前歯の隙間は自分で埋められる?隙間の原因と安く治療する方法を解説
前歯の隙間(すきっ歯)を市販品で埋めようとする行為は危険です。きれいに埋められないどころか、かえって治療費がかさむリスクもあります。隙間を埋めるにはクリニックで治療を受ける必要があります。
前歯の隙間が小さい場合は、ダイレクトボンディングなどが適しており、大きい場合は矯正装置で歯を動かす方法が適しています。
本記事では「前歯の隙間ができる原因」や「治しておいたほうがいい理由」「おすすめの治療方法」を解説します。それぞれの治療法の費用目安も紹介しますので、前歯のすきっ歯に悩んでいる方は必見です。
目次
- 前歯の隙間は自分で埋められません
- すきっ歯を治す5つの方法と費用目安
- ①マウスピース矯正:費用目安 60万〜100万円程度(全体矯正の場合)
- ②ワイヤー矯正:費用目安 60万〜170万円程度(全体矯正の場合)
- ③ダイレクトボンディング:費用目安 3万〜5万円程度/1歯あたり
- ④ラミネートベニア:費用目安 5万〜15万円程度/1歯あたり
- ⑤セラミック矯正:費用目安 8万〜15万円程度/1歯あたり
- すきっ歯を治しておいた方がいい「意外な4つの理由」
- 理由①すきっ歯がさらにひどくなる
- 理由②歯周病・虫歯のリスクが高まる
- 理由③発音や滑舌が悪くなる
- 理由④噛み合わせが悪くなる
- 前歯に隙間ができる9つの原因
- 歯周病
- 強すぎるブラッシング
- 歯科矯正
- 舌で歯を押す癖
- 歯が抜けたまま放置している
- 歯ぎしり
- 虫歯
- 前歯が欠けた
- 上唇小帯の付着異常
- すきっ歯を予防する方法
- 正しいオーラルケアの方法を身に付ける
- 歯科医院で口周りの癖を改善するためのトレーニングを受ける
- 歯科医院に歯ぎしり相談に行く
- 歯に隙間が空いてきたなら一度歯科医院へ 相談を
※月々3,500円とは:上下前歯の部分矯正プランを120回払い(初回3,519円)で支払う場合の分割支払い金額。総額420,019円(税込)。
前歯の隙間は自力で埋めることはできません。
ちょっとの隙間なら「自分で市販のパテみたいなものを使って埋められるのでは?」「ゴムで歯と歯をぎゅっと縛って隙間をなくせない?」などと思うかもしれませんが、自己流で隙間を埋める行為は危険です。
実際にインターネット上では“自力で前歯の隙間の埋める方法”などが紹介されていることがありますが、どのサイトも医療資格を持たない一般人によるものと思われる記述が多く、医学的な根拠は皆無に等しいです。自己判断で前歯を押したりして隙間を埋めようとすると、以下のような歯や歯周組織のトラブルを起こす原因になります。
歯並びがかえって悪化する
歯の寿命が短くなる
歯茎やあごの骨などの歯周組織や歯の神経に悪影響が出る
前歯の隙間を埋めるには、今回紹介するような歯科医院で適切な治療を受ける必要があります。決して、市販品で前歯の隙間を埋めたり、誤魔化そうとしたりすることはしないでください。
前歯の隙間を埋める方法としては、ダイレクトボンディングといって歯科用レジンで直接隙間を埋める方法や、ワイヤー矯正、マウスピース矯正といった歯を動かして隙間をなくす方法などがあります。
【前歯のすきっ歯を治す方法】
上記の5つの方法は原則として、すべてが自由診療(自費診療)です。自由診療のため、治療にかかる費用は歯科医院ごとに異なります。
①マウスピース矯正:費用目安 60万〜100万円程度(全体矯正の場合)
マウスピース矯正とは、マウスピースを歯に装着して歯を動かす方法です。マウスピース矯正はワイヤー矯正と同じく、歯科矯正に分類されます。
ワイヤー矯正の矯正装置が固定式で取り外せないのに対し、マウスピース矯正で使用するマウスピースは取り外し式でいつでも自由に取り外せます。マウスピースが透明で目立ちにくいため、矯正期間中に目立ちたくない人や、営業職、受付などの職業に就く人に人気があります。
マウスピース矯正では、理想の歯並びに近づくように作られたマウスピースを1~2週間ごとに自分で交換して歯を少しずつ動かし、前歯の隙間や歯並びの乱れを治していきます。使用するマウスピースは柔らかい素材でできている物が多く、ワイヤー矯正と比べると歯に強い痛みを感じにくい点もマウスピース矯正のメリットのひとつです。
費用は部分矯正の場合は10万~50万円程度、全体矯正の場合は60万~100万円程度です。近年では、比較的安い価格で前歯の軽い隙間を治すことも可能な、新規参入のマウスピース矯正ブランドが増えてきています。
※月々3,500円とは:上下前歯の部分矯正プランを120回払い(初回3,519円)で支払う場合の分割支払い金額。総額420,019円(税込)。
②ワイヤー矯正:費用目安 60万〜170万円程度(全体矯正の場合)
ワイヤー矯正とは、歯の表面にブラケットという装置を貼り付け、ブラケットをワイヤーで締めて歯を動かす方法です。ワイヤー矯正は古くからある矯正方法で、一般的に「歯科矯正」と呼ぶ治療法はこのワイヤー矯正かマウスピース矯正を指します。
ワイヤー矯正はセラミック矯正のように歯を大きく削ることはありません(※1)。ワイヤー矯正は歯を動かす力が強く、前歯の隙間が大きいケースや重度の出っ歯、重度のデコボコ 歯など、幅広い症例に適用でき、噛み合わせも整えることが可能です。ただし、ワイヤー矯正は時間をかけて少しずつ歯を動かすため、治療期間が長くなる点(数年以上かかる場合もあります)がデメリットです。
ワイヤー矯正は前歯のみなど一部の歯並びを整える部分矯正と、前歯から奥歯まで全体の歯並びを整える全体矯正があります。前歯の隙間が小さなケースや軽度の歯並びの乱れであれば部分矯正で治せることも。
ワイヤー矯正は原則として保険が利きません(※2)。自由診療となり、治療にかかる費用は全額自己負担になります。
費用は矯正方法(表側・裏側・ハーフリンガル)によって価格に幅があるほか、部分矯正・全体矯正かでも費用が異なります。部分矯正の場合の費用は20万~40万円程度、全体矯正の場合は60万~170万円程度です。
(※1)歯の移動に必要なスペースを作る際に、歯の表面のエナメル質をやすりで削ること(IPR)があります。
(※2)顎変形症やダウン症など、国が定める特定疾患に該当する場合は保険適用で歯科矯正および外科的矯正を行うことが可能です。
③ダイレクトボンディング:費用目安 3万〜5万円程度/1歯あたり
ダイレクトボンディングとは、虫歯や事故、歯並びの乱れなどが原因で開いたり欠けた歯の部分に歯科用プラスチック(レジン)を盛り付けたり充填を行い、歯を修復する方法です。隙間が大きかったり、大きな虫歯の穴に適用するのは難しいですが、前歯の隙間が比較的小さな場合はダイレクトボンディングで修復できる場合があります。
ダイレクトボンディングは審美目的の場合は保険適用外の自由診療で、治療にかかる費用は全額自己負担です 。
保険適用の素材で隙間を埋めることも可能
保険適用でレジンを歯に盛り付けたり充填を行う場合はダイレクトボンディングではなく「レジン修復」という名前に。保険のレジン修復で使用する素材はプラスチック樹脂にガラスの粒子を混ぜたコンポジットレジン(CR)です。自費のダイレクトボンディングを行う場合はプラスチック樹脂にセラミックの粒子を混ぜたハイブリッドセラミックが使われます。
保険のコンポジットレジンは変色や着色を起こしやすく、歯が浮いているような不自然な見た目になりやすいです。一方、自費のハイブリッドセラミックは保険のコンポジットレジンと比べて変色や着色を起こしにくく、見た目も保険の物と比べて自然な白さの歯に近くなります。
費用は保険適用のレジン修復が1本の歯につき1,000~2,000円程度、自費のダイレクトボンディングが1本の歯につき3万~5万円程度です。
④ラミネートベニア:費用目安 5万〜15万円程度/1歯あたり
ラミネートベニアとは、付け爪のように薄く作られたセラミックチップを前歯の表面に張り付ける方法です。セラミックチップを貼り付ける際には前歯の表面を少しだけ削ります。
前歯の隙間が比較的小さい場合にはラミネートベニアで隙間を埋められる可能性があります。歯を大きく削る必要があるセラミック矯正と比べるとラミネートベニアは歯を削る量が少ない点がメリットですが、以下のようなケースではラミネートベニアの適用は難しくなります。
歯と歯の隙間が大きい
出っ歯・デコボコ歯など歯が突き出ていたり歯がねじれていたりする
ラミネートベニアは保険適用外の自由診療です。費用は1本の歯につき5万~15万円程度です。
⑤セラミック矯正:費用目安 8万〜15万円程度/1歯あたり
セラミック矯正 とは、セラミックの被せ物(セラミッククラウン)を歯に被せて歯の形や歯並びを整える方法です。セラミック矯正は「矯正」という名前がついていますが、通常の歯科矯正のように歯を動かすことはありません。
セラミック矯正では歯を大きく削って歯の神経を抜き、セラミッククラウンを歯に被せます(※)。歯を大きく削って歯の神経を抜く理由はセラミック矯正で使うセラミッククラウンに厚みがあるためです(クラウンの強度を保つために厚みが必要)。
ラミネートベニアと異なり、セラミック矯正は前歯の隙間が大きいケース(2mm以上の隙間)に治療を適用できる点がメリットです。軽度のデコボコ歯など、少しだけ歯が傾いている歯並びの乱れもセラミック矯正であれば治せることも。
セラミック矯正は保険適用外の自由診療になります。費用は1本の歯につき8万~15万円程度です。
(※)クリニックによっては神経を抜かないセラミック矯正を行っているところもあります。
すきっ歯は見た目の印象が良くないだけと考えている方もいますが、実は見た目以外にもさまざまなリスクがあります。すきっ歯を治しておいたほうがいい理由は以下の4つです。
理由①すきっ 歯がさらにひどくなる
すきっ歯は、放置しておくことで歯の隙間がさらにひどくなってしまうことがあります。
原因は、加齢や過度な強さのブラッシングによって歯茎が下がることや、噛む力が強すぎたり、就寝中に歯ぎしりする癖があり、歯の移動が起こってしまうことなどが挙げられます。
理由②歯周病・虫歯のリスクが高まる
歯と歯の間に隙間があると、食べ物が詰まりやすく、歯磨きもしにくくなって汚れが溜まったままになります。
また口の中が乾燥しやすいことで唾液による殺菌作用が弱まり歯周病や虫歯になるリスクが高まります。
理由③発音や滑舌が悪くなる
すきっ歯の状態だと、歯の隙間から空気が漏れるため、滑舌が悪くなります。特に「サ行」「タ行」、英語の「TH」「S」などは発音がしにくくなりやすいです。
滑舌が悪いと相手に言葉がうまく伝わらないため、話すこと自体がストレスになってしまう可能性があります。
理由④噛み合わせが悪くなる
すきっ歯だと噛み合わせにも不具合が出ているケースが多く、食べ物をうまく咀嚼できない原因にもなります。よく噛まないまま飲み込んでしまうため、胃腸に負担がかかり、十分に栄養を吸収できなくなる可能性も。
また、偏った箇所で噛んでいると、歯やあごにも負担がかかるため、頭痛や肩こりにつながるケースもあります。
歯の隙間が空いてくる原因には、歯周病や、舌で歯の裏側を押す癖などがあります。
【歯の隙間が空いてくる原因】
歯周病
強すぎるブラッシング
歯科矯正
舌で歯を押す癖
歯が抜けたまま放置している
歯ぎしり
虫歯
前歯が欠けた
上唇小帯の付着異常
歯周病
歯周病が中程度以上の歯周炎にまで進行すると、歯を支えているあごの骨(歯槽骨)が溶け始め、歯茎が下がります。歯茎が下がった結果、歯の根が露出して歯の根の近くに隙間ができ、前歯の根元部分に隙間が生まれてしまいます。
このような、歯茎が下がって歯の根元部分に生じた隙間を「ブラックトライアングル」と呼びます。トライアングル、という名前がついているのは歯の隙間の形が三角形をしているためです。ブラックトライアングルは続いて紹介する「強すぎるブラッシング」や「歯科矯正」でも起きることも。
強すぎるブラッシング
強すぎる力でゴシゴシとブラッシングをしていると刺激を受けて歯茎が下がってしまい、歯の根元部分に隙間(ブラックトライアングル)ができる場合があります。
硬い毛の歯ブラシ(「かため」と表記された歯ブラシや毛がゴワゴワと硬い歯ブラシ)で1日複数回ブラッシングをしていると歯茎が下がりやすくなります。思い当たる人は要注意です。
歯科矯正
歯科矯正によって歯茎が下がり、歯の根元部分に隙間(ブラックトライアングル)ができる場合があります。歯科矯正で歯茎が下がる原因は主に以下の3つです。
歯科矯正の結果、歯が正しく並ぶことで歯茎が引き締まり(歯茎の状態が改善される)、歯茎が下がってしまう
歯科矯正で全体の歯の高さを合わせる際、もともと歯槽骨が不足していた部分の歯が舌側に引っ張られ、結果として引っ張られた歯の根元部分に隙間ができてしまう(=引っ張られた歯の部分の歯茎が下がる)
歯科矯正で歯に力をかけた際、破骨細胞と骨芽細胞(造骨細胞)のサイクルが追い付かず、歯を支えている歯槽骨が大きく溶けてしまい、歯槽骨を覆う歯茎も一緒に下がってしまう
歯を強い力で締めるワイヤー矯正(表側、裏側、ハーフリンガル)を行った場合、歯茎が下がる場合があります。マウスピース矯正はやわらかいマウスピースを使用して歯にマイルドに力をかけるため、ワイヤー矯正と比べると歯茎が下がりにくいとされています(※)。
(※)マウスピース矯正でも歯茎が下がる場合があります。
舌で歯を押す癖
舌で歯を押す癖など、口周りの悪い癖が原因で歯並びの乱れを引き起こすことがあります。中でも、舌で前歯の裏側を押す癖は前歯の隙間ができる大きな原因の一つです。
舌癖による前歯の隙間や歯並びの乱れは年齢に関係なく発生します。大人でも、舌癖がある人は前歯に隙間ができる場合があります。
特に、歯やあごの骨が未成熟な子供の場合、舌癖など口周りの癖があると歯並びの乱れやあごの骨の形成不全が起きやすいです。
歯が抜けたまま放置している
歯が抜けたまま放置していると、空いたスペースに周囲の歯が移動して歯と歯の間に隙間ができてしまうことがあります。歯を失うと歯と歯の間に隙間ができるだけではなく、全体の歯並びが乱れたり、噛み合わせに悪影響がでる場合も。
歯ぎしり
就寝中など、無意識に歯ぎしりをしてしまう人は少なくありません。歯ぎしりの癖があると歯がすり減ったり、歯が横ズレを起こして歯に隙間ができることがあります。
前歯や奥歯に隙間があり、下記のような症状がある人は歯ぎしりが原因で歯に隙間ができている可能性があります。
起床時にあごが疲れている
十分に睡眠時間を確保しているのに疲れが取れない(寝不足のような感じがする)
ストレスを感じたときにあごが疲れている
虫歯
前歯の歯と歯の隙間(隣接面)が茶色や黒に変色している場合は、虫歯の可能性があります。前歯の隣接面の虫歯を放置していると隣接面の部分が虫歯によってえぐられてしまい、前歯に隙間ができることがあります。
歯の色が茶色や黒になっていなくても、前歯に白っぽいシミや黄色いシミができている場合は虫歯の可能性があるため、要注意です。
前歯が欠けた
歯をぶつける事故や硬い物をかじっ たことが原因で前歯の一部が欠け、前歯に隙間ができることがあります。事故の後や硬い物をかじった後、前歯の隙間の部分の歯が黄色っぽい場合は、歯が欠けて中にある象牙質が露出している可能性があります。
事故の後や硬い物をかじった後に歯に違和感が続いていたり、歯がしみる、歯に痛みを感じるときは歯が欠けている可能性があるため、要注意です。
上唇小帯の付着異常
上唇小帯(じょうしんしょうたい)とは、上の前歯の唇の裏側の中央部分にあるスジのことです。上唇小帯が歯茎の根元ではなく、 歯茎の中程や歯に近い(歯茎と歯の境目)位置にある場合、上唇小帯の周辺の歯茎が盛り上がって前歯に隙間ができることがあります。
上唇小帯は生まれてから1歳ごろまでは歯の近くに付着しており、年齢を重ねるにつれて上あごの成長と共に歯茎の根元部分に移動します。ところが、何らかの原因で上唇小帯が歯茎の根元部分に移動しなかった場合、上唇小帯が歯茎の中程もしくは歯に近い位置に留まってしまい、上唇小帯の周辺の歯茎が盛り上がって前歯に隙間ができることがあります。
上唇小帯の付着異常によって起きる上の前歯の隙間は、前歯の真ん中の歯である中切歯(ちゅうせっし)にできるという特徴があります。これを歯科用語で「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼びます。正中離開はすきっ歯(不正咬合)の一種です。
【あわせて読みたい】
前歯に隙間はまだない(前歯の隙間がまだそれほど広がっていない)ものの、隙間が生じるおそれがある場合は、以下の点に留意して予防することで前歯に隙間が生じるor前歯の隙間が広がる可能性を低減できます。
[前歯の隙間を予防する3つの方法]
正しいオーラルケアの方法を身に付ける
歯科医院で口周りの癖を改善するためのトレーニングを受ける(全年齢の人が対象)
歯科医院に歯ぎしり相談に行く
正しいオーラルケアの方法を身に付ける
強すぎる力でのブラッシングは前歯の歯茎を下がらせ、前歯の根元に隙間ができる原因になります。歯茎が下がることを防いで前歯の隙間を作らないようにするには、正しいブラッシング方法を身に付けることが大切です。
歯科医院では、保険適用で歯科衛生士が正しいブラッシングやオーラルケアの方法を教えてくれます。活用してみるとよいでしょう。歯科医院で行う定期検診やメンテナンスでは虫歯や歯周病の有無をチェックしてくれたり、歯のクリーニングも受けられます。歯科医院で歯をクリーニングしてもらうことで自分では取り除けなかった汚れや歯垢、歯石をスッキリ落としてもらえるため、虫歯・歯周病予防にもつながります。
歯科医院で口周りの癖を改善するためのトレーニングを受ける
舌で前歯の裏側を押す癖など、口周りの悪い癖がある場合は、歯科医院で口周りの癖を改善するトレーニングを受けることで前歯の隙間や歯並びの乱れの予防につながります。ま だ前歯に隙間が空いていない(前歯の隙間がそれほど大きくない)場合や、歯並びが乱れていない状態であれば、13歳以上~大人でも口周りのトレーニングは歯並びの乱れを防ぐのに有効です。
年齢にかかわらず、口周りの悪い癖がある人はなるべく早めに歯科医院に行き、癖を改善するためのトレーニングを受けるとよいでしょう。
歯科医院に歯ぎしり相談に行く
歯ぎしりの癖は無意識に行っている場合が多く、自力で解決するのは難しいです。ストレスが多い人は歯ぎしりの癖がつきやすいとも言われています。
歯ぎしりは前歯に隙間が空いたり歯並びの乱れにつながるほか、歯ぎしりが原因で歯がすり減ったり、歯の割れや欠けを引き起こすこともあります。歯ぎしりの癖がある場合は、歯科医院に歯ぎしり相談に行くことをおすすめします。
歯科医院の歯ぎしり治療では歯並びや噛み合わせ、あごの使い方や口周りの筋肉が正常に機能しているかを調べたり、症状によっては就寝時に装着するマウスピース(ナイトガード)を処方する場合もあります。就寝時に装着するマウスピースは歯にかかる負担を和らげることができ、歯の保護につながります。
歯ぎしりはストレスなど精神面が関係しているケースも多いです。時間を見つけて運動やストレッチをしたり、レジャーで気分転換をするなど、自分に合ったストレス解消法を見つけるとよいでしょう。