ガミースマイルの原因は?原因に合わせて治し方を徹底解説
本記事では、ガミースマイルの原因と治し方について解説しています。ガミースマイルを放置すると起こるリスクについても紹介しているので、「放置することで健康にも被害が及ぶの?」と気になっている方も、ぜひご覧ください。
木村真由美
Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。
「歯茎が見えるのを気にせずに思いっきり笑いたい」
「自分のガミースマイルはどうしたら治るの?」
笑ったときに歯茎の大部分が見えてしまうガミースマイルは、コンプレックスに感じることがあるため、上記のように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、「ガミースマイルの原因」と「放置すると起こるリスク」について解説します。
ガミースマイルの原因に合わせた治療法やトレーニングについても合わせて解説するので、「原因を知って根本的にしっかり治療をしたい!」と考えている方もぜひ参考にしてくださいね。
ガミースマイルとは、笑ったときに歯茎の大部分が見えてしまう状態のことです。具体的には笑ったときの歯茎の露出が3mmを超えると、ガミースマイルだと判断されます。
特にアジア人に多く欧米人には少ないといわれており、ガミースマイルの程度は以下のとおりです。
マイルドなガミースマイル:歯の長さに対して25%以内
進行したガミースマイル:歯の長さに対して50~100%
ガミースマイルは芸能人にも多く決して病気ではありませんが、コンプレックスに感じている方が多いのが現状です。
ガミースマイルの主な原因は、以下の3つです。
上唇挙筋が強い
上顎の骨が過剰に発達
歯の面積が小さい
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
上唇挙筋が強い
上唇挙筋(上唇を引き上げる筋力)が強いと、ガミースマイルになることがあります。
骨格や歯の大きさに問題がなくても、必要以上に上唇が引き上げってしまい歯茎が露出するということです。
また、上唇の薄いと、歯茎が上唇に隠れずに目立ちやすく場合もあります。
上顎の骨が過剰に発達
上顎の骨が過剰に発達し前に突き出たり、骨自体が縦に長かったりする場合も、ガミースマイルの原因になりえます。
いわゆる出っ歯によるガミースマイルは、芸能人の例も少なくありません。
骨格や歯並びは遺伝的要素が強い傾向にあるため、ご家族にもガミースマイルの方がいる場合はそれらが原因である可能性が高いです。
歯の面積が小さい
「歯の長さが短い」「歯が生えている位置が低い」など、相対的に歯茎の面積が広く見える場合もあります。
歯の面積が小さく、歯が生えている位置が低いことで歯茎の面積が大きくなり、ガミースマイルに見えてしまうということです。
ガミースマイルは、決して病気ではありません。ただ、放置するとコンプレックスになったり、口臭の原因になったりすることもあります。
外見にコンプレックスを抱いてしまう
歯周病のリスクが高まる
口臭の原因になる
「私、ガミースマイルかも…」と心当たりのある方は、ぜひこの3つについて理解しておきましょう。
外見にコンプレックスを抱いてしまう
ガミースマイルは、明るくて個性的な印象をあたえることがありますが、人によっては歯茎が見えることがコンプレックスになってしまうことがあります。
実際に周りの人は気にしていないことが多いですが、本人は無意識に笑うときに口元を隠したり、笑えなくなったりしてしまうことも。
また、人間関係に支障をきたしてしまうこともあるため、見た目の印象の悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。
歯周病や虫歯のリスクが高まる
ガミースマイルは審美的なリスクだけでなく、歯周病や虫歯などの病的なリスクもあります。
特に上顎骨が前に出ているせいでガミースマイルになっている場合は、噛み合わせと歯並びの両方に影響を及ぼしていることが多く、食べ物も挟まりやすくなってしまいます。
その部分は歯ブラシが届きにくいため、歯垢が溜まりやすくなります。結果として、虫歯や歯周病のリスクが高まるのです。
口臭の原因になる
歯が前に突出しているガミースマイルの場合、通常の人よりも口が閉じにくくなります。
もともと唾液には自浄作用がありますが、閉じにくくなると口の中が乾燥しやすくなります。それにより自浄作用が弱まり、口臭を発生させる恐れがあるのです。
ガミースマイルは一般的に以下の6つの治し方があり、症状によって治療法が異なります。
ボトックス治療
歯科矯正
歯肉の切除
歯肉と骨を整形する治療(歯冠長延長術)
上唇粘膜に対する治療(上唇粘膜切除術)
歯肉の手術とセラミック矯正の併用
ここでは、それぞれの治療法の概要と特徴を解説します。
ボトックス治療
ガミースマイルの原因になっている「上唇を持ち上げる筋肉(上唇挙筋)の働き」をボトックス注射で弱めることで、ガミースマイルを改善します。
ガミースマイルの治療としてボトックス注射が用いられるのは、例えば以下のようなケースです。
ガミースマイルの程度が比較的軽度
上唇の筋肉が発達している
切開や大がかりな手術に抵抗がある
こちらの治療は手術などの大がかりな処置ではなく、必要な場所に注射を打つだけなので、ダウンタイム(手術・治療後の回復に必要な期間)もほとんどありません。
注射は打ったときのチクッとした痛みがあるだけで、施術自体は1~2分で終了します。一般的に2~3日で効果が出てきます。
歯科矯正
歯科矯正でガミースマイルが治りやすい人の特徴は大きく2つです。
深い噛み合わせ(過蓋咬合)
出っ歯(上顎前突)
歯を噛み合わせたときに、正面から見て下の歯がほとんど見えない状態を「過蓋咬合」といいます。
歯科矯正で上の前歯を引き上げたり、奥歯の噛み合わせを浅くしたりすることで、笑ったときに見える歯茎の面積が狭くなるのです。それにより、ガミースマイルが改善されます。
また、出っ歯がガミースマイルの原因である場合は、歯科矯正を行って前歯が引っ込むことで歯茎の見え方が変わります。
歯肉の切除
歯肉の切除も、ガミースマイルを改善する施術法の一つです。
比較的負担の少ない施術で、以下のような人におすすめです。
大がかりな手術はしたくない
ダウンタイムの期間を短くしたい
ガミースマイルの程度が軽度
歯肉切除は、麻酔をして歯茎にレーザーを当てて歯肉を切除します。レーザーは歯肉を切除するとともに止血も行われるため、出血はほとんどありません。
施術は短時間で済み、術後の痛みや腫れもほとんどありません。ただ、後戻りもしやすいといわれているため、その点は注意が必要です。
歯肉と骨を整形する治療(歯冠長延長術)
歯冠長延長術とは、歯冠(歯の頭の部分)の面積をより広範囲に見えるようにする外科手術です。
歯茎や骨の形を整える手術のため、手軽に行える歯肉の切除と比較すると後戻りがしにくいのが特徴。ガミースマイルの根本改善につながりやすいため、以下のような人におすすめです。
外科手術をしてもガミースマイルの根本改善をしたい
治療後に後戻りさせたくない
ガミースマイルの程度が軽度から中等度
具体的な施術法としては、歯茎に麻酔を行って歯茎を切開します。歯茎と骨の形を専用器具で整えて歯茎を縫合し、止血を行ったら完了です。
外科手術ととっても施術時間は1時間程度で、終了したらすぐに帰宅できます。
比較的早く終わる手術ですが、ダウンタイムは手術~抜糸までの1~2週間ほどは見ておきましょう。
上唇粘膜に対する治療(上唇粘膜切除術)
上唇粘膜切除術とは、上唇が上がりすぎないように口内粘膜の一部を切除する施術法です。以下のような人におすすめです。
上唇を持ち上げる筋肉が過度に発達している
外科手術を受けられる
施術法としては、麻酔をして上唇粘膜の一部を切除し、切除した部分の上唇と歯茎を縫合します。施術時間は1時間程度で、ダウンタイムは2週間程度で見ておきましょう。
施術部位が口唇の裏側にあたるため、施術直後も傷口が人にわかることはほとんどありません。
歯肉の手術とセラミック治療の併用
歯肉の手術とセラミック治療の併用を行うことによって、ガミースマイルの改善が期待できます。
上記で解説した歯肉の手術を行って歯茎の形を整え、セラミックの被せ物で歯の色や形を、より理想的な状態に整えます。
セラミック治療を併用する治療法は、歯の形や色も改善したい人におすすめです。
治療の流れは、歯を削って仮歯に置き換えて、歯肉の手術を行ったらしばらく仮歯で傷口の経過を見ます。
歯肉の状態が落ち着いたところで、仮歯をセラミックの歯に置き換えて施術完了です。
ここからは、ガミースマイルでよくある質問をご紹介します。
ガミースマイルのボトックス治療は、痛いですか?
ガミースマイルを治すトレーニングなどはありますか?
ガミースマイルのボトックス治療は、痛いですか?
治療自体は1~2分で終了し、麻酔もすることもほとんどありません。注射するときにチクッとする痛みはありますが、痛みを感じるのはそのときだけでしょう。
痛みがどうしても心配な場合には、表面麻酔を利用できることもあるので歯科医師に相談してみましょう。
ガミースマイルを治すトレーニングなどはありますか?
軽度のガミースマイルなら、トレーニングでも改善が期待できます。
以下のトレーニングを継続的に行ってみましょう。
口を軽く閉じて口角だけ上げる
この状態を5秒キープし、これを5回繰り返す
このトレーニングに慣れてきたら、キープする時間を長くしていきます。「口角を引き上げて笑う」ことで上唇が必要以上にめくれ上がらず、歯茎の見える面積が小さくなります。
ガミースマイルの原因は、「歯と歯茎の大きさ」「骨格や歯並び」「上唇挙筋の強さ」など人によって異なります。
原因によって治し方は違うため、改善したいという方は歯科医師と相談しながら自分にあった治療法を選択しましょう。
なお、歯並びや骨格の状態によっては、歯科矯正でもガミースマイルを改善できます。
「自分のガミースマイルが歯科矯正で改善できるかだけでも知りたい!」という方は、ぜひマウスピース矯正 「Oh my teeth」へお越しください。
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