歯並びと英語の発音のしやすさは関係ある?歯科矯正でリーディング力アップ
あなたがうまく英語の発音ができない理由は歯並びにあるかもしれません。本記事では歯並びが悪いと英語の発音がしづらくなる理由や、英語の発音に影響を与える歯並びなどについて紹介します。英語の発音を上達させたい方は必見です。
もし「いくらトレーニングをしてもうまく英語を発音できない」と悩んでいるのなら、あなたの歯並びが英語の発音に影響しているのかもしれません。歯並びは見た目だけでなく、発音にも関係しているからです。
本記事では、
歯並びが悪いと英語の発音がしづらくなる理由
英語の発音に影響を与える歯並び
歯並びをなおすと発音は上達するのか
などについて紹介します。
【本記事の要点】
歯並びが悪いと歯の隙間から空気が抜けたり、舌や唇の動きが制限されたりするため、英語の「th」「l」「f」「s」「z」「ts」「dz」の発音がしづらくなる
英語の発音に影響を与える歯並びには、乱ぐい歯、すきっ歯、出っ歯、受け口がある
歯並びをなおすと英語の発音がよくなる可能性がある
なぜ歯並びが悪いと英語の発音がしづらくなるのでしょうか。それには3つの理由があります。
歯の隙間から空気が抜けやすいから
英語の発音の中でも難しいと言われている「th」は、舌先を軽く上の歯に触れて、スーッと息を出すように発音します。しかし、上下の歯が噛み合っていない場合や、歯と歯の間に隙間があると必要以上に空気が抜けて発音がしづらくなります。
舌をスムーズに動かせないから
歯列のアーチが狭かったり歯が内側に倒れていたりすると、舌が歯に引っかかって動きが制限されてしまうことがあります。特に「l」「r」といった発音は舌の位置がポイントになるため、舌をスムーズに動かせないと発音しづらくなる原因に。
また、上の前歯と舌を接触させる「s」「z」「ts」「dz」の発音もしづらくなります。
唇の動きが制限されてしまうから
歯が前に突出していたり唇が歯に引っかかったりすると、唇の動きが制限されてしまうことがあります。特に前歯で下唇を噛む「f」や「v」の発音がしづらくなります。
悪い歯並びのことを専門用語では「不正咬合(ふせいこうごう)」と言います。不正咬合には種類があり、中には英語の発音に影響を与えてしまう歯並びもあります。
【あわせて読みたい】
乱ぐい歯
乱ぐい歯とは、歯が重なり合って生えていたり歯列のアーチからはみ出て生えていたりすることで、ガタガタになっている歯並びのことです。専門用語では「叢生(そうせい)」と言い、日本人の不正咬合で最も多いという厚生労働省の調査結果があります。
【あわせて読みたい】
歯列のアーチよりも内側に生えている歯があると、舌が圧迫されて発音がしづらくなる原因に。中でも「l」の発音は、舌の先を上の前歯の裏側と歯ぐきの間につける必要があるため、明確に発音できない可能性があります。
すきっ歯
すきっ歯とは、歯と歯の間が大きく開いた歯並びのことです。専門用語では「空隙歯列(くうげきしれつ)」と言います。
「th」「s」といった発音は「歯擦音(しさつおん)」と言い、舌を使って上下の前歯に空気を送り込んで発音します。そのため歯と歯の間に隙間があると、必要以上に空気が漏れてしまいうまく発音できない原因に。
出っ歯
出っ歯とは、上の前歯が前方に突出した歯並びのことです。専門用語では「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と言います。上下の前歯がうまく噛み合わないことから空気が漏れやすく、「th」の発音が難しくなることがあります。
また、前歯で下唇を軽く噛んで発音する「f」は、出っ歯であると下唇がうまく噛めないことから「w」の音に変化してしまうことがあります。
【あわせて読みたい】
受け口
受け口とは、下の歯が上の前歯よりも前に出ている歯並びのことです。専門用語では「反対咬合(はんたいこうごう)」と言います。
受け口の場合、「f」や「v」を発音する際、上の前歯を下唇に軽くあてるのが難しいです。
歯並びが原因でうまく発音ができない場合、歯並びをなおすことで舌の動きがスムーズになったり、必要以上に空気が抜けなくなったりするため発音がよくなる可能性があります。
しかし、発音は舌や唇の動きも関係しています。歯並びが整っても舌の動きに癖が残っている場合、発音はなかなか改善されない可能性も。そのため、歯科矯正と並行して舌の癖をなおすトレーニングを受ける必要があるでしょう。
以下の記事では滑舌をよくするトレーニングを紹介していますので、あわせて参考にしてみてください。
「歯科矯正中は英語の発音に影響がある?」と不安になる方もいるでしょう。特に英語を勉強中の方や、仕事で英語を話す機会が多い方にとって、歯科矯正をスタートすることは不安かもしれません。
確かに、歯科矯正中は慣れるまでしゃべりにくかったり、英語の発音にも影響を与えたりすることがあります。
一方、日本語の発音は、英語と比較して舌や唇をあまり複雑に動かす必要がありません。そのためマウスピース矯正や歯の表側に装置をつけるワイヤー矯正(表側矯正)であれば、発音に大きな影響を与えることはないでしょう。
歯の裏側に装置をつけるワイヤー矯正(裏側矯正)は、装置が舌に当たりやすく、発音がしづらくなる可能性があります。特に日本語の「サ行」「タ行」、英語の「th」は、舌を前歯の裏側につけて発音するため、装置が妨げになって音が出しづらくなるでしょう。
ただし、歯科矯正中ずっと続くものではなく、一般的に1週間~1か月程度で慣れていきます。そこまで心配する必要はないでしょう。
歯並びをなおすには以下のような治療方法があります。
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを毎日20時間以上つけて、治療段階に応じて新しいマウスピースと交換しながら歯を動かす治療方法です。
メリット
装置が透明で目立ちにくい
金属を使用しないため金属アレルギーを発症する心配がない
取り外して食事や歯磨きができる
ワイヤー矯正と比較すると痛みを感じにくい
デメリット
なおせる歯並びに限りがある
1日20時間以上装着しなければならない
表側矯正(ワイヤー矯正)
ワイヤー矯正とは、歯の表面に「ブラケット」と「ワイヤー」をつけて歯を動かす治療方法です。
メリット
取り外しできないため自己管理不要
歴史が古く治療実績が豊富
適応範囲が広くさまざまな歯並びの治療ができる
デメリット
口元に物が当たったときなどに口腔内が傷つくことがある
金属製の装置は目立ちやすい
金属製の装置は金属アレルギーを発症するリスクがある
裏側矯正(ワイヤー矯正)
裏側矯正とは、歯の裏側に「ブラケット」と「ワイヤー」をつけて歯を動かす治療方法です。
メリット
取り外せないため自己管理不要
ほとんど矯正装置が見えないため目立ちにくい
デメリット
表側矯正と比較すると技術力が必要で費用が高額になりがち
表側矯正よりも適応範囲が限られる
装置によって舌を傷つけてしまうことがある
滑舌に影響を与えてしまうことがある
ハーフリンガル矯正(ワイヤー矯正)
上あごは裏側矯正・下あごは表側矯正を行う方法です。
メリット
両あご裏側矯正よりも費用を抑えられる
自己管理が不要
両あご裏側矯正よりも発音への影響が少ない
両あご表側矯正よりも目立たない
デメリット
両あご表側矯正よりも費用がかかる
上下のあごそれぞれでオーラルケア方法に工夫が必要
発音に影響がある場合がある(下あごは裏側に装置がついているため)
発音によって全く違う英単語として聞き取られてしまうと、コミュニケーションに影響を与えてしまう可能性があります。これから海外留学をする方や世界で活躍したいと考えている方は、英語力アップの手段として歯科矯正を考えてみるのもいいかもしれません。
なお、歯科矯正を行っている歯科クリニックでは、カウンセリングを設けているところがほとんどです。歯並びによって英語の発音が難しいと感じている方は、一度近所の歯科クリニックで相談してみてはいかがでしょうか。
マウスピース矯正「Oh my teeth」でも、歯並びの相談を無料で受け付けています。無料歯型スキャンに参加していただくと、現在の歯並びの状態を3D画像で確認できるので、お気軽にご予約くださいね。