療保険が適用されない「自由診療」です。そのため、歯科矯正にかかる費用は、「歯科矯正の種類」「部分矯正か全体矯正か」「ワイヤー矯正の種類」でも異なります。

インビザラインの相場(目安)は下記の通りです。

  • 全体矯正:60万〜100万円

  • 部分矯正:10万〜40万円

インビザラインの費用は、まず「全体矯正か部分矯正か」と、「歯並びが軽度・中等度・重度か」で大きく変わります。

一方、ワイヤー矯正は表側矯正・裏側矯正・ハーフリンガル矯正といった種類で相場が分かれます。相場としては表側矯正が最も安く、裏側矯正が最も高いです。相場(目安)は以下の通りです。

  • 全体矯正:60万〜170万円

  • 部分矯正:30万〜70万円

またブラケットとワイヤーの素材によっても値段相場は異なり、目立たない素材(プラスチックやセラミック)を用いた装置だと値段は上がります。

以下の記事では、インビザラインとワイヤー矯正の費用について詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。

②「治療期間・通院頻度」は、ワイヤー矯正が多くなりがち

矯正期間も矯正装置の種類と、矯正範囲によって異なります。インビザラインの期間や通院頻度は以下の通りです。

  • 治療期間の目安:全体矯正の場合1〜3年、部分矯正の場合2ヶ月〜1年

  • 通院頻度:通常1ヶ月に1回程度

ワイヤー矯正の場合、歯の動きを見ながらワイヤーの調整・交換を行い、矯正を進めていきます。そのためインビザラインよりも通院頻度が多く、およそ月1回の通院が必要になります。。

一方、インビザラインは、自分で新しいマウスピースを交換し、調整していくため頻繁に通院する必要がありません。期間・通院頻度の目安は、以下の通りです。

  • 治療期間の目安:全体矯正の場合1〜3年、部分矯正の場合2ヶ月〜1年

  • 通院頻度:通常1.5ヶ月~3ヶ月に1回程度

治療期間はどちらも大きな差はありませんが、歯並びの状態や治療計画によって異なります

③「痛み」はインビザラインが少ない傾向あり

痛みの感じ方には個人差がありますが、インビザラインのほうが痛みを感じにくいといわれています。なぜなら、インビザラインはマウスピースの素材であるプラスチックの弾性を利用し、弱い力で少しずつ歯を動かしていくためです。

ただし、マウスピースを装着したときの違和感や、歯につけるアタッチメントが粘膜にあたって痛むことはあります。

一方、ワイヤー矯正は月1回のペースでワイヤーの調整が行われます。歯に急激に力が加わるため、調整後の数日間は強い痛みを感じることがあります。ただし、痛みには慣れていくことがほとんどです。

そしてブラケットを歯の表面に取りつけるため、装置が口の中にあたって粘膜や舌が傷つき、口内炎や傷ができてしまうこともあります。

④「目立たない」のはインビザライン・裏側矯正

インビザラインで用いるマウスピースは、透明で薄く歯に密着するためほぼ目立ちません。これはインビザラインをはじめ、あらゆるマウスピース矯正ブランドで共通している特徴です。

ワイヤー矯正の表側矯正は歯の表側に装置がつくため目立ちます。ただし目立たない素材で作られた装置を使えば、ワイヤー矯正でもなるべく目立たないようにできます。また、装置を歯の裏側につける==裏側矯正は表側からはほぼ見えませ==。

⑤「食事しやすい」のは取り外せるインビザライン

インビザラインは食事のときは取り外せるため、食事制限は特にありません

飲み物については、水は装着したまま飲むことができますが、コーヒーや緑茶などはマウスピースや歯への着色の可能性があるので、装着時は飲むことができません。

また、甘い飲み物や清涼飲料水、糖類が多く含まれるお酒なども虫歯の原因になるためNGです。熱い飲み物もマウスピースの変形の恐れがあるので注意しましょう。

一方、ワイヤー矯正は、食事中も装置がついたままです。矯正装置が取れたり、引っかかったりする可能性があるため、粘着性の高いものや繊維質のものを食べる際は注意しましょう。

ただし、インビザラインとワイヤー矯正、どちらの矯正でも歯が動き出すと食事中に痛みを感じやすくなります。矯正中は固い食べ物は避けたほうが無難でしょう。

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⑥「歯磨きしやすい」のは取り外せるインビザライン

インビザラインは自分で取り外しができるので、矯正前と同じように歯磨きができます。マウスピース自体も洗浄できるので、清潔に保ちながら矯正を進められます。

一方、ワイヤー矯正は装置が複雑についているため、歯磨きの際は工夫が必要です。歯ブラシのみでは歯と装置の間に食べかすが残りやすいため、タフトブラシや歯間ブラシを併用してブラケットの周囲を丁寧に磨きましょう。

⑦「自己管理しやすい」のはワイヤー矯正

ワイヤー矯正は矯正器具を自分で着脱できないため、自分で管理をしなくても日々歯は動いていきます

インビザラインは、矯正装置を自分の好きなタイミングで取り外しできますが、毎日20時間以上の装着が必要です。基本的に食事中と歯磨き以外での装着が求められるため、自己管理が重要といえるでしょう。

なかには食事のたびにマウスピースを外し、歯磨きをしてから再び装着するのが「めんどくさい」と思う方もいるかもしれません。

職業柄、長時間のマウスピースの装着が難しい方、めんどうくさがりで自己管理が不安な方は、取り外しが不要なワイヤー矯正が向いていることもあります。

⑧「仕上がり」はどちらも変わらない

どちらの仕上がりがいいかは、一概に言えません。しかし、以下のような矯正中の行動によって効果や仕上がりに違いが出てくることはあるでしょう

  • 指示通りにマウスピースを装着できていたか

  • 指示通りに通院できたか

  • 歯磨きはきちんとできていたか

マウスピース・ワイヤーのどちらを選ぶにしても、歯科医師の指示通りに矯正を進めていくことが大切です。また、理想の歯並びのゴールを歯科医師と共有できていないと、仕上がりに不満が残る結果になりかねません。

矯正前に歯並びの状態をしっかり診てもらい、どちらの矯正方法が適しているか、また歯並びのゴールも共有することが大切です。

⑨「金属アレルギー」のリスクが少ないのはインビザライン

インビザライン矯正で用いられるマウスピースは医療用プラスチック製のため、金属アレルギーの心配がある方でも使用できます

一方、ワイヤー矯正では金属製のブラケットやワイヤーを使用するため、金属アレルギーのある方は注意が必要です。

事前にアレルギー検査を受けたり、チタン製などアレルギー対応の素材を選択したりすることも可能です。

⑩「発音への影響」が少ないのは表側矯正・インビザライン

矯正装置を装着すると、一時的に発音しにくさを感じることがあります。

インビザラインは、薄く滑らかなマウスピースのため、発音への影響は比較的少ないと言われています。ただし、装着当初は多少の違和感から話しにくさを感じるかもしれません。

表側矯正の場合、発音への影響はそれほど大きくありません。一方、歯の裏側に装置を付ける裏側矯正は、舌の動きが制限されるため、特にサ行、タ行、ラ行などが発音しにくくなることがあります。

どちらも時間とともに慣れていきますが、慣れるまでの期間には個人差があります。

インビザラインとワイヤー矯正、どっちにすべきか迷ったときの判断基準

チェックポイントに関する画像

インビザラインとワイヤー矯正、どちらの治療法が自分に合っているか迷われた際は、まず精密検査を受けて歯科医師に相談することをおすすめします。ご自身の歯並びや顎の状態によっては、希望の矯正方法が適用できないこともあるためです。

その上で、以下の判断基準を参考に、ご自身のライフスタイルや価値観に合った方法を慎重に検討してみましょう。

周囲に気づかれずに矯正したいならインビザラインか裏側矯正

透明で目立ちにくいインビザラインか裏側矯正が選択肢となります。

インビザラインは透明なマウスピース型の装置のため、装着していても目立ちにくいのが特徴です。一方、裏側矯正は歯の裏側に装置を取り付けるので、外側からはほとんど見えません。どちらの方法も、治療中の見た目に関するストレスを軽減できるでしょう。

矯正中の痛みが心配ならインビザライン

痛みの感じ方には個人差がありますが、痛みが心配な方はインビザラインが選択肢となります。

ワイヤー矯正が月に1度ほどの調整で歯に強い力をかけるのに対し、インビザラインは1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換し、少しずつ歯を動かしていくためです。一度に歯にかかる力が比較的少ないため、痛みが出にくいとされています。

忙しくて何度も通えないならインビザライン

お仕事などで忙しく、何度も通院する時間を確保するのが難しい方には、インビザラインが向いている場合があります。

インビザラインは、一度に複数枚のマウスピースを受け取り、ご自身で交換しながら治療を進めるのが一般的です。そのため、ワイヤー矯正に比べて通院頻度が少なくなる傾向にあります。

近年ではテクノロジーの活用により、通院の負担を少なくしたしたサービスも登場しました。マウスピース矯正Oh my teethは、初回の歯型スキャンなどで来院した後は、原則として通院が不要なシステムを採用。

診断も無料で行っているので、気になる方はまずは相談してみるのもよいでしょう。

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ズボラでも続けたいならワイヤー矯正

マウスピースを決められた時間装着したり、自分で交換したりといった自己管理に不安を感じる方には、ワイヤー矯正が適しているかもしれません。

ワイヤー矯正の装置は歯に直接固定するため、自分で取り外すことはできません。そのため、マウスピースの装着時間を守る自信がないといった方でも、計画通りに治療を進めやすいです。

あなたにとってベストな矯正方法はどっち?

インビザライン矯正中のホワイトニング

ここまでインビザラインとワイヤー矯正の違いについて見てきました。これらの情報を踏まえ、どちらの治療法が合っているのか考えてみましょう。

インビザラインがおすすめの人

以下のような方は、インビザラインがおすすめです。

  • 仕事柄、見た目が気になる人

  • 矯正していることを周囲に知られたくない人

  • 金属アレルギーがある人

  • 食事は今まで通り楽しみたい、食べ物の制限は避けたい人

  • 歯磨きをしっかり行い、虫歯リスクを減らしたい人

  • 通院回数をできるだけ少なくしたい、自分の時間を大切にしたい人

  • ある程度の自己管理は苦にならない、むしろ自分で進捗を管理したい人

インビザラインは歯磨きや食事のときはマウスピースを外せるので、生活習慣は大きく変わりません。また、金属を使わないため、金属アレルギーの人にも適しています。

ただし、外したあとは忘れずにマウスピースをつけ直したり、紛失しないように気をつけたりするなど、自己管理は必要です。

通院頻度が少ないため、お仕事やプライベートの時間を大切にしたい方にとってもおすすめです。

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ワイヤー矯正がすすめの人

以下のような方は、ワイヤー矯正がおすすめです。

  • 自己管理が苦手な人

  • 矯正中の見た目はそこまで気にしない人

  • 歯並びの乱れが非常に大きいく抜歯が必要な症例

  • 自己管理にあまり自信がない、装置の着脱が面倒に感じる人

  • 治療実績が豊富な方法を選びたい人

ワイヤー矯正は装置を自分で取り外すことがないため、マウスピースの装着時間を気にしたり、紛失の心配をしたりする必要がありません。毎日の装置の着脱や管理を負担に感じる方には、ワイヤー矯正の方がストレスなく治療を続けられるかもしれません。

まずは歯科医師に相談しよう

インビザラインは「目立たない」「痛みが少ない」「取り外せて衛生的」といったメリットがある一方、1日20時間以上の装着時間を守る自己管理が必要です。

対するワイヤー矯正は「幅広い症例に対応できる」「自己管理が不要」というメリットがありますが、見た目や食事、歯磨きのしにくさがデメリットとして挙げられます。

インビザラインとワイヤー矯正どちらの矯正方法がいいのかは、さまざまな角度から検討しなければなりません。

「見た目を重視するならインビザライン」「自己管理が苦手ならワイヤー矯正」といったように、本記事でご紹介した判断基準を参考にしつつ、まずはカウンセリングを受けて、自分の歯並びを診てもらいましょう。

マウスピース矯正Oh my teethは、診断が無料です。Oh my teethのマウスピース矯正が不適合になった場合は、インビザラインのご案内やワイヤー矯正が可能な提携クリニックの紹介もしています。

インビザラインを検討している方も歯並びの相談を受け付けていますので、お気軽に無料診断へお越しくださいね。

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