ラミネートベニアで後悔しないための基礎知識
「ラミネートベニアが気になっているけれど、実際のところどうなの?」「すぐ取れるという話を聞いて不安」こうお考えの方に向けて、本記事ではラミネートベニアで後悔しないための基礎知識を解説します。前歯の歯並びや色味が気になっている方は必見です。

歯を動かさずに前歯の歯並びや色味を整えられる「ラミネートベニア」。薄いセラミックシェルを使い、つけ爪のように前歯に貼り付ける審美治療ですが、やるなら後悔したくないですよね。実際に「すぐ取れる」「失敗した」というネガティブな声を聞いて、不安になっている方も多いかもしれません。
そこで本記事では、ラミネートベニアで後悔しないための基礎知識や、知っておきたいメリット・デメリットを解説します。
【本記事の概要】
ラミネートベニアは前歯の表面に薄いセラミックシェルを貼り付けて見た目や色味を整える治療
ラミネートベニアよりもさらに薄いセラミックを貼り付けるルミネアーズやスーパーエナメルという治療法もある
ラミネートベニアの適応範囲は上下前歯12本のみで、治療可能症例は軽度な歯列不正まで
- ラミネートベニアとは?
- つけ爪状のセラミック(セラミックシェル)を使用
- さらに薄いラミネートベニア(ルミネアーズ、ノンプレップベニア)も
- ラミネートベニアの料金の目安
- ルミネアーズおよびノンプレップベニア(スーパーエナメル)の料金の目安
- 素材によっては安価なことも
- ラミネートベニアの適応症例
- ラミネートベニアができるのは上下の前歯12本のみ
- ラミネートベニアのメリット
- 治療期間が短い
- 痛みが少ない
- 歯を大きく削ったり歯の神経を抜いたりする必要がない
- 金属アレルギーでも治療できる
- 天然歯に劣らない見た目
- 歯並びと歯の色を同時に改善できる
- ラミネートベニアのデメリット
- 保険適用外の自由診療
- 健康な歯を削る
- すぐ取れることがある
- 完成度に差がある
- 歯並びを大きく変えることはできない
- 向かないケースがある
- ラミネートベニアの治療の流れ
- 初期検査
- カウンセリング
- 歯の表面を削る
- 歯型をとる
- セラミックシェルの作製
- セラミックシェルを貼り付ける
- 余分な接着剤を除去
- メンテナンス
- ラミネートベニアでよくある疑問
- 歯を削らない方法もある?
- 材料にはどんなものがある?
- 下の歯も治療可能?
- ラミネートベニアは前歯の軽度な歯並びの乱れや色味の改善におすすめ

ラミネートベニアとは、薄いセラミックシェルを前歯の表面に貼り付けて歯の見た目や色味を整える治療法です。歯科矯正とは異なり、ラミネートベニアは矯正装置をつけて歯を動かす必要はありません。
つけ爪状のセラミック(セラミックシェル)を使用
ラミネートベニアで用いるセラミックシェルは厚みが0.5~0.8mmで、薄い陶器やレジンでできています。つけ爪状で薄いため、前歯に貼り付けても不自然に見えにくいです。
セラミックシェルを貼り付けるときには前歯の表面を0.3~0.5mm程度削る必要があります。
さらに薄いラミネートベニア(ルミネアーズ、ノンプレップベニア)も
ラミネートベニアにはセラミックシェルがさらに薄くなったルミネアーズもあります。ルミネアーズで使用するセラミックシェルは厚さが0.1~0.5mm程度でとても薄いのが特徴です。コンタクトレンズのような薄さのため、歯を削らずに前歯の見た目や色味を整えられます。
歯を削らないラミネートベニアには、ルミネアーズと同様に極薄のセラミックシェルを使うノンプレップベニア(スーパーエナメル)もあります。

ラミネートベニアは歯の見た目をきれいにする審美治療です。審美治療のため保険が利かず、費用は全額、患者の自己負担(自費診療)になります。
ラミネートベニアの料金相場は1本の歯につき5~15万円程度。自費診療のため、クリニックごとに料金が異なります。
治療では一人ひとり、1本1本の歯に合わせてオーダーメイドでセラミックシェルが作られます。
ルミネアーズおよびノンプレップベニア(スーパーエナメル)の料金の目安
極薄のセラミックシェルを使うルミネアーズの料金相場は、1本の歯につき4~15万円程度です。ルミネアーズと同様に極薄のセラミックシェルを用いるノンプレップベニア(スーパーエナメル)の料金相場は1本の歯につき4~11万円程度です。
素材によっては安価なことも
ラミネートベニアではポーセレンという種類のセラミックシェルが一般的でした。現在は、セラミックの強度を高めたアルミナや、二ケイ酸リチウムガラスから作られ高い強度と美しさを持つe.max(イーマックス)、金属と同程度の非常に高い強度を持つジルコニアなど、複数の種類のセラミックシェルが使われています。
上記のほか、ラミネートベニアで用いるセラミックシェルの素材にはプラスチックのレジン樹脂を混ぜたハイブリッドセラミックもあります。ハイブリッドセラミックは上記の純粋なセラミックのみのシェルよりも安価ですが、プラスチック樹脂とセラミックの混合素材のため、着色・変色しやすく表面に傷がつきやすい点がデメリットです。
セラミックシェルは素材によって美しさや耐久性が異なるため、ラミネートベニア治療を受けるときはどのような素材を使っているかをクリニックで事前に確認することをおすすめします。

ラミネートベニアの適応症例は以下です。歯を動かさずに前歯の見た目を整えたい人や、セラミック矯正で被せ物をせずに前歯の見た目を整えたい人にラミネートベニアは適しています。
ホワイトスポットやテトラサイクリン歯牙症(※1)など、ホワイトニングで歯を白くできない場合も、セラミックシェルを前歯の表面に貼り付けるラミネートベニアであれば歯を白くして歯並びも整えられます。
[ラミネートベニアの適応症例]
軽度な前歯のすきっ歯(前歯の隙間が2mm以内)
軽度な前歯のガタガタ(軽度な前歯の叢生)
前歯のホワイトスポット(※2)
テトラサイクリンなどの薬剤性の歯の変色症
ホワイトニングで白くなりにくい歯(銀歯による変色など)
神経が死んでいる歯(失活歯)
前歯が欠けている・すり減っている
生まれつき前歯の形がよくない
前歯の表面にごく小さな虫歯がある
(※1)薬剤(テトラサイクリン)が原因で歯の色が変色してしまう症状。薬剤性の症状のため、ホワイトニングで歯を白くするのが難しい。(※2)エナメル質の形成不全などの原因によりできる歯の白いシミ。
ホワイトスポットやテトラサイクリン歯牙症(※)など、ホワイトニングで歯を白くできない場合もセラミックシェルを前歯の表面に貼り付けるラミネートベニアであれば、歯を白くして歯並びも整えられます。
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ラミネートベニアができるのは上下の前歯12本のみ
ラミネートベニアは前歯の表面を削ってセラミックシェルを貼り付ける治療です。適応できるのは上下の前歯12本(上下の中切歯、側切歯、犬歯)のみ。奥歯は歯の外側部分が前歯より短く、負荷がかかるため(面積が小さいためセラミックシェルが外れやすい)ラミネートベニアは適応できません。

ラミネートベニアは以下のメリットがあります。ラミネートベニアは歯科矯正のように歯を動かす必要がなく、短期間で治療が可能。セラミック矯正のように歯を大きく削ったり歯の神経を抜いたりすることはありません。
【ラミネートベニアのメリット】
治療期間が短い
痛みが少ない
歯を大きく削ったり歯の神経を抜いたりする必要がない
金属アレルギーでも治療できる
天然歯に劣らない見た目
前歯の歯並びと歯の色を同時に改善できる
治療期間が短い
通常、歯並びを治すには矯正装置で少しずつ歯を動かす歯科矯正を行うのが一般的です。ラミネートベニアは前歯の表面にセラミックシェルを貼り付ける治療のため、歯科矯正のように矯正装置で歯を動かす必要がありません。
数年以上の長い治療期間がかかることもある歯科矯正と比べ、ラミネートベニアは短期間で前歯の歯並びと歯の色を改善できる点がメリット。通院回数は平均で2~4回程度、治療期間はラミネートベニアの作製期間(1~2週間程度)も含め、トータルで3週間~2ヶ月程度です。
痛みが少ない
歯科矯正は矯正装置を歯に着けて歯を移動させるため、矯正装置を着けた直後は圧迫感や痛みを感じることがあります。セラミック矯正の場合、セラミッククラウンを被せる際に歯を大きく削って歯の神経を抜くため、抜髄時に痛みを感じることも(歯の神経を抜く抜髄は麻酔をしていても痛みを感じやすい)。
一方、ラミネートベニアでは前歯の表面のエナメル質を0.3~0.8mm程度削るのみ。エナメル質は厚みが2~3mmあり歯の神経が通っていないため、ラミネートベニアで歯を削るときに痛みを感じることはほぼありません(※)。痛みを感じないため、麻酔無しで治療ができる点がラミネートベニアのメリットです。
なお、歯を一切削りたくない場合には極薄のセラミックシェルを使うルミネアーズやノンプレップベニア(スーパーエナメル)を選ぶのも一つの選択肢です。
(※)知覚過敏や歯周病、象牙質が露出しているケースでは痛みを感じる場合があります。
歯を大きく削ったり歯の神経を抜いたりする必要がない
歯を動かさずに歯並びや歯の見た目を整える治療法には、ラミネートベニアのほかにセラミック矯正があります。セラミック矯正は矯正と名前はついていますが、歯を動かさずにセラミッククラウンを歯に被せて歯並びと歯の見た目を整える治療法です。
セラミック矯正を行う場合、セラミッククラウンの厚み分だけ歯を大きく削る必要があります。歯を大きく削るため、歯の神経も抜くのが一般的です。
一方、ラミネートベニアは前歯の表面を0.3~0.8mm程度削るのみ。セラミック矯正のように歯を大きく削ったり歯の神経を抜く必要がありません。
そのため、前歯に限りますが軽度なすきっ歯や軽いガタガタ歯(叢生)であれば、ラミネートベニアで歯並びと歯の色の改善を図れます。
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金属アレルギーでも治療できる
金属アレルギーとは、金属が原因で湿疹や頭痛、下痢などのさまざまな不調が起こる身体の症状です。金属アレルギーがある場合、金属製のワイヤー装置による歯科矯正を受けると身体に不調が起きるおそれがあります。
ラミネートベニアで用いるセラミックシェルは陶器うあレジン製で非金属のため、金属アレルギーの人でも治療を受けられます。
天然歯に劣らない見た目
ラミネートベニアで用いるセラミックは透明感があり天然歯に近い見た目をしているため、仕上がりが自然です。プラスチック樹脂のレジンと異なり、自然で美しい白さの歯と自然な歯の光沢を再現できます。
歯並びと歯の色を同時に改善できる
ラミネートベニアは前歯の歯並びを整えると共に、歯の色を改善することが可能です。歯科矯正は歯並びを整えられますが、歯の色は改善できません。ホワイトニングは歯の色は改善できますが、歯並びは整えられません。ラミネートベニアは歯並びと同時に歯の色も改善できる点が大きな特徴です。
セラミックの特性により、患者の希望に沿った自然な歯の色を再現できる点もラミネートベニアのメリットです。ホワイトニングで白くできない失活歯(神経が死んだ歯)やテトラサイクリン歯、エナメル質の形成不全によるホワイトスポットがある歯も、ラミネートベニアであればセラミックシェルを貼り付けることで自然な歯の見た目を再現できます。

ラミネートベニアは以下のデメリットもあります。知識がないまま治療を受けてしまうと後悔することもあるため、事前にデメリットを把握しておきましょう。
[ラミネートベニアのデメリット]
保険適用外の自由診療
健康な歯を削る
セラミックシェルがすぐ取れることがある
完成度に差がある
歯並びを大きく変えることはできない
向かないケースがある
保険適用外の自由診療
ラミネートベニアは歯の見た目を改善する審美治療です。見た目を良くする目的の審美治療には保険が利きません。自費診療のため、治療費は全額自己負担になります。
健康な歯を削る
セラミック矯正と比べるとラミネートベニアは歯を削る量が少なく済みます。少ないとは言え、前歯の表面を0.3~0.8mm程度、削る処置が必要です。
歯は一度でも削ると二度と元には戻りません。健康なエナメル質を削ることに抵抗がある場合は、歯を削らないルミネアーズやノンプレップベニア(スーパーエナメル)を選択する方法もあります。
すぐ取れることがある
ラミネートベニアの平均的な寿命は10~20年程度。強力な接着剤で歯に着けるため、施術後すぐにセラミックシェルが取れることはまれですが、ラミネートベニアには寿命があることを把握しておきましょう。
ラミネートベニアで用いる接着剤は4~5年程度経つと劣化がはじまります。セラミックシェルを長持ちさせるためには施術後に半年~1年に1回程度、クリニックでメンテナンスをしてもらうことが大切です。
完成度に差がある
ラミネートベニアは施術者である歯科医師の経験や技術によって仕上がりの見た目に差が出ます。セラミックシェルの精度もシェルの色付けや加工をする歯科技工士の腕前に左右されます。
ラミネートベニアを受けるクリニックを選ぶ際は、そのクリニックの歯科医師がラミネートベニア治療の経験が豊富かどうかをしっかりと確認しましょう。クリニックのカウンセリングでは、自分の歯並びや歯の見た目と似ている症例を提示してもらうと治療後の仕上がりをイメージしやすくなります。
歯並びを大きく変えることはできない
ラミネートベニアで改善できる症例は、前歯に限った軽度なすきっ歯やガタガタ歯など、上下12本の前歯のみに限られます。奥歯の歯並びの乱れや、歯と歯の隙間が3mm以上空いているすきっ歯、中程度~重度のガタガタ歯、出っ歯、受け口などの複雑なの歯並びの乱れは治せません。
顎の骨格異常が原因の歯並びの乱れもラミネートベニアの治療適応外です。歯並びを全体的に大きく治す必要がある症例では、歯科矯正や外科的矯正(顎の骨切り手術など)を受ける必要があります。
向かないケースがある
ラミネートベニアで用いるセラミックシェルはe.max、ジルコニアなどの欠けや割れに強い物もあります。ただし、セラミック製のため、前歯で硬い物を噛んだり、歯ぎしりや食いしばりの癖があったりするとセラミックシェルが欠ける、割れるおそれがあります。
硬い物を食べる習慣がある人や、歯ぎしりや食いしばりの癖がある人はラミネートベニアは避けた方がよいでしょう。

ラミネートベニアは以下の流れで治療を進めていきます。
初期検査
口腔内の状態を確認し、レントゲン撮影を行います。虫歯や歯周病の有無を確認するほか、噛み合わせもチェックしてラミネートベニアが適応可能かどうかを調べます。
カウンセリング
歯科医師に現在の歯の悩みやラミネートベニアに関する質問を伝えます。検査結果をもとに話し合い、患者に適した治療方法を歯科医師が提案します。
歯の表面を削る
前歯の表面を0.3~0.8mm程度削り、セラミックシェルを貼り付けます。削るのは前歯の表面のみ。歯の表面のエナメル質に神経は通っていないため、歯を削る際には麻酔を使わないのが一般的です。
ただし、知覚過敏がある場合や、歯周病、エナメル質の内側にある象牙質が露出している場合は歯の表面を削るときに痛みを感じるケースがあります。痛みを感じるおそれがある場合には、麻酔をして歯の表面を削る場合もあります。
極薄のセラミックシェルを使うルミネアーズやノンプレップベニア(スーパーエナメル)は歯を削る必要がありません。
歯型をとる
一人ひとり、1本1本、患者の歯に合うセラミックシェルを作るため、歯型を取ります。歯型を取った後は削った前歯の表面に仮のシェルを貼り付け、次回の治療まで待ちます。
セラミックシェルの作製
セラミックシェルが出来上がるまでには、歯型取りから1~2週間程度かかります。セラミックシェルの内側はサンドブラストをかけ、歯に接着しやすくなるように加工します。
セラミックシェルを貼り付ける
本歯のセラミックシェルができたら、前歯の表面に接着剤でセラミックシェルを貼り付けます。貼り付けた後は光を照射し、化学反応によりセラミックシェルを前歯の表面に固定します。
余分な接着剤を除去
セラミックシェルが前歯の表面に固定されたら、余分な接着剤を取り除いてラミネートベニアの治療が完了します。
メンテナンス
ラミネートベニアをより長く使い続けるためには、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることが重要です。メンテナンスではセラミックシェルが外れたり欠けや割れを起こしていないかチェックし、あわせて、歯の健康状態の確認や歯のクリーニングを行います。

ラミネートベニアに関してよく挙がる疑問に答えます。
歯を削らない方法もある?
ラミネートベニアには歯を削らずにセラミックシェルを貼り付ける方法もあります。前述したルミネアーズやノンプレップベニア(スーパーエナメル)は、歯を削らずにセラミックシェルを貼り付ける治療法です。
ルミネアーズ、ノンプレップベニア(スーパーエナメル)は歯を削らないため、自分の歯を傷つけずに前歯の歯並びと歯の色を改善できる点がメリットです。ただし、ノンプレップベニアにはルミネアーズやスーパーエナメルよりも厚いセラミックシェルを用いる製品もあるため、厚みがあるセラミックシェルの場合は貼り付けた分、歯が大きく見えたり違和感が出たりすることがあります。
ラミネートベニアには歯の一部のみをセラミックシェルでカバーするパーシャルラミネートベニアもあります。部分的な治療ですが、パーシャルラミネートベニアも歯の表面を少しだけ削ります。パーシャルラミネートベニアは前歯の軽度なすきっ歯や前歯が少しだけ欠けている場合に用いられることが多いです。
材料にはどんなものがある?
ラミネートベニアで用いるセラミックシェルは、ポーセレン、アルミナ、e-max、ジルコニアなど、素材によってさまざまな種類があります。以前はセラミックシェルの素材はポーセレンが一般的でしたが、セラミック技術の進化に伴い、美しさや強度を高めた上記のセラミックシェルが開発され実際の治療で使われています。
ポーセレンは審美性に優れていますが強度が低く、欠けや割れを起こしやすいです。アルミナは強度を高めたセラミックでポーセレンと比べると欠けや割れが起きにくくなっています。
e-maxはガラス(二ケイ酸リチウムガラス)でできたセラミックシェルで、高い透明感による美しさとしなやかさ(欠けにくさ・割れにくさ)があります。ジルコニアは人工ダイヤモンドと呼ばれるほど強度が高い(銀歯と同程度~銀歯以上の強度)点が特徴ですが、ポーセレンやアルミナ、e-maxと比べると透明度が低く、審美性は劣ります。
下の歯も治療可能?
ラミネートベニアは上下の前歯12本に治療を適応できます。前歯であれば、下の前歯にもセラミックシェルを貼り付けることは可能です。
ただし、下の前歯は上の前歯の内側にあり負荷がかかりやすいため、上の前歯と比べるとセラミックシェルの破損やシェルの外れが起きやすいです。特に切端咬合(上下の前歯の先端同士が当たってしまう歯並びの乱れ)の人は下の前歯にセラミックシェルを貼り付けるとシェルが取れやすいため、要注意です
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合や噛み合わせが乱れている場合も、下の前歯のセラミックシェルが取れやすくなります。

ラミネートベニアは歯を動かさずに前歯の歯並びや歯の色を改善できます。ただし、治療を適応できるのは上下の前歯12本のみ。適応可能な症例も前歯の軽度なすきっ歯や前歯の軽度なガタガタ歯など、軽度な前歯の歯並びの乱れに限られます。
自分の歯並びや歯の色がラミネートべニアで治せるかは、クリニックで歯科医師に見てもらう必要があります。カウンセリングでは希望する歯並びや歯の色、治療方法などを歯科医師に相談するとよいでしょう。
「早く、お手軽に歯並びを治したい」人は、ラミネートベニアの他に前歯の歯並びを部分矯正で治す方法もあります。部分矯正とは、矯正装置を使って前歯など一部の歯を動かして部分的に歯並びを整える歯科矯正です。
奥歯を含めてすべての歯を動かす全体矯正と比べ、部分矯正は一部の歯のみを整える治療のため治療期間が短く済みます(2ヶ月~10ヶ月程度)。部分矯正には金属製のワイヤー装置を使うワイヤー矯正や、マウスピース型の矯正装置を用いるマウスピース矯正があります。
マウスピース矯正 Oh my teethにも部分矯正プランがあり、治療期間は最短で2ヶ月程度。前歯のすきっ歯や前歯のガタガタが気になる人はラミネートベニアとともに、Oh my teethの部分矯正もぜひ検討してみてください。