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歯科矯正
最終更新日:2024年2月27日

ダイレクトボンディングとは?気になる費用やメリット・デメリットまとめ

ダイレクトボンディングとは?

本記事では、ダイレクトボンディングで適応できる症例や費用など、知っておきたいポイントを解説します。経済的な負担や、長く持つか心配という方のために、費用や寿命、メリット・デメリットについても紹介しているのでぜひご覧ください。

井上 慎太郎先生
歯科医師

井上 慎太郎

日本大学歯学部卒業後、大学付属歯科病院 歯内療法科・インプラント科にて勤務。2012年 大阪市淀川区に井上歯科CLINIC&WORKS OSAKA 十三、2017年 港区新橋に井上歯科CLINIC&WORKS TOKYO 、2018年 中央区八丁堀にTOOTH CREATE TOKYO、2024年 港区赤坂にTOTAL TOOTH TREATMENTを開院し現在4クリニックを経営している。

ダイレクトボンディングとは、ボンディング剤を歯に直接塗布して光で固めることで、自然な歯を再現する治療法。前歯のすきっ歯を治したり、歯の形や色を整えたりできるので、私も試してみたい!と具体的な治療法や費用について気になっていませんか?

手軽にできる治療法である一方で、「失敗して後悔しない?」「費用が高いのでは?」「欠点はないの?」などの疑問も浮かぶかもしれません。

そこで本記事では、 TOTAL TOOTH TREATMENT の井上 慎太郎先生監修のもと、 ダイレクトボンディングの治療の流れや適応できる症例、気になる費用まで詳しく解説。メリットやデメリットも紹介します。ダイレクトボンディングを検討する際のポイントを知って、後悔しない治療法を選びましょう。

ダイレクトボンディングとは

ダイレクトボンディングとは?気になる費用やメリット・デメリットまとめ

ダイレクトボンティングは、歯科治療用のボンディング剤を歯に直接塗布して光で固めることで、自然な歯を再現する治療法のこと。ボンディング材には、詰め物や被せ物として使われることの多いレジンとセラミックを組み合わせた、ハイブリッドセラミックが用いられます。

ハイブリッドセラミックは、適度な強度と、自然な美しさを併せ持ち、さまざまな審美治療を行えます。例えば、前歯の隙間を埋めたり、虫歯の治療後に銀歯の代替として詰めたり、欠けてしまった歯を修復したりするなどの症例に対応可能です。

また、治療期間が短くて済む点や、審美治療の中では良心的な価格設定であることも、ダイレクトボンディングの特徴です。

ダイレクトボンディングの費用

ダイレクトボンディングとは?気になる費用やメリット・デメリットまとめ

ダイレクトボンディングの治療相場は1本あたり2万円〜5万円程度で、審美目的の治療なため保険は適用されません。

ダイレクトボンディングは比較的小さい範囲に使われる治療法ですので、治療する本数は1本か2本と考えておきましょう。例えば、前歯2本のすきっ歯を治療する場合、総額は4万円〜10万円程度かかることになります。

決して安くはありませんが、歯列矯正では部分矯正の場合でも10万円〜70万円ほどかかることになりますので、比較的良心的な価格と言えるでしょう。

ダイレクトボンディングで対応できる症例

ダイレクトボンディングとは?気になる費用やメリット・デメリットまとめ

ダイレクトボンディングは、全ての審美治療に適応できるわけではなく、一部の治療に限られます。ダイレクトボンディングが適している症例をみていきましょう。

歯の隙間の改善

すきっ歯など、歯と歯の間に隙間がある場合、ダイレクトボンディングでその隙間を埋められます。

前歯のすきっ歯は歯列矯正(部分矯正)でも歯並びを整えることも可能ですが、費用が高く、時間も要します。前歯以外の歯並びに問題がない場合は、ダイレクトボンディングで前歯のすきっ歯を改善することも選択肢の一つです。

欠けた歯の修復

転んでしまうなどの不慮の事故や、過去に治療した歯の経年劣化で、歯が欠けてしまった場合にもダイレクトボンディングで治療できます。特に前歯の場合は見た目に影響があるので、早く治したいですよね。

ダイレクトボンディングであれば、短い通院日数で自然な歯の再現が可能です。

虫歯の治療跡を詰める

虫歯を治療した場合、虫歯だった部分を削り取った跡に詰め物や被せ物をするケースが多いです。保険適用になる銀歯を使われる方も多いですが、銀歯は笑った時や大きく口を開けた時に目立ちがちなので気になる方もいるでしょう。

銀歯の代わりにダイレクトボンディングを使用すれば、虫歯の治療跡を目立たせず、自然な歯に見えるように修復できます。

歯の形状を整える

歯の形状の悩みにも、ダイレクトボンディングは対応できます。例えば、歯ぎしりで犬歯が摩耗してしまった、歯の先がギザギザしている、大きさが揃っていない小さい歯があるなどの悩みがある場合などに、ダイレクトボンディングを用いて自然に歯の形を修正できます。

ただし、ダイレクトボンディングは歯の周りにボンディング材を塗って固める方法ですので、基本的には治療した歯は、従来の歯と同じまたは大きくなります。歯を小さくすることはできないため注意しましょう。

ダイレクトボンディングの治療手順

ダイレクトボンディングとは?気になる費用やメリット・デメリットまとめ

ダイレクトボンディングはどのような順序で治療を行うのでしょうか?一般的な流れをみていきましょう。

治療の流れ

①診断/カウンセリング
ドクターが歯の状態を確認し、ダイレクトボンディングが適応できる症例か確認します。

②型取り(必要な場合)
ダイレクトボンディングでは、ペースト状のボンディング材を直接歯に塗り付けていくため、型取りは不要なケースが多いです。ただし、複雑な症例では型取りを行って他の治療法と組み合わせたり、型取りしてシミュレーションを行ったりすることもあります。

③歯のクリーニング
ダイレクトボンディングを行う前に、歯のクリーニングを行います。歯に汚れがついたままだと、ボンディング材の接着効果が弱くなってしまうため、事前のクリーニングで、治療後の持ちをよくします。

④ボンディング剤の塗布と形成
ボンディング材を歯の表面に塗布し、ドクターが歯の形状や色調を調整します。

⑤ボンディング材の硬化
ボンディング材が適切に形成されたら、特殊な光を使用してボンディング材を硬化させ、強度を高めます。

⑥仕上げ
硬化が終わったら、歯の形状を最終的に調整します。必要に応じて磨きをかけて、他の歯との色合いを見て自然な光沢を出します。

クリニックによっては1回ですべての工程を行う場合もありますが、カウンセリングに時間をかけて行うために、カウンセリングと治療の日を分けているクリニックも多いです。

治療を急ぐ場合などカウンセリングと治療を同日に行いたい場合は、あらかじめ歯科クリニックの方針を確認しておくと良いですね。

ダイレクトボンディングのメリット

ダイレクトボンディングとは?気になる費用やメリット・デメリットまとめ

ダイレクトボンディングにはいくつかの特徴があります。まずはメリットとなる特徴からみていきましょう。

費用が安い

ダイレクトボンディングは、1本あたり2万円〜5万円と比較的安価な価格で治療が可能です。保険は適用できませんが、それでもセラミック治療や歯列矯正など他の自由診療と比べると、良心的な価格設定が特徴です。

見た目が自然

ダイレクトボンディングでは、他の歯に合わせた色調にすることが可能です。適度な透明感もあるため、他の歯と比較しても浮かずに自然な仕上がりになります。

銀歯だった箇所をダイレクトボンディングで白い歯にする場合はもちろん、前歯を治療する場合も、治療した箇所がほとんどわからないほどの見た目になるでしょう。

治療時間が短い

ダイレクトボンディングの治療自体は、1回で終わることが大きなメリットです。ダイレクトボンディングの目的にもよりますが、すきっ歯の改善などは歯列矯正で行うと数ヶ月かかることが多いので、メリットを感じやすくなるでしょう。

ただし、初診の場合はその日はカウンセリングのみで時間を要してしまうため、治療は日を改めて行う場合もあります。

また、ダイレクトボンディングの予後の確認や微調整などを行うために、後日通院が必要になる場合もありますので、最大3回程度は通うつもりで考えておくと良いでしょう。

歯を削る量が少ない

ダイレクトボンディングは、他の治療法と比較して歯を削る量が最小限で済むこともメリットです。

詰め物やセラミック治療の場合は、接着の強度を高めるために歯を削ってから接着させますが、ダイレクトボンディングの場合は直接歯にボンディング材を塗って固めるため、歯を削る必要がほとんどありません。

ダイレクトボンディングのデメリット

ダイレクトボンディングとは?気になる費用やメリット・デメリットまとめ

続いて、「寿命がある」「適応できない症例がある」など、ダイレクトボンディングのデメリットを紹介します。デメリットを理解したうえで治療法を選択しましょう。

寿命がある

ダイレクトボンディングは、セラミックが配合されているため耐久性に優れていますが、それでも永久的なものではありません。

ダイレクトボンディングの寿命は、保険適用のプラスチックレジンの寿命(2年〜3年)に比べると比較的長いですが、4年〜6年程度で劣化するといわれています。もちろん個人差がありますので、10年以上持つこともありますが、変色したり、摩耗してしまう可能性があることは理解しておきましょう。

ダイレクトボンディングで治療した歯を長く綺麗に保つためには、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。かみ合わせや飲食物の嗜好など口腔内環境により個人差はありますが、6ヶ月~1年に1回くらいの頻度で定期健診を受けるとよいでしょう。

適応できない症例がある

ダイレクトボンディングは、比較的小さい箇所や、噛んでも力が加わりにくい歯の治療に向いています。そのため、奥歯や広範囲の治療となる場合は、他の治療法の方が適している場合がありますので、ドクターと相談して治療方針を決めるようにしましょう。また、虫歯などで広範囲にわたり歯の体積を失った場合や、前歯の先端が大きく欠けている場合、すきっ歯のすき間が大きすぎる場合なども適応できないので、別の治療法を検討しましょう。

ドクターの技量が必要

ダイレクトボンディングはドクターが直接歯にボンディング材を塗布し、形成する治療法であるため、ドクターの技術依存度が高いとも言えます。安さだけで決めたりせずに、治療例や治療後の写真などもチェックして、信頼できる歯科クリニックを選びたいですね。

また、高い技術が必要なため、全ての歯科クリニックで導入している治療法ではないことも理解しておきましょう。

ダイレクトボンディングに関するQ&A

ダイレクトボンディングとは?気になる費用やメリット・デメリットまとめ

最後に、ダイレクトボンディングに関するよくある質問をまとめてみました。セラミック治療との比較、治療の痛みなど気になる疑問を解決しておきましょう。

ダイレクトボンディングとセラミック治療はどちらがいいですか?

セラミック治療は、ダイレクトボンディングと比べて劣化に強く、変色や汚れがほとんどないことがメリットと言えます。一方で、セラミック治療では強度を維持するために、ダイレクトボンディングより広い範囲の歯を削る必要があるので、この点はデメリットとなるでしょう。

また、費用相場もセラミック治療の方が高くなります。適応する症例にも違いがありますので、セラミック治療にも興味がある場合は一度歯科クリニックで相談してみましょう。

あわせて読みたい

前歯2本だけ治すならセラミック治療がいい?向いている人や費用について解説

ダイレクトボンディングは保険が適用されますか?

ダイレクトボンディングは基本的には審美目的の治療となるため、保険は適用されません。たとえ不慮の事故で歯を失った際の治療だとしても、審美的に見た目を改善する目的の処置になるため、保険適用外となります。ただし、審美治療の中では比較的良心的な価格で、相場は1本2万円〜5万円です。

ダイレクトボンディングの材料は安全ですか?

ダイレクトボンディングに使用するボンディング材は、ハイブリッドセラミックと呼ばれるレジン(プラスチック)とセラミックを混合したものです。レジンもセラミックも歯科治療で使用されている実績のある材料ですので、心配ないでしょう。

銀歯の場合は金属アレルギーの心配もありますが、ダイレクトボンディングの場合はアレルギーの心配もありません。

ダイレクトボンディングとホワイトニングは同時に行えますか?

ダイレクトボンディングとホワイトニングは同時に行うことができます。ホワイトニングを行った歯に合わせて、ボンディング材の色調を調整するため、先にホワイトニングを行い、その後にダイレクトボンディングを行うことが多いです。ただし、ホワイトニング後にホワイトニングした色が後戻りすると、ダイレクトボンディングとの色の境目が目立ってしまうことがあります。そのようなリスクを避けるため、定期的にホワイトニングをすることをおすすめします。

ダイレクトボンディングの治療は痛いですか?

ダイレクトボンディングは歯を削る部分が少なく、歯を形成したり硬化したりする際も痛みはありません。虫歯治療と同時に行う場合を除いて局所麻酔が必要ない場合がほとんどです。

ダイレクトボンディングの特徴を知って納得できる選択を

本記事では、ダイレクトボンディングの治療の流れや気になる費用、メリット・デメリットなどを解説しました。

<まとめ>

  • ダイレクトボンディングは、ボンディング剤を歯に直接塗布して光で固める治療法で、自然な歯の再現が可能。

  • すきっ歯の改善、欠けた歯の修復、虫歯の治療跡などに適応可能。

  • ダイレクトボンディングの費用は保険適用外で、相場は一本あたり2万円〜5万円。

  • 歯を削る量が少ないこと、治療時間が短いこと、費用が安いことなどがメリット。

  • 寿命が4〜6年であること、適応できない症例があることなどはデメリット。

  • 歯列矯正、セラミック治療などの他の治療法も検討の上で、自分に合った治療法を選ぶことが大切。


ダイレクトボンディングをはじめて行う前には、後悔のないようにしっかり情報収集したいですよね。ダイレクトボンディングは、費用が安かったり、治療時間が短かったりと比較的手軽な一方で、永続的なものでなかったり、適応できない症例があるなどのデメリットもあります。

ただ、メンテナンスを行えば長く綺麗な歯を保つことは可能ですし、自分の悩みがダイレクトボンディングを適応できる症例の場合は、選択肢の一つに入れておきたいですね。

後悔しない治療法を選ぶために、クリニック選びは慎重に行い、ドクターに相談しながら治療法を決めていきましょう。

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