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最終更新日:2024年9月9日

噛み合わせと肩こりの意外な関係!肩こりを招く理由と3つの対処法を紹介【歯科医師監修】

あなたの肩こり、もしかすると噛み合わせが原因かもしれません。

噛み合わせが悪いとあご・肩・首周りの筋肉が緊張し、肩こりや頭痛といった不調を引き起こすことがあります。

また、悪い噛み合わせは顎関節(がくかんせつ)に負担がかかりやすく、顎関節症の原因になることも考えられます。

そこで本記事では、噛み合わせの悪さと肩こりの関係について解説。どのような関連性があるのか、予防方法にはどんなものがあるのかをお伝えしていきます。

噛み合わせの状態を見直すことで、慢性的な肩こりや頭痛に改善がみられるかもしれませんのでぜひ参考にしてください。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

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なぜ、噛み合わせが悪いと肩こりになるの?

噛み合わせと肩こりの関係性や予防法を解説【歯科医師監修】

悪い噛み合わせが肩こりを引き起こす主な理由は、筋肉の緊張と顔や体のバランスの乱れです。ここでは、噛み合わせが悪いと肩こりになる理由を2つ紹介します。

全身の筋肉は1枚でつながっているから

人間の身体は、頭の筋肉から足先の筋肉まで筋膜でつながっています。首の筋肉が緊張すると、引っ張られるように肩から背中、腰、脚にも緊張が伝わります。

悪い噛み合わせが肩こりを引き起こすのも同じ原理です。噛み合わせが悪いと顔の筋肉の使い方が左右非対称になり、緊張しやすくなります。

顔周辺から引っ張られるように首や肩の筋肉が緊張することで体の歪みが生じ、頭痛や肩こりなどの不調を招くというわけです。

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たとえば、左側だけでものを噛む癖がある、上下の歯で上手く噛めないなど、噛む力のバランスが崩れていると肩こりを引き起こすことがあります。

これは、噛む際に使用する顔やあごの筋肉の緊張による血行不良が原因です。

あごから肩の筋肉にかけて緊張すると、頭痛も起きやすくなります。この場合の頭痛は、偏頭痛よりも筋肉の緊張によって起こる「緊張型頭痛」の可能性が高いでしょう。また、あごの関節にも負担がかかっているため、顎関節症のリスクも高まります。

※顎関節症とは、口を大きく開けられない、口を開く時にカクッというクリック音が鳴るなどの症状を指します。

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「整体に行っても肩こりがなかなか改善されない……」といった慢性的な肩こりに悩まされていませんか?

慢性的な肩こりは、悪い噛み合わせ以外でもさまざまな原因によって引き起こされます。

肩こりとともに下記のような症状があり、改善しない場合は筋肉の緊張が長期化・慢性化している可能性があります。

慢性的な肩こりの特徴
  • 首から肩甲骨にかけて突っ張るような痛みがある

  • 肩や首を回したり動かしたりするとゴキゴキと鈍い音がする

  • 吐き気をともなう頭痛や目の奥の痛みがある

  • 腰痛がある

  • 手足にしびれがある

吐き気や手足にしびれがある場合は体のバランスが乱れているだけでなく、神経系にまで影響を及ぼしている可能性があります。

たとえば、左右で均等に噛んでおらず、首の骨がズレていると、神経が圧迫されて手足にしびれが生じることがあります。

慢性的な肩こりは、長時間同じ姿勢でいることで肩の筋肉が緊張し、血行不良を起こしていることによって起こるものです。

特にデスクワークが多い方、スマートフォンを長時間見ている方は注意しましょう。

マッサージや適度な運動など、適切なケアを行っても改善が見られない場合は、噛み合わせの悪さも視野にいれて一度歯科医院に相談することをおすすめします。

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悪い噛み合わせによる肩こりを防ぐ3つの方法

噛み合わせが原因で頭痛や肩こりが起きている場合、以下のような治療法が選択肢として考えられます。

ナイトガード(夜間用マウスピース)を装着する

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食いしばりや歯ぎしりは、歯や筋肉に非常に強い力が加わります。筋肉が常に緊張した状態になってしまうため、それが肩こりの原因になります

歯やあごの関節に負担をかけないように、就寝中に装着するナイトガード(夜間用マウスピース)の使用がおすすめです

ちなみに、マウスピース矯正用のマウスピースでも、歯ぎしりの力をやわらげることは多少期待できます。ただし、非常に強い力の歯ぎしりや食いしばりがある方は、マウスピースが割れるかもしれません。

厚みのある歯ぎしり用のマウスピースの装着をしてみましょう。

また、ナイトガードは市販のものではなく、歯科医院で作製してもらうようにしましょう。筋肉のこわばりや顎関節症の症状が認められれば、保険適用で作製できます。

食べ物は左右均等に噛む

片側で噛む癖がある方は、左右バランス良く食べるように心がけましょう。

最初は意識して食べないと難しいかもしれませんが、根気強く続けることで徐々に癖が改善していきます。

左右対称で噛めるようになれば、舌も左右に動かすことになるため、舌の筋肉の運動にもつながります。

歯科矯正を検討する

歯科矯正で噛み合わせの改善を目指すことも、筋肉の緊張が緩和され肩こりや頭痛の改善につながる可能性があります。

噛み合わせの悪さの程度が小さければ、マウスピース矯正でも対応可能です。

矯正中に歯が動くことにより噛み合わせが一時的に悪化し、肩こりや頭痛が生じる可能性はゼロではありません。ただし、このような症状は一時的なものであり、歯並びが改善されるにつれて解消されることがほとんどです。

歯科矯正を検討する際は、まず噛み合わせの状態を把握してみましょう。クリニックによっては無料相談を実施しているところもあります。

マウスピース矯正 Oh my teethは相談から診断まで無料です。ぜひ利用してみてください。

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噛み合わせの悪化を防ぐ5つの方法

噛み合わせの悪さによる肩こりを防ぐには、噛み合わせの悪化の原因を知り、その原因を取り除くことも有効です。噛み合わせの悪化を防ぐための方法として、以下のような点に気をつけてみましょう。

噛み合わせの悪化を防ぐ方法
  • 頬杖をやめる

  • 爪を噛む癖をやめる

  • 舌癖に気をつける

  • 歯を失ったまま放置しない

  • ストレスを取り除く

それぞれを詳しく解説します。

頬杖をやめる

頬杖をつくことで、頭の重さが一方的かつ継続的に歯やあごの骨にのしかかります。その結果、少しずつ歯並びや噛み合わせに影響を及ぼす原因になります。

普段から頬杖をついている人は、意識的にやめるようにしましょう。

爪を噛む癖をやめる

爪は硬いため、それを噛むには相応の力が必要です

無意識に噛み続けていると、前歯を中心に歯並びが乱れる原因につながります。爪を噛む癖がある人はやめるように意識しましょう。

舌癖に気をつける

舌癖とは、無意識に歯の間から舌を出したり、舌を歯に押し付けたりする癖のことです。舌癖を慢性的に続けると、歯並びや噛み合わせが乱れる原因になります。

下のイラストは上あごの裏側を示したものですが、リラックスした状態で舌先が赤丸部分にあるのが舌の正しいポジションです

噛み合わせと肩こりの関係性や予防法を解説【歯科医師監修】

正しいポジションに舌が収まっていないと、口周りの筋力のバランスが崩れ歯並びが乱れる原因になります。

舌を正しい位置に置くように心がけ、どうしても舌癖が改善されない場合は、歯科医師に相談してトレーニングを受けてみましょう。

歯を失ったまま放置しない

虫歯や歯周病などで歯を失ったまま放置していると、噛み合わせが崩れる原因になります。

たとえば、奥歯1本でも抜けたまま放置していると、周囲の歯が空いたスペースに倒れ込んできて、徐々に全体の噛み合わせに悪影響を及ぼします

歯が抜けた状態になっている人はなるべく早く歯科医師に相談し、入れ歯やインプラントなどの人工物で補う治療を受けましょう。

ストレスを取り除く

噛み合わせと肩こりの関係性や予防法を解説【歯科医師監修】

就寝中の歯ぎしりは歯やあごの骨に力がかかるため、噛み合わせの乱れの原因になります。

しかし、無意識に行っていることが多く、ストレス発散のために必要な行為ともいわれています。

入浴や適度な運動などでストレスを取り除くことが、歯ぎしりの軽減につながる可能性があります

肩こりに悩んでいる方は噛み合わせの改善を試してみよう

噛み合わせの悪さは、慢性的な肩こりや頭痛につながる可能性があります

治療法として歯ぎしりや食いしばりからくる筋肉への負担をやわらげるために、ナイトガードを使うケースもあります。

マウスピース矯正であれば、就寝中の歯ぎしりによる歯やあごへの負担を防止できるでしょう。なかには、強い歯ぎしりでナイトガードを何度も破損したことがある方が、矯正治療をしたら歯ぎしりが軽減された人もいます。

本記事に書かれている内容は、あくまで一般的な内容です。患者さんのお口の状況により歯科医院の対応が変わる可能性もあります。

マウスピース矯正 Oh my teethでは、歯科医師に直接、矯正に関する疑問や歯並びの悩みを無料で相談していただけます

「私の歯並びはマウスピース矯正でなおせる?」といった疑問も気軽に投げかけてみてくださいね。

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参考記事

Effects of occlusal splint therapy in patients with migraine or tension-type headache and comorbid temporomandibular disorder: A randomized controlled trial

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