矯正中の口内炎が痛すぎる!対処法と繰り返さないための予防法を徹底解説
矯正中の口内炎が痛すぎる場合どのように対処したらいいのでしょうか?本記事では歯科矯正中に口内炎ができる原因や治し方から、パッチなどの市販薬のおすすめまで徹底解説します。なるべく口内炎の痛みが少ない矯正方法についても紹介します。
「歯科矯正中の口内炎が痛い!」
「ワイヤー矯正の縁が当たって、眠れない…」
実は矯正治療を始めると歯を動かす痛みに加えて、このように口内炎に苦しむ方が非常に多いです。
今回は、そんな方のために口内炎の対処法や繰り返さないための予防法を紹介します。筆者のおすすめ口内炎パッチについての質問にもお答えします。
なるべく痛みが少ない矯正を選びたい方のために、矯正方法の工夫も解説するので是非読んでみてくださいね。
- 矯正中の口内炎が痛すぎる!対処法【4か条】
- 第1条:鉄則!まずは「触らない」
- 第2条:痛い時はワックスや薬に頼る!
- 第3条:食事で刺激物を避ける
- 第4条:歯科医院で装置を調整してもらう
- 歯科矯正中に口内炎ができる原因と症状を解説
- 矯正器具が口腔内を傷つけるから(カタル性口内炎)
- 免疫力が低下しているから(アフタ性口内炎)
- 口の中が不衛生だから(カンジダ性口内炎)
- ウイルスに感染しているから(ウイルス性口内炎)
- アレルギーを引き起こしているから(アレルギー性口内炎)
- 口内炎を予防する3つの方法
- 皮膚や粘膜の健康維持に役立つ栄養素を摂取する
- 口腔内を清潔に保つ
- 質のよい睡眠をとる
- ストレスを溜めない
- 矯正中の口内炎に関するよくある質問
- 口内炎の痛みのピークは何日目?
- 矯正中はいつまで口内炎ができる?
- 歯科矯正中の口内炎は適切に対処しよう
きれいな歯並びになるためとはいえ、歯科矯正中に口内炎が痛すぎると挫折しそうになりますよね。ここでは歯科矯正中の辛い口内炎に対処する方法やなるべく早く治す方法を4つ紹介します。
口内炎に触らない
痛い場合はワックスや口内炎用の薬を使用する
食事時に刺激物を避ける
装置を調整してもらう
第1条:鉄則!まずは「触らない」
まず基本中の基本は、口内炎に触らないことです。口内炎は刺激するとその分炎症がひどくなったり、完治までの期間が長引いてしまったりするリスクがあります。
口内炎ができてしまったら、手や舌で触れないのはもちろん、ブラッシング時や食事時もなるべく刺激しないように工夫しましょう。
食事の際は、口内炎ができていない側で噛むなどの対処法があります。
第2条:痛い時はワックスや薬に頼る!
矯正装置にワックスを付けたり、口内炎の部分に薬を塗ったりパッチを貼ったりすることをおすすめします。
ワックス(歯科矯正用粘膜保護剤)を使用する
ワイヤー矯正では、装置を付けた際に歯科医院からワックスをもらえることが多いです。これを、ブラケットがあたって痛い部分の装置周辺につけることで、痛みを軽減します。
▼筆者が実際にもらったワックス(使いかけです...)
手を洗って清潔な状態にします
ワックスを5mmくらい指でちぎって丸めます。
装置周辺に水分がついているとワックスがつきにくいのでティッシュなどで拭き取ります。
ワックスをブラケットの凹凸に入り込むようにしっかり付けていきます。両端のワイヤーまでカバーするようにつけると外れにくくなります。
口内炎用の薬(塗り薬・飲み薬・パッチ)を使う
口内炎用の薬には、塗り薬・飲み薬・パッチがあります。
歯科クリニックでは基本的に塗り薬やパッチが処方されることが多いですが、口内炎の状態によっては飲み薬が処方されることもあります。
なお、私はワックスをつけてもすぐに取れてしまいあまり意味がなかったので、ほとんど使いませんでした。
代わりに、貼るタイプ(パッチ)の口内炎の薬を使っていました。私が実際に使ってみておすすめしたいのが「口内炎パッチ大正クイックケア」です。
口内炎ができたところにピタッと貼ることでブラケットの刺激も軽減されてよかったです。
市販商品なので「口内炎が辛いけど歯科クリニックに行く時間がない」というときは試してみてください。
口内炎パッチをつけたまま食事や就寝しても大丈夫?
口内炎パッチはつけたまま食事や寝ても問題はありません。 はがれたパッチは飲み込まずに捨ててください。
万が一食事中や寝ている間にパッチを飲み込んでしまった場合、大正製薬のホームページには以下のように記載されています。
パッチの主な素材はセルロース類(繊維成分)なので、万一誤って飲み込んでしまっても消化されずに体外に排出されます。体に害はありません。
引用元:口内炎パッチ大正クイックケア
矯正中歯が痛くて眠れないときの対処法4つ!原因や慣れるまでの期間も紹介
第3条:食事で刺激物を避ける
口内炎ができているときは食事内容に工夫が必要です。炎症が起きている部分の刺激になったり、口内炎が治りにくくなる以下のようなものは避けた方がよいでしょう。
辛いもの(わさび・カレーなど)
酸っぱいもの(酢・レモンなど)
味の濃いもの(しょうゆ・ソースなど)
糖質の多いもの(ごはん・パンなど)
甘いもの(ケーキ・お菓子類など)
熱いもの
アルコール類
炭酸飲料
第4条:歯科医院で装置を調整してもらう
矯正中、矯正器具の縁が尖っていることで口内炎ができて痛すぎる場合は、歯科クリニックで矯正器具を調整してもらう方法があります。
口内炎の原因になっている尖った部分を削ってもらえば、口内炎の発生を防げるでしょう。
通院できない時でもサポートが欲しいなら
「口内炎が痛すぎるけどどうしたらいい?」「何を食べたらいい?」
矯正中、こんな悩みができる度に通院するのはなかなか難しいですよね。
コチラのマウスピース矯正では、24時間LINEでドクターと連絡が取れるので、口内炎のことでも食事のことでもいつでも相談可能です。
※矯正開始後の来院は原則不要
歯科矯正中に口内炎が発生した場合、以下のような原因が考えられます。
矯正器具が口腔内を傷つけるから(カタル性口内炎)
矯正装置が舌や口内の粘膜に接触することでできる口内炎を、カタル性口内炎と言います。以下の症状に当てはまる場合、カタル性口内炎かもしれません。
・口の粘膜が赤く腫れている
・水ぶくれができている
・口の中が熱っぽく感じる
・唾液の分泌量が増え粘り気が増す
・口臭が強くなる
・味覚が分かりにくい
・炎症をおこしている部分と周囲との境界線がはっきりしない
ワイヤー矯正の場合
特にワイヤー矯正中は、口内炎が頻繁にできます。矯正装置を装着した最初の数週間は口内炎との戦いが待っています。
ワイヤー矯正ではブラケットという装置を歯の表面に装着しますが、それが口の中の粘膜にあたることで粘膜が傷つき、口内炎ができてしまうのです。
筆者の場合、歯が動くことによる痛みは数日で慣れましたが、口内炎は1~2週間続きました。口内炎のほうが地味につらかったかもしれません。
矯正によってできる口内炎は、主に唇の内側や頬の内側など、ブラケットが直接あたる箇所にできやすいです。
筆者の場合、唇の裏側に3か所ほど同時に口内炎ができ、白い水ぶくれのようになりました。(写真を掲載したいところですが、あまりきれいなものではないのでここでは控えます...)
話をする際や食事をする際など、口を動かすたびにブラケットが口内炎にあたるので、矯正前の口内炎に比べてつらかったです。また、ブラケットにあたってしまうことで治りも遅くなるようです。
ハイブリッド矯正の場合
ハイブリッド矯正とは歯を大きく動かせるワイヤー矯正と細かく動かすマウスピース矯正を組み合わせる矯正方法です。
それぞれの矯正方法の良いとこどりな矯正方法で、ワイヤー矯正による口内炎ができやすい期間を短縮することができます。
抜歯が必要でマウスピース矯正を諦めていた方にも対応が可能です。
ご自身の歯並びに適した矯正方法が気になる方はご気軽に相談してみて下さいね。
マウスピース矯正の場合
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比較して矯正器具による口内炎ができにくいです。なぜならマウスピース矯正で使用する矯正装置(マウスピース)は、ワイヤー矯正と比較して柔らかい素材でできているため。
また、マウスピース矯正は自分で取り外しができるため、口内炎ができたとしてもなおりやすい側面があります。
マウスピース矯正でできる口内炎の原因としては、以下の2つが挙げられます。
マウスピースのつけ外し時に口腔内にできた傷
マウスピースの縁が尖っていることでできる口腔内の傷
マウスピースのつけ外し時にできる傷とは、マウスピースをはめる際、誤って粘膜を挟んでしまったときなどに起こります。
マウスピース矯正によって起こる口内炎の症状も、ワイヤー矯正で起こるものと基本的には同様です。口内炎ができる場所としては、マウスピースの縁があたる唇の内側や舌先などが考えられるでしょう。
たとえば「さ行」「た行」を発音する際に舌がマウスピースの尖った縁にあたり、その傷から口内炎になるケースがあります。
免疫力が低下しているから(アフタ性口内炎)
アフタ性口内炎は、最も起こりやすい丸くて白い口内炎です。
疲労やストレス、睡眠不足が重なっていつの間にか口内炎が…という場合はアフタ性口内炎の可能性が高いでしょう。ビタミンB2などの栄養不足が原因となっていることも考えられます。
大きさは2〜10mmで、通常は10日〜2週間ほどで自然に治ります。なかなか治らないときや範囲が広い場合は、他の病気の可能性もあるため、相談に行くのがおすすめです。
口の中が不衛生だから(カンジダ性口内炎)
カンジダ口内炎は、入れ歯の人にみられやすい口内炎です。
口の中に存在するカビの一種である「カンジダ菌」が原因となります。口腔内が不衛生になるとカンジダ菌が増殖し、口内炎を引き起こしてしまいます。口腔内の粘膜が赤くなったり、白い膜ができたりするのが特徴です。
マウスピース矯正では、マウスピースを不衛生なままつけ続けると起こる可能性があります。食事の際は必ず取り外し、歯磨きをして口腔内を清潔に保つよう心がけましょう。
ウイルスに感染しているから(ウイルス性口内炎)
矯正器具などが直接原因となっているわけではなく、ウイルスに感染することで引き起こされる口内炎もあります。ヘルペスやクラミジアなどのウイルスが原因です。
水ぶくれができ、破れるとかさぶたになるのがウイルス性口内炎の特徴です。上顎や歯茎など、固い組織にもできます。免疫力が低下しているときに発症することが多いです。
アレルギーを引き起こしているから(アレルギー性口内炎)
金属アレルギーの反応によって口内炎ができることも。アレルギー性口内炎は、金属の被せ物や矯正器具が粘膜に接触することで起こります。
器具が接触している部分が赤くただれるだけでなく、手や首などに腫れや痒みが発生するケースもあります。金属アレルギーを持っている方は、矯正開始前に必ずドクターに相談してください。
矯正中に口内炎ができたら痛いので、治った後はもうできてほしくないと思うもの。ここでは、口内炎を繰り返さないための対策方法を紹介します。
口内炎予防に役立つ栄養素を摂取する
口腔内を清潔に保つ
質のよい睡眠をとる
皮膚や粘膜の健康維持に役立つ栄養素を摂取する
口内炎は、偏った食事が原因になることもあります。中でも以下のビタミン類は、口内炎を予防し治りやすくすると言われますので、適度に摂り入れバランスのよい食事ができるようにしましょう。
ビタミンB2
ビタミンB1
ビタミンB6
ビタミンC
ビタミンA
ビタミンB2
ビタミンB2には口の中の粘膜を保護し、細胞を再生する働きがあります。不足すると口内炎ができやすくなりますので、意識して摂り入れたい栄養素です。
ビタミンB2が豊富に含まれる食材:レバー・牛乳・たまご・納豆・のりなど
ビタミンB1
糖質をエネルギーに変えるときに必要なビタミンB1は、疲労回復に役立つ栄養素です。主食や甘いものを食べ過ぎてしまう方は、ぜひ摂り入れてみてください。
ビタミンB1が豊富に含まれる食材:豚肉・大豆・うなぎなど
ビタミンB6
ビタミンB6には、タンパク質の分解・合成を助ける働きがあり、皮膚や粘膜の健康維持にも役立っています。冷凍食品や加工食品ではビタミンB6が減少するので、新鮮な状態で摂取しましょう。
ビタミンB6が豊富に含まれる食材:まぐろ・かつお・鶏肉・バナナなど
ビタミンC
美容のビタミンとしてもおなじみのビタミンCは、口の中の炎症を治す働きがあります。ビタミンCは、水に溶けやすく熱に弱いので、できるだけ新鮮な生のまま食べるのがおすすめです。
ビタミンCが豊富に含まれる食材:いちご・キウイフルーツ・ブロッコリー・パプリカなど
ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や粘膜の新陳代謝を促します。油によく溶ける性質があるため、油を使った調理をすることで、身体への吸収率がアップします。
ビタミンAが豊富に含まれる食材:にんじん・ほうれん草・うなぎ・卵黄など
口腔内を清潔に保つ
特にワイヤー矯正は装置が歯に常についているので、歯ブラシのみでは汚れをしっかり取りにくいです。歯間ブラシやタフトブラシも併用しながら、磨き残しが発生しないような工夫をしてみましょう。
マウスピース矯正の場合は、前述したようにマウスピースを清潔に保つのも重要です。マウスピースの洗浄方法については以下の記事も参考にしてください。
【歯科医師監修】おすすめマウスピース洗浄剤4選!代用品の注意点も解説
質のよい睡眠をとる
口内炎で多いアフタ性口内炎の原因として考えられているのが、睡眠不足や疲労の蓄積です。質のよい睡眠をとり規則正しい生活を送ることが、口内炎予防につながります。
寝る1時間前にはスマホやパソコンの画面を見ない、昼寝は15〜20分程度にとどめるなど、質のよい睡眠をとれるような工夫をしてみましょう。
ストレスを溜めない
ストレスも口内炎の原因になります。ストレスをすぐに解消するのは難しいかもしれませんが、できるだけ溜めないような習慣を取り入れてみるのも一つの手です。
たとえば日中の軽い運動もストレス解消の手段の一つ。寝る前にノンカフェインのハーブティーなどを飲んで一息つく時間を設けたり、アロマキャンドルを炊きながらゆっくりストレッチをしたりするのもおすすめです。
※矯正開始後の来院は原則不要
最後に矯正中の口内炎に関するよくある疑問にお答えします。
口内炎の痛みのピークは何日目?
免疫力の強さや口内炎の状態によっても違いはありますが、一般的に痛みのピークは2週目から3週目です。4週目で正常な粘膜に戻ってきて完治することが多いです。
矯正中はいつまで口内炎ができる?
一般的に矯正装置がついている状態に慣れると口内炎はできにくくなります。なぜなら矯正装置の位置を身体が覚えて舌や頬が接触しないよう無意識に回避したり、矯正装置が粘膜を傷つけにくい咀嚼方法のコツがわかってくるからです。
また、歯並びが整ってくることで矯正装置があたりにくくなることもあるでしょう。矯正装置をつける位置を変更した際も、慣れるまでは再度口内炎ができやすい状態になります。
歯科矯正による痛みといえば、歯を動かしていく際の痛みがまず思い浮かぶと思います。ただ筆者の場合、口内炎も地味につらかった症状の1つです。
それでも、装置をつけてから3ヶ月ほど経つと、口内炎はほとんどできなくなりました。一時的なつらさにはなりますが、矯正をご検討のかたは口内炎事情も考慮していただければと思います。
今回ご紹介したように、マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも柔らかい素材の矯正装置を使用するため、比較的口内炎が発生しにくいです。
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