千鳥 ノブさんが歯科矯正を開始!「下の歯が全員寝そべる」とはどんな状態?
人気お笑いコンビ 千鳥のノブさんが、テレビ番組内で歯科矯正をはじめたことを公表しました。本記事ではノブさんが歯科矯正をはじめたきっかけや、歯並びの状態について紹介。
ノブさんが実際に受けている治療法についても紹介しますので、参考にしてくださいね。
木村真由美
Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。
目次
人気お笑いコンビ 千鳥のノブさんが歯科矯正を始めたことを公表したのは、12月17日放送の「人志松本の酒のツマミになる話」冒頭でした。
ノブさんは「直したい顔のコンプレックス」の話として「年々しゃくれてきている」と顔の悩みを告白。しゃくれをなおすために「矯正始めた」と話し、歯科矯正装置が装着された歯を披露しました。
ノブさんの歯には装着されているのは、おそらくセラミックブラケットとホワイトワイヤー。一般的な金属製のブラケ ットとワイヤーとは異なり、歯の色に馴染みやすく目立ちにくい特徴があります。
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ノブさんは年々あごがしゃくれてきていることを歯科クリニックに相談したところ、「上の歯で下の歯が見えない状態」であることが判明。
また、上の歯で下の歯を押してしまい、下の歯が徐々に内側に倒れこみ、それとともに顎が上がってきていることが分かったと言います。
この状態をノブさんは「下の歯が全員寝そべるんですよ」と表 現し、番組内では笑いが起こっていました。
上の歯で下の歯が見えない状態=過蓋咬合(ディープバイト)
ノブさんが歯科クリニックに行って判明した「上の歯で下の歯が見えない状態」とは、専門的にいうと「過蓋咬合(かがいこうごう)」のことです。
過蓋咬合は「ディープバイト」ともいい、奥歯で噛み締めたとき、前歯の噛み合わせが深すぎて、下の前歯が見えなくなってしまう状態を指します。
ノブさんはかなり噛み合わせが深い様子。番組内でも歯を噛み締めた状態を見せていましたが、上の歯で下の歯がほぼ見えない状態でした。
噛み合わせが深い状態をマウスピース矯正でなおしたい方必見!過蓋咬合の原因・治療方法を解説
厚生労働省の調査によると、日本人の不正咬合(歯が正しく噛み合っていない状態)のうち、4.8%が過蓋咬合という結果でした。
出典元:e-ヘルスネット
ノブさんが番組内で見せていた噛み合わせを見て「自分の噛み合わせと同じだ」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
過蓋咬合でも日常生活は問題なく送れることもあるため、ノブさんのようにあごがしゃくれるといった症状がないと治療をしようとは思わないかもしれません。
一方、過蓋咬合は以下のようなことにつながる可能性があるため、歯科クリニックで相談したほうがいい場合もあります。
顎関節症リスク上昇
そもそもあごは前後左右に自由に動かせるようになっていま す。
しかし過蓋咬合だと上の歯が下の歯に大きく覆いかぶさり、下あごの前方への動きが制限されてしまうことに。
この状態が続くと、顎関節への負担も大きくなり、顎関節症につながる可能性があります。
歯周病・虫歯リスク上昇
過蓋咬合は下の歯への負担が大きくなる原因になり、歯周病リスクが上がります。
ノブさんの下の歯も実際に内側に倒れ込んでしまっており、年々ダメージが蓄積されていると考えられます。
また過蓋咬合は前歯が乾燥しやすいことから、虫歯リスクが高まる可能性もあります。
被せ物・入れ歯などが壊れやすい
過蓋咬合は、歯に対して通常の噛み合わせでは起こらない方向へ力が加わる原因になります。
その結果、被せ物や入れ歯などに想定外の負担がかかり、壊れやすくなるリスクがあります。
過蓋咬合をなおす方法としては、ノブさんが行っているワイヤー矯正を含め、以下のようなものがあります。
MFT(口腔筋機能療法)
一般的に子どもの過蓋咬合の治療で用いられる方法です。MFTは口腔筋のトレーニングによって、舌の位置などを正しくする目的で行います。
MFTで口まわりの悪習慣を改善できると、あごのすこやかな発達を促せます。また、歯科矯正をスムーズに行えたり、歯科矯正完了後の後戻りを防げたりもできます。
ワイヤー矯正
ノブさんが実際に受けている治療法です。ワイヤー矯正では、歯にブラケットという装置をつけ、そこにワイヤーを通し、適切な力をかけることで歯並びを改善していきます。
ノブさんが番組内で見せていたような、ブラケットを歯の表側に装着する方法は、ワイヤー矯正のうちの「表側矯正」と言います。
ワイヤー矯正は装置をつける位置により、「表側矯正」「裏側(舌側・リンガル)矯正」「ハーフリンガル矯正」の3種類に分かれます。
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは、少しずつ理想の歯並びに近いマウスピース型矯正装置をつけることにより、歯を移動させていく方法です。
マウスピースは透明で目立ちにくいため、芸能人でマウスピース矯正をはじめる方も多いです。
マウスピース矯正は一般的なワイヤー矯正よりも適応症例が限られます。過蓋咬合は比較的難症例と言われますが、マウスピース矯正でも治療可能なケースがあります。
治すとしゃくれることがある?
「過蓋咬合を治すとしゃくれる」と言われることがあります。この原因として考えられるのが、過蓋咬合が改善することで起こる顔貌の変化です。
過蓋咬合は噛み合わせが深い状態なので、改善されると噛み合わせが浅くなり、治療前のよりも顎が長くなったように見えることがあります。これが「治すとしゃくれる」と言われる理由でしょう。
しかし前述したように、過蓋咬合は放置するとさまざまなリスクがあります。しゃくれることが不安な場合は、改善することで起こり得る変化を事前に歯科医師に確認することもできます。
「過蓋咬合かもしれない」という場合は、まずは歯科医院に相談に行くことをおすすめします。
ノブさんは「41歳から矯正とか嫌や」と最初は思ったそう。
しかし「10年後にはこうなりますよ」とドクターから見せられた写真が“クシャおじさん”(1970年代、顔を一瞬で短くする一発芸で話題となった男性)だったことに衝撃を受け、歯科矯正を決意したのだそう。
実際、歯を支える骨(歯槽骨)に異常がなければ、歯科矯正は何歳からでもスタートできます。
しかし50歳・60歳と年を重ねると、すでに虫歯で歯を失っていたり、歯周病で歯槽骨が減っていたりするケースも。そうなると歯科矯正をはじめるのは難しいです。
もし、ノブさんのように年々あごがしゃくれてきたり、歯並びの悪さが気になったりするのであれば、手遅れになる前にドクターに相談し、歯科矯正を含めた治療の選択肢を聞いてみるとよいでしょう。
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