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歯科矯正
最終更新日:2024年4月16日

20代の歯科矯正のデメリットは?早いうちに治療したほうがいい?

20代になってから歯科矯正をはじめるにあたって、大人の歯科矯正にはどのようなデメリットがあるのか不安を抱えてはいませんか。当記事では20代以降に歯科矯正を行うデメリットについて解説します。

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歯科矯正ブログ編集チーム

木村真由美

Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。

大人と子どもは口内環境やあごの成長具合が異なるため、20代になってから歯科矯正をはじめる場合は子どもの歯科矯正よりもデメリットを感じることが多いです。

当記事では、20代以降に歯科矯正を行うデメリットを詳しく解説。これを読めば、自身が20代になってから歯科矯正をはじめても問題ないかがわかります。

メリットや費用、期間の目安についても解説しているので、ぜひ歯科矯正をはじめるかどうかの判断材料にしてください。

20代で歯科矯正をしている人の割合

政府統計の総合窓口(e-Stat)によると、平成29年の調査において、歯科矯正を行っている10代以下は11千人、20代以上は6.9千人です。

そのうち、20代で歯科矯正を行っている人は3.4千人で、20代以降に歯科矯正をしている割合の半数を占めています。

このことからもわかる通り、20代の歯科矯正は決して遅くありません。歯科矯正を行っている人の中には30代、40代を過ぎてからはじめたという人もいるため、20代はむしろ早いタイミングと言えます。

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大人と子どもの歯科矯正はどう違う?

大人と子どもの歯科矯正はどう違う?

「歯科矯正は子どもの頃に受けておくもの」というイメージを持たれがちですが、前述の通り、大人になってからでも治療を受けることは可能です。

ただし、大人になってからの歯科矯正では、治療で用いられる矯正装置が限定されます。子どもの場合はあごが成長過程にあるため、それを活かした治療ができる矯正装置を用いることが多いです。

一方、あごの成長が完了した大人ができる歯科矯正は、大きく以下の4つです。

  • 表側矯正(ワイヤー矯正)

  • 裏側(舌側)矯正(ワイヤー矯正)

  • ハーフリンガル矯正(ワイヤー矯正)

  • マウスピース矯正

歯科矯正にかかる費用は症例にもよりますが、子どものほうが大人よりも安く済む場合が多いです。

一方で、子どもの歯科矯正(小児矯正)は0期治療・1期治療・2期治療があるため、はじめるタイミングが早ければ早いほど、歯科矯正にかかる期間が長くなる傾向にあります。

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20代以降に歯科矯正を行うデメリット

20代以降に歯科矯正を行うデメリット

歯科矯正を検討している人の中には、「大人は歯科矯正をやめたほうがいい」と聞いたことがある人もいるでしょう。

実際のところ、大人の歯科矯正にはいくつかのデメリットがあります。20代以降に歯科矯正を行う場合は、以下で紹介するデメリットも踏まえて治療を検討することが大切です。

抜歯を必要とするケースがある

20代以降の歯科矯正は既に永久歯が生え揃った状態で行われるため、歯をきれいに並べるスペースが限られます。

あごに十分な広さがある場合は、歯列全体を広げる治療を行うことで、歯をきれいに並べることが可能です。

しかし、あごが小さく、歯をきれいに並べるスペースが確保できないと判断された場合は、抜歯が必要となります。

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痛みや違和感を感じやすい

20代以降に歯科矯正を行った場合、子どもと違って痛みや違和感を覚えやすいです。

歯科矯正では歯を動かすために、矯正装置を使って歯に少しずつ継続的な力を加えます。したがって、歯科矯正をはじめて間もない頃は、痛みや違和感を覚えやすいです。

矯正装置に対する痛みや違和感は、子どもの歯科矯正においても同じです。しかし、子どもの場合は歯の動きに対する適応能力が高く、大人より痛みや違和感に慣れるまでのスピードが早いとされています。

ただ、20代以降に歯科矯正をはじめた場合でも、時間の経過とともに痛みや違和感は和らぎます。個人差はありますが、2〜7日程度で慣れてくるでしょう。

虫歯・歯周病のリスクが高くなる

歯科矯正中は矯正装置によって歯磨きがしにくくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

とくに大人の場合、子どもと比べて唾液の分泌量や歯を支える骨の量が少ないため、とくに虫歯や歯周病になりやすいです。

費用が高い

大人は子どもと比べて歯科矯正にかかる費用が高くなることが多いです。後述で詳しく解説しますが、部分矯正で10〜70万円、全体矯正で60〜170万円ほどの費用がかかります。

ただし、これはあくまでも目安であって、症例によっては子どもの歯科矯正と同じぐらいの金額で治療を受けられるケースもあります。

子どもの歯科矯正は0期治療(3〜5歳頃)・1期治療(6〜12歳頃)・2期治療(13歳以降)の3種類があり、早いうちから歯科矯正をはじめた場合は費用が安くなる場合が多いです。

しかし、0期治療あるいは1期治療で歯並びが改善されなかった場合は、次の段階の歯科矯正が必要となり、大人の歯科矯正よりも費用が高くなる場合があります。

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20代以降に歯科矯正を行うメリット

20代以降に歯科矯正を行うメリット

大人になってからの歯科矯正にはいくつかのデメリットがありますが、一方で以下のようなメリットもあります。

コンプレックスを解消できる

子どもの頃はあまり気にならなかったものの、成長するにつれて自身の歯並びにコンプレックスを感じるようになってきたという人は少なくありません。

歯科矯正で歯並びが整うと、人前で口を開けたり笑ったりすることへの抵抗がなくなり、長年のコンプレックスを解消できます。

治療スケジュールが立てやすい

子どもの歯科矯正では、あごや歯の成長に合わせて治療を進めていく必要があります。そのため、最初に立てた計画を途中で修正することも少なくありません。

一方、大人は成長の影響を受けないため、治療の計画が立てやすいです。ただし、年齢を重ねると、歯が動きにくくなったり、虫歯や歯周病にかかったりして治療に遅れが生じることがあります。

その点を考慮すると、大人になってからの歯科矯正はなるべく早いタイミングではじめるのがよいと言えるでしょう。

口腔トラブルのリスクが減る

厚生労働省による平成28年歯科疾患実態調査によると、「歯が痛い」「歯茎が腫れている」「口臭が気になる」など、歯や口の状態について気になる人の割合は年齢が上がるとともに高いです。

調査データからもわかる通り、20代以降になると口腔トラブルが発生するリスクが高くなります。

虫歯や歯周病、口臭などのトラブルを引き起こす原因の多くは歯垢(プラーク)です。歯並びが悪いと、磨き残しによって歯垢が発生しやすくなります。

毎日歯ブラシをしているのに口腔トラブルが発生しやすいという人は、歯科矯正を行うことで歯磨きがしやすくなるため、歯垢の発生を抑えてリスクの軽減が期待できます。

噛み合わせが改善される

歯科矯正は歯並びを整えるだけでなく、噛み合わせの改善にも効果的です。

噛み合わせが改善されると、食べ物をしっかりと噛んで食べられるようになり、胃腸への負担が軽減されます。

また、慢性的な肩こりや頭痛に悩まされている人は、噛み合わせが原因となっているケースも少なくありません。

色々な方法を試してみたものの、頭痛や肩こりがなかなか改善されないという人は、噛み合わせを整えることで、身体的不調を解消できる可能性があります。

20代以降の歯科矯正にかかる費用の目安

20代以降の歯科矯正にかかる費用の目安

20代以降の歯科矯正にかかる費用は、どの矯正方法を選ぶか、また全体矯正と部分矯正のどちらを行うかによって金額が異なります。

前述で紹介した4種類の歯科矯正にかかる費用の目安は以下の通りです。

全体矯正

部分矯正

表側矯正

60万〜130万円

30万〜60万円

裏側矯正

100万〜170万円

40万〜70万円

ハーフリンガル矯正

80万〜150万円

35万〜65万円

マウスピース矯正

60万〜100万円

10万〜40万円

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20代以降の歯科矯正にかかる期間の目安

20代以降の歯科矯正にかかる期間の目安

20代以降の歯科矯正にかかる期間の目安は1〜3年程度ですが、軽度の歯並びの乱れなど、症例によっては1年未満で治療を終えられる場合もあります。

基本的には費用と同じように、治療にかかる期間も矯正方法や適応範囲、歯並びの状態によって変動します。

前述で紹介した4種類の歯科矯正にかかる期間の目安は以下の通りです。

全体矯正

部分矯正

表側矯正

1~3年

2ヶ月~1年

裏側矯正

2~3年

5ヶ月~1年

ハーフリンガル矯正

2~3年

5ヶ月~1年

マウスピース矯正

1~3年

2ヶ月~1年

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20代以降に歯科矯正を行う際の注意点

20代以降に歯科矯正を行う際の注意点

親の意思ではじめることが多い子どもの歯科矯正とは異なり、20代以降の歯科矯正はほとんどの人が自分の意思ではじめているでしょう。

だからこそ、歯科矯正で後悔しないよう、以下のポイントに注意することが大切です。

歯科矯正のリスクを理解しておく

歯科矯正は誰しもが必ず安全に治療を進められるわけではありません。人によっては何らかの原因で以下のトラブルを引き起こす場合もあります。

  • 歯根吸収

  • 歯肉退縮

  • 虫歯・歯周病

  • アレルギー

  • 痛み

20代以降に歯科矯正をはじめて失敗や後悔しているという人は、このようなリスクを把握していなかったというケースが多いです。

事前に歯科矯正のリスクを理解しておくことで、矯正期間中の意識が変わり、リスクを引き起こす可能性が低くなります。

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歯科クリニック選びは慎重に

20代以降の歯科矯正で失敗や後悔しないためには、通院する歯科クリニック選びも非常に重要です。歯科クリニックを選ぶときにチェックするべきポイントは以下の通りです。

  • 在籍する歯科医師の経験が豊富であるか

  • 歯科矯正のメリット・デメリットを教えてくれるか

  • 複数の選択肢を提示してくれるか

  • 通いやすいか

  • 費用が明確であるか

歯科クリニックを選ぶ際は、インターネット上の口コミを参考にするだけでなく、実際に歯科クリニックへ矯正相談をしに行くことが大切です。

なぜなら、口コミで評判が高くても、自分との相性が悪い場合があるからです。できれば複数の歯科クリニックで矯正相談を行い、比較検討することで自分にぴったりの歯科クリニックが見つけられます。

自身のライフスタイルなども考慮しながら、相性のいい歯科クリニックを選んでください。

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20代以降の歯科矯正は遅くない

20代以降の歯科矯正は矯正方法が限定されるものの、年齢に制限がなく、何歳になっても治療を受けられます。

ただし、年齢を重ねると歯が動きにくくなったり、虫歯や歯周病のリスクがさらに高くなるため、歯科矯正を検討している場合はできるだけ早いタイミングで治療をはじめるのがおすすめです。

マウスピース矯正Oh my teethの平均年齢は30.2歳。ユーザーの約半数は20代ですが、30代、40代を過ぎてからでもはじめられます。

矯正相談はもちろん、歯科矯正がはじめられるかどうかの検査・診断も無料で受けられるので、歯科矯正を検討している人はぜひ一度、お気軽に無料診断へお越しください。

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