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歯科矯正
最終更新日:2024年4月24日

セラミックインレーとは?費用相場・メリット・デメリットを解説

セラミックインレー

当記事ではセラミックインレーの種類、費用相場やメリットデメリットを解説します。セラミックインレーを検討している方は必見です。

高野 拡哉
歯科医師

高野 拡哉

日本歯科大学生命歯学部卒業後、医療法人社団厚誠会に入社。同法人厚誠会歯科町田の院長や、歯科往診部門部長を歴任。2017年に高野歯科医院の3代目として継承・リニューアルオープンを果たす。「患者さんの希望との摺り合わせ」という治療方針のもと、納得していただいてからの治療スタートを大切にしている。

セラミックインレーとは、歯の欠損を修復するための詰め物の一種。材質にはセラミック(陶材)が使われているため、銀歯よりも見た目が気にならないなど、審美面でのメリットが大きいです。しかし、セラミックインレーと検索すると寿命・後悔なんてネガティブな意見もあり、一体どんな特徴があって、どんなメリット・デメリットがあるのか気になりませんか?

そこで今回は、高野歯科医院 の高野 拡哉先生監修のもと、セラミックインレーについて、特徴や種類、費用相場、メリットデメリットについて解説していきます。セラミックインレーを検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。

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セラミックインレーとは?

セラミックインレー

インレーとは、虫歯などによって生じた歯の欠損を修復するための詰め物です。具体的には、局所的に虫歯がある場合に限り、虫歯の部分だけを削り取り、歯の型をとって金属またはセラミックの人工歯を装着します。虫歯が大きい場合はインレーでは対処できないため、クラウン(冠)治療を行います。

保険適用の治療では、銀歯やレジン(プラスチック様の素材)が使用されてきました。しかし、金属のものは審美性に欠ける、金属アレルギーの心配があるなどの欠点があります。レジンのものも吸水性が高く変色しやすい・強度が低いなどの欠点があり、長期間の使用には適していません。

また、安価な素材のインレーは細かい調整がしにくいことから、歯とインレーの間に隙間ができやすく、隙間から虫歯になるという欠点があります。

そこで登場するのがセラミックインレーです。セラミックインレーは前述した詰め物の欠点をカバーする素材としてセラミック(陶材)が使用されています。

近年、虫歯治療の詰め物としてセラミックインレーを用いるだけでなく、昔治療した銀歯をセラミックインレーに交換する人も増えてきています。

セラミックインレーの種類

治療

セラミックインレーには、「オールセラミックインレー」「ジルコニアセラミックインレー」「ハイブリッドセラミックインレー」3つの種類があります。

オールセラミックインレー

オールセラミックインレーは、、すべてセラミック素材でできている詰め物です。オールセラミックインレーに使われる素材としては、近年ではe.max(イーマックス)に代表される二ケイ酸リチウムガラスセラミックを使用した素材が人気があり、多く使われています。

オールセラミックインレーの特徴は、透明感のある白色を再現することに優れており、高い審美性がある点です。
またセラミックは汚れを寄せ付けず変色しない特性があるため、時間の経過とともに黒色や黄色に変色してしまうということも一切ありません。

しかし、素材によっては衝撃に弱いという欠点があるため、噛み合わせの状態によっては臼歯部に適応できない場合もあります。

ジルコニアセラミックインレー

ジルコニアセラミックインレーは、人工ダイヤモンドとも呼ばれ高い破壊靭性を有しています。そのため、歯ぎしりや強い嚙み合わせなど、オールセラミックでは割れてしまうような大臼歯部へは、ジルコニアセラミックインレーがおすすめです。

ハイブリッドセラミックインレー

ハイブリッドセラミックインレーはレジン(プラスチック様の素材)とセラミックを混ぜ合わせた素材でできています。レジンには接着性が高いという特性があるため、銀歯に比べるとしっかり歯に合い、虫歯になりにくいという特徴があります。セラミックを使用しているので、汚れを吸収し、時間の経過とともに黒色や黄色に変色してしまうということもほとんどありません。
ただし、オールセラミックインレーに比べると、ハイブリッドインレーは変色することもあります。ですので、経年変化で唾液を吸収し、徐々に黄ばんでしまうこともありますので留意しておきましょう。

セラミックインレーの費用相場

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セラミックインレーの費用相場は、歯科クリニックのある地域やセラミックの中でも使用する素材によって異なりますが、1箇所あたり約3~8万円程度です。

セラミックインレーは保険が適用されないため、施術を受ける際は、必ず事前に費用を確認しましょう。

セラミックインレーのメリット・デメリット

メリットとデメリット

セラミックインレーのメリットとデメリットを紹介します。理解したうえで、治療を行うか決めましょう。

メリット

セラミックインレーのメリットは「金属アレルギーの心配がない」などです。以下にリストでまとめたのでご覧ください。

  • 汚れが付きにくく、経年劣化による変色や着色が少ない
    セラミックは汚れが付きにくい特性があるので、年々変色していくことがほぼありません。

  • 金属アレルギーの心配がない
    金属を一切利用していないので、金属アレルギーの方でも安心して装着できます。

  • 硬度が高く、耐摩耗性に優れる
    ジルコニアやEマックス素材を使用した場合、従来のセラミック素材よりも耐久性や耐摩耗性に優れ、割れにくく、ほとんどすり減らないという特長があります。

  • 熱を通しにくいため、冷温による刺激が少ない
    金属を使用していないため、熱を通しにくく冷たいもので冷えにくい特性があります。そのため、冷温による刺激が少なく、熱によってできる隙間もできにくいです。

セラミックインレーには汚れがつきにくいなどの特徴があり、審美性の高さで選ばれる傾向があります。

デメリット

セラミックインレーのデメリットは「費用が高額になる」などです。以下にリストでまとめたのでご覧ください。

  • 保険適応外のため費用負担が高額になる
    自由診療の対象のため、保険診療の銀歯などと比べると高額になります。

  • 施術者の治療経験や技術力が出来栄えに影響しやすい
    セラミックインレーは「適合性」「接着力」がとても大切になります。適合性と接着力とは、「土台となる歯にいかにすき間なくぴったりと強固にくっつけることができるか」ということです。

    施術する医師や歯科技工士の技術、接着の知識や経験がないと、虫歯の再発リスク(2次カリエスのリスク)や寿命に差が出やすいです。経験の積んだ信頼のできる歯科医師・歯科医院を見つけましょう。

  • 強い力が加わった場合、欠けるリスクがある
    セラミックは衝撃や強い力に弱いため、どこかにぶつかってしまったり強い歯ぎしりや食いしばりがある場合は欠ける可能性があります。

セラミックインレーには施術者の技術に左右されやすいので、経験豊富な医院を選ぶことが重要です。

セラミックインレーでよくある質問

質問

こちらでは、セラミックインレーは割れることがある?や保険適用できる?などよくある質問に答えます。

セラミックインレーは割れることはある?

セラミックは衝撃に弱いため、素材によっては噛み合わせや歯ぎしり、食いしばりの力が強いと割れる場合があります。
歯科医師に口内の状態を確認してもらい、自分に適したインレーを選びましょう。

保険適用で治療できる?

セラミックインレーは審美性を向上させるための治療なので、保険が適用されません。

セラミッククラウンとの違いは?

セラミッククラウンとは、一般的には差し歯と呼ばれ、歯を失ってしまった全体を覆う治療の場合に使われます。セラミックインレーは詰め物として使われるため、失われた一部を埋める役割を果たしています。

セラミックインレーは銀歯にしたくない人におすすめ

セラミックインレーは白く審美性が高いため、虫歯で歯の一部を失ってしまったけれど銀歯にはしたくない方におすすめの治療法です。
また新規の虫歯治療だけでなく、過去に銀歯にした部分もセラミックインレーに変えることができます。
ただし、自由診療となるため、保険診療より高額になる点に注意しましょう。

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