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歯科矯正
最終更新日:2024年1月31日

受け口(反対咬合)は矯正で治せる?治療方法や費用・期間について

本記事では受け口の矯正方法や費用、期間について紹介します。矯正だけで治せるケースや保険適用になる条件も紹介しますので、受け口の歯科矯正を検討中の方は必見です。

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歯科矯正ブログ編集チーム

木村真由美

Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。

「受け口は矯正だけでキレイに治せる?」「受け口を治すためには外科手術が必要って聞いたけど抵抗がある」など、受け口の矯正に不安や疑問があり、一歩を踏み出せずにいませんか?

受け口は何が原因になっているかによって、歯科矯正だけで治せる場合と外科手術が必要になる場合があります。

そこで本記事では、受け口の矯正方法や費用・期間、矯正だけで治せるケースと治せないケースなど、受け口の矯正を検討中に知っておきたい情報を紹介します。

受け口の矯正が保険適用になるケースも紹介しますので、「できるだけ費用を抑えて受け口を治したい」と考えている方も参考にしてください。

受け口とは?原因や放置するリスクは?

受け口の症例

受け口とは、上の歯よりも下の歯が前に出ている状態です。歯科用語では「反対咬合(はんたいこうごう)」や「下顎前突(かがくぜんとつ)」とも呼ばれます。厳密には下顎前突は、骨格的に下あごが上あごより前に出ている状態を指します。

噛み合わせは、上の前歯が下の前歯に2〜3mmほど被さっている状態が正常です。しかし、受け口は噛み合わせが本来の位置と反対になっているため、食事がしにくかったり、滑舌に影響が出ていることも少なくありません。

ほかにも上下の歯の先端がちょうど当たっている「切端咬合(せったんこうごう)」も受け口の一種に分類されます。反対咬合は上下の歯の前後的なズレですが、上の歯列と下の歯列が左右方向にズレている「偏位咬合(へんいこうごう)」を伴っているケースもあります。

なぜ受け口になるの?

受け口になってしまう原因は大きく以下の3つが考えられます。

  • 遺伝の影響

  • 成長過程での骨格の発育異常

  • 幼少期の悪い癖(下あごを突き出す、舌で下の前歯を押す、指しゃぶり、口呼吸など)

下あごが大きい、上あごが小さいなど骨格に問題のある受け口は、遺伝が原因になっているケースが多いです。両親や祖父母が受け口の場合、子どもに遺伝する可能性が高くなります。

遺伝ではなく成長過程で下あごが上あごより成長し、受け口になってしまうケースも。柔らかいものばかり食べていたり、低位舌(通常より舌が低い位置にある状態)などが要因となってあごの発育異常を引き起こしてしまいます。

また、あごの骨がやわらかい幼少期に下あごを前に突き出すなどの悪い癖が長期間続いていた場合も、受け口の原因になります。

放置しておくとリスクはある?

受け口は見た目を気にされる方が多いですが、ほかにも放置しておくと以下のようなリスクがあります。

  • あごに大きな負担がかかり顎関節症を引き起こす

  • 奥歯への負担が大きく歯の寿命が短くなる

  • サ行やタ行の発音が不明瞭になる

  • 虫歯や歯周病リスクが高い

  • 胃腸に負担がかかる

  • 噛み合わせの乱れから肩こりや頭痛の原因になる

このように受け口は審美面だけでなく機能面への影響もあるため、改善が望ましい歯並びと言えます。

受け口を矯正だけで治せるケース

矯正中の女性の口元

歯の生え方に問題がある以下のような受け口は、歯科矯正のみで改善可能です。

  • 上の歯が内側に傾いて生えている

  • 下の歯が外側に傾いて生えている

歯科矯正での受け口の治療は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などの矯正装置を装着し、上の前歯を前方へ動かしたり、下の前歯を後方へ下げることで歯並びや噛み合わせを整えます。

歯科矯正には部分矯正と全体矯正があります。しかし、部分矯正は前歯だけなど歯を動かせる範囲が限定されており、噛み合わせの改善ができないため、受け口の矯正は全体矯正での適応になることが多いです。

以下は実際にマウスピース矯正 Oh my teethで受け口(反対咬合)を治した症例です。

受け口(反対咬合)の症例

受け口が矯正だけでは治せないケース

困っている女性

骨格に問題がある以下のような受け口は、歯科矯正だけでは治せない可能性が高いです。

  • 下あごが上あごより前に出ている

  • 下あごの骨が大きい

  • 上あごの骨が小さい

骨格の問題は歯を動かすだけでは改善しないため、歯科矯正に外科手術を併用する外科的矯正治療が必要になります。外科手術では「セットバック法」という方法で、下あごの骨を切って後ろに下げます。

【受け口の程度別】矯正方法の費用・期間を比較

受け口がどの程度かによって適した矯正方法は異なります。ここでは、受け口の程度別の矯正方法を費用や治療期間と合わせて紹介します。

マウスピース矯正

ワイヤー矯正

外科的矯正治療

対応できる受け口

軽度

~中度

重度

メリット

・目立たない

・取り外して食事や歯磨きができる

・幅広い症例に対応できる

・固定式のため自己管理が不要

・見た目の改善も見込める

・保険適用になる場合がある

デメリット

・自己管理が必要

・適応症例が限られる

・装置が目立つ

・食事や歯磨きがしにくい

・入院して全身麻酔での手術が必要

・しびれや麻痺などのリスクがある

費用目安

60~100万円

60~170万円

140~400万円

(保険適用で50~65万円)

期間目安

1~3年程度

1~3年程度

2〜4年程度

※ここで紹介する程度別の矯正方法はあくまでも目安です。歯並びは一人ひとり異なり、適切な歯科矯正方法を知るにはドクターによる診断が必要です。

①軽度の受け口→マウスピース矯正

マウスピース矯正

軽度の受け口であれば、マウスピース矯正で改善できます。マウスピース矯正は、治療段階によって作成された透明なマウスピースを1〜2週間ごとに自分で交換することで、歯の位置を少しずつ動かす矯正方法です。

軽度の受け口の特徴
  • 歯並びに原因がある

  • 上の前歯に下の前歯が少し被っている程度

  • 発音への影響はほぼなし

  • 口を閉じた状態だと受け口だと気づかれることはほとんどない

受け口のマウスピース矯正では下の前歯を動かすスペースを確保するために、歯と歯の間を少量削ること(IPR)もあります。下の歯が大きく前に出ていたり骨格に問題がある受け口は、マウスピース矯正での改善は難しいです。

ただしマウスピース矯正でも複数のブランドがあり、対応できる受け口の程度はさまざまです。インビザラインなどブランドによっては、抜歯が必要な中度の受け口に対応可能なケースもあります。

マウスピース矯正(全体矯正)による受け口の治療費用は約60〜100万円、治療期間は1〜3年程度です。

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②中度の受け口→ワイヤー矯正

ワイヤー矯正

中度の受け口は、下の前歯を下げるスペースを確保するため、抜歯が必要になることが多いです。そのため、矯正力の強いワイヤー矯正が適用されます。ワイヤー矯正は歯にブラケットをつけ、そこに通したワイヤーで歯を引っ張ることで歯並びを整える矯正方法です。

中度の受け口の特徴
  • 歯並びに原因がある

  • 下の前歯が上の前歯より前に出た状態で間に少し隙間がある

  • 発音が聞き取りにくいことがある

  • 唇は閉じられるが外見上も受け口だとわかる

ワイヤー矯正は適応範囲が広く、歯並びが原因であればほぼすべての受け口を改善できます。ただし骨格に問題がある受け口は、ワイヤー矯正でも改善はできません。

一般的なワイヤー矯正は金属の装置を歯の表側につけるため、目立ちやすいことがデメリットです。見た目が気になる場合は、目立ちにくい白い素材の装置や、歯の裏側につける裏側矯正などの選択肢もあります。

表側矯正(全体矯正)による受け口の治療費用は約60〜130万円、治療期間は1〜3年程度です。裏側矯正(全体矯正)による受け口の治療費用は約100〜170万円、治療期間は2〜3年程度です。

③重度の受け口→外科的矯正治療

重度の受け口は骨格的な問題があるため、外科的矯正治療であご自体を動かし根本的に改善します。外科的矯正治療の流れは、一般的に術前矯正→外科手術→術後矯正です。

まずは外科手術後にきちんと噛めるようにするため、術前矯正を約1〜2年行います。その際、一時的に治療前よりさらに下の歯が前に出た状態となります。

術前矯正後、下あごを下げる外科手術を行うために、口腔外科や形成外科で1〜2週間の入院が必要です。手術は全身麻酔下で行われます。

術後の腫れなどが引いてきたら、術後矯正で噛み合わせや歯並びを調整します。術後矯正の期間は1〜2年程度です。

重度の受け口の特徴
  • 骨格に原因がある

  • 下あごが上あごより大きく前に出ている

  • 発音に悪影響を及ぼしていることが多い

  • 唇が閉じられなかったりしゃくれになっているケースもある

クリニックによっては、術前矯正を省いて先に外科手術を行う「サージェリー・ファースト法」を取り入れていることも。サージェリー・ファーストを利用すると、通常の外科的矯正治療と比べて治療期間が短縮でき、早めに見た目の改善が期待できるメリットがあります。

外科的矯正治療による受け口の治療費用は約140〜400万円(保険適用で約50〜65万円)、治療期間は2〜4年程度です。

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大人と子どもで受け口の矯正方法は違う?

受け口の子ども

受け口の矯正方法は、大人と子どもで異なります。あごの成長過程にある子どもは、あごの成長を利用した矯正が可能です。取り外し式のマウスピースやあごの骨を拡げる拡大床などを使用し、上あごの成長を促したり下あごの成長を抑えることで受け口を治します。

また子どもの場合、口や舌の正しい使い方を身に着ける口腔機能のトレーニングを行うことで、受け口を防ぐこともできます。あごの骨格はだいたい10歳を過ぎると固まりはじめるため、4〜6歳頃までに矯正開始することが望ましいです。

一方、大人の場合はあごの成長が完了しているので、骨格の成長を利用できません。ワイヤー矯正やマウスピース矯正で歯並びや噛み合わせを整えたり、外科手術で骨格的なバランスを整えて受け口を改善します。

受け口の矯正が保険適用になる条件

健康保険証

歯科矯正は基本的に保険適用外ですが、以下のような条件で受け口の外科的矯正治療を行った場合、保険適用になります。

  • 顎変形症と診断され外科手術が必要な場合

  • 国に認可された医療機関で治療を行う

顎変形症(がくへんけいしょう)とは、あごの骨の大きさや形、位置、バランスの異常によって噛み合わせや発音など機能面に不具合を起こしている状態のことです。つまり、骨格に原因のある受け口は、顎変形症と診断され保険適用になる可能性が高いということです。

ただし、顎変形症と診断されても外科手術を行わなければ保険は適用されません。また、保険適用できる矯正装置はワイヤー矯正(表側矯正)に限定されており、裏側矯正やマウスピース矯正を使用する場合は保険適用外になります。

保険適用になる歯科矯正については、以下の記事で詳しく解説していますので合わせて参考にしてください。

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あなたの受け口に適切な矯正方法を相談してみよう

Oh my teeth導入クリニックドクターによるカウンセリング

受け口は歯並びの乱れに原因がある場合は、歯科矯正だけで治せる可能性があります。また、受け口の程度によっても適切な矯正方法は異なります。骨格に原因のある重度の受け口は、外科的矯正治療が必要です。

あなたの受け口に適切な矯正方法は、精密検査を受けてみなければわかりません。無料でカウンセリングを行っているクリニックも多いので、まずは気軽に矯正相談へ行ってみましょう。

マウスピース矯正 Oh my teethでは無料で精密検査・矯正相談を行なっております。まずはお近くのOh my teeth導入クリニックをご予約ください。

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