歯間ブラシとフロスはどっちを使うべき?違いや使い方も解説
歯と歯の間は歯ブラシが届きにくいため、歯垢(しこう。プラークとも言う)を除去する際は歯間ブラシやフロスなどの補助清掃用具を使うのが効果的です。
しかし、なかには「歯間ブラシとフロスの両方を行うのは面倒」「どっちか一つを使えばいいのでは」と考えている人もいるでしょう。
そこで本記事では歯間ブラシとフロスのどっちを使うべきか悩んでいる人に向けて、それぞれの違いを詳しく解説します。使い方や併用する場合の順番も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
木村真由美
Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。
目次
結論から言うと、歯と歯の間の歯垢を除去する際は歯間ブラシとフロスの両方を使うのがおすすめです。
なぜなら、歯間ブラシとフロスはそれぞれ得意とする清掃箇所が異なるためです。歯の状況に応じて、歯間ブラシとフロスを使い分けることで、歯垢除去効果 の向上が期待できます。
歯と歯の間は歯ブラシの毛先が入りにくく、ある研究によれば歯ブラシのみを使用した場合は約60%しか歯垢を除去できないことがわかっています。
一方、歯ブラシとフロスを併用した場合は86%、歯ブラシと歯間ブラシを併用した場合は95%まで歯垢除去効果が向上するとされています。
参考: Interdental BrushとDental Flossの清掃効果について|日本歯周病学会会誌
そのため、もしどちらかだけを使用したいという場合は、歯垢除去効果がより高い歯間ブラシを選ぶといいでしょう。
歯間ブラシとフロスの比較に関しては、海外のいくつかの研究においても、歯間ブラシのほうが歯垢の除去効果が高いと報告されています。
ただし、歯の状況によっては、歯間ブラシよりフロスが適している場合もあります。基本的に歯と歯の間が広い人は歯間ブラシ、狭い人はフロスを使用するのがおすすめです。
どちらが適しているのかわからない場合は、歯科クリニックに相談してみましょう。歯の状況を見て、より適した補助清掃用具はどちらか教えてもらえます。
歯間ブラシとフロスは、どちらも歯と歯の間の歯垢を除去するための器具ですが、形状や得意とする清掃箇所がそれぞれ異なります。
ここでは歯間ブラシとフロスの違いについて解説します。
歯間ブラシの特徴
歯間ブラシは、持ち手の先にある金属製のワイヤーにブラシがついた「ワイヤータイプ」と、先端の素材がすべてシリコンでできた「ゴムタイプ」の2種類があります。
ワイヤータイプはゴムタ イプよりも強度があり、歯垢を除去する効果が高いです。一方、ゴムタイプはやわらかく、ワイヤータイプよりも歯茎が傷つきにくい特徴があります。
また、歯間ブラシは形状も「L字型」と「I字型」の2種類に大きく分かれます。L字型は奥歯、I字型は前歯の隙間の掃除に適しています。
サイズもいくつか種類があるため、自身の歯並びや口内環境に合わせた歯間ブラシを選ぶことが大切です。
フロスの特徴
フロス(デンタルフロス)は細い糸状の補助清掃用具で、大きく分けて「ロールタイプ」と「ホルダータイプ」の2種類があります。
ロールタイプは使う分だけフロスを切り取り、左右の指に巻きつけて使用するタイプです。
歯の輪郭に沿わせやすいため、ホルダータイプよりも汚れを落としやすいですが、一方で扱いがやや難しく慣れるまで時間がかかる場合があります。
ホルダータイプは持ち手が付いているタイプで、下の前歯に使いやすい「F字型」と、上の前歯や上下の奥歯に使いやすい「Y字型」の2種類があります。
F字型・Y字型ともに、フロス初心者でも簡単に扱えますが、ロールタイプに比べると操作性が低く、銀歯やセラミックなどに引っかかりやすいので注意しましょう。