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歯科矯正
最終更新日:2024年1月5日

【歯科医師監修】歯科矯正を途中でやめるのは危険?デメリットや避ける方法を紹介

歯科矯正を途中でやめるとどうなるのでしょうか。この記事では歯科矯正を途中でやめると起こり得るデメリットや、途中でやめないためのポイントを解説。治療費が返金されるのかどうかも紹介しますので、参考にしてください。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

「歯科矯正を途中でやめるとどうなるの?」
「歯科矯正を中断したら治療料金は返金されるの?」

こう考えていませんか?

結論から言うと、歯科矯正を途中でやめるのはデメリットが大きいです。また歯科クリニックによっては治療費が返金されないケースもあります。

この記事では歯科矯正を中断した場合に起こり得るリスクや、中断を避けるためのポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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歯科矯正を途中でやめることになる原因5つ

歯科医師に相談する男性

そもそも歯科矯正を途中でやめることになるのはなぜでしょうか。そこには以下のような5つの原因があることが多いです。

  1. 転居のため

歯科矯正を始めてから転勤になってしまい、これまで治療を受けていた歯科クリニックに通うのが難しくなることがあります。

歯科矯正方法によっては、多少遠方でもなんとか通い続けられるケースもあります。たとえばマウスピース矯正の場合、基本的に1〜3か月に1回程度の通院で済みます。しかしワイヤー矯正の場合は3週間に1回程度の通院が必要。この場合は歯科クリニックからあまりにも離れた場所に転居になると、通い続けるのは困難になるでしょう。

  1. ライフスタイルの変化のため

歯科矯正治療は長期間を要することが多く、治療期間中に患者さんのライフスタイルに変化が起こることは少なくありません。その結果、歯科矯正に対する優先度に変化が生じることもあるでしょう。
たとえば以下のようなケースが考えられます。

  • 結婚・出産を経て、子ども優先の生活スタイルになった

  • 転職して仕事が忙しくなり、通院が困難になった

  • 職種が変わり、矯正器具をつけて過ごすのが困難になった

  1. 痛みや管理などによるストレス

歯科矯正を開始する前は、ドクターから歯科矯正に関するさまざまな説明を受けます。歯科矯正中の痛みや違和感、自己管理に関する注意点やアドバイスも受けるでしょう。

しかし実際に矯正生活が始まると、以下のようなストレスが想像以上に重くのしかかることもあります。

  • 矯正装置調節時などに発生する痛みや違和感

  • 矯正装置をつけたままの会話のしにくさ

  • 矯正装置をつけているときのオーラルケア

  • 装着時間の長時間確保

  • マウスピース洗浄などの自己管理

歯科矯正はそれまで並んでいた歯を理想的な場所に移動させる方法ですので、大なり小なり違和感や痛みが生じます。特にワイヤー矯正の場合、3週間に1回程度行われるワイヤー調整では強い痛みを感じやすく、食事がスムーズに取れないことも。

また、矯正装置には食べかすが挟まりやすく、ブラッシングを入念にしないと虫歯や歯周病リスクが高まります。マウスピース矯正の場合、ブラッシング時は取り外せるためオーラルケアはしやすいですが、1日20時間以上装着しなければならず、マウスピース洗浄などの自己管理も必要になってきます。

このような痛みや違和感、自己管理の大変さを理由に、歯科矯正を続けられなくなる人もいます。

  1. 毎回の通院が困難

歯科矯正がスタートすると、矯正方法にあわせて定期的にクリニックへ通院しなければなりません。また、矯正中に虫歯や歯周病にかかるのを防ぐため、定期的なクリーニングも欠かせません。

たとえばワイヤー矯正の場合、3週間に1回程度はワイヤー調整に、そのほか口腔内の状態にあわせて3か月に1回程度定期検診やクリーニングを受ける必要があります。一方マウスピース矯正の場合は1〜3か月に1回程度の通院に加え、ワイヤー矯正同様3か月に1回程度の定期検診・クリーニングが必要。

以上のほか「ブラケットが外れてしまった」「マウスピースが割れてしまった」といったトラブル時には、なるべく早く歯科クリニックを受診しなければなりません。

このような通院の手間が面倒で、歯科矯正治療を途中でやめてしまうこともあります。

ちなみに、Oh my teethのマウスピース矯正の場合、矯正中に必要なやり取りがLINEやビデオ通話で可能。原則として矯正開始後の定期通院が不要です。

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  1. 治療費の支払いが難しくなった

歯科矯正治療にかかる費用が原因で、途中でやめる選択をすることもあります。そもそも自由診療で歯科矯正治療を受ける場合、歯科クリニックによって料金プランはさまざま。

たとえば以下のような料金プランのパターンがあります。

  • 精密検査や歯科矯正装置がメインの料金を支払い、その後の通院ごとに5,000円程度の費用がかかる

  • 精密検査費用や歯科矯正装置料金、その後の通院にかかる費用をまとめて支払う(トータルフィー)

トータルフィーの料金プランを設定している歯科クリニックの場合、基本的に歯科矯正治療にかかる費用はすべて最初に提示された料金に含まれます。歯科クリニックにもよりますが、途中で別の矯正方法をあわせて行う必要が出てきた場合も、追加料金が発生しないこともあります。

一方、矯正器具の調整にかかる費用などが都度払いになっている場合は、矯正治療が長期化すればするほど費用がかさむことに。当初提示された予測治療期間があったとしても、計画通りに進まなければ長期化することもあり、通院のたびに支払う治療費が負担になるケースもあるでしょう。

歯科矯正を途中でやめるデメリット

歯がないイメージ

余程のことがない限り、歯科矯正を途中でやめるのは避けたほうがいいです。なぜなら歯科矯正を途中でやめることは、以下のようなデメリットにつながるためです。

歯並びの後戻りが起こる

歯科矯正を始めてきれいに整い始めた歯並びも、途中で治療を辞めると元通りになってしまう可能性があります。

そもそも歯科矯正が予定通り完了した後も、後戻りを防ぐための保定器具(リテーナー)をつける必要があります。なぜなら、矯正完了直後の歯は周囲の骨が不安定な状態のため動きやすく、元の位置に戻ろうとするからです。

つまり矯正治療を途中でやめると、当初の予定通り歯並びが整わないだけでなく、後戻りが起こって矯正前の歯並びに戻ってしまう可能性もあるのです。

治療をなかなか再開できない

転居で歯科矯正を中断せざるを得なくなった場合、転居先で治療を再開するにも、再度精密検査などから行う必要があります。

歯科矯正治療を中断した歯科クリニックから、新たに通う歯科クリニックへ紹介状を書いてもらえる場合は、治療過程の引き継ぎがある程度行われます。しかしその場合でも、引っ越し後に生活が落ち着くまでには一定期間かかりますので、治療再開までにはある程度時間を要するでしょう。

また、歯科矯正治療を中断した場合、これまでかかっていた治療費が返金されないことも。そしてさらに、新しい歯科クリニックで再度高額な治療費がかかることもあります。このようなコスト面が原因で、なかなか治療を再開できないこともあるでしょう。

虫歯や歯周病リスクが高まる

ワイヤー矯正の場合、矯正器具を装着したまま治療を中断している期間が長いと、虫歯や歯周病リスクが高まります。なぜならブラケットやワイヤーを装着している状態では、すみずみまでブラッシングがしにくいため。

定期的に歯科クリニックに通院し、歯科衛生士によるクリーニングを受けていれば、虫歯や歯周病リスクを下げられるでしょう。しかし矯正器具をつけたままクリーニングも受けていないと、口腔内の環境が悪化し、虫歯や歯周病の発見が遅れてしまう可能性があります。

治療費が無駄になる

自由診療による歯科矯正治療の場合、矯正にかかる料金は歯科クリニックによって異なりますが、一般的に治療費の大半は精密検査費用や矯正装置費用が占めています。

そのため歯科矯正治療を途中でやめる場合、定期的に通う際にかかる費用負担はなくなりますが、精密検査費用や矯正装置にかかる費用は返金されないことも。

また、たとえこれまでと同様の矯正治療方法を別の歯科クリニックで再開しようにも、転院前のクリニックでかかっていた費用を差し引いてもらえることは基本的にありません。

つまり一旦歯科矯正治療を中断し、新しい歯科クリニックで歯科矯正治療を再開する場合、最初のクリニックでかかった費用と同様の検査費用や矯正装置の費用が、再度かかると覚悟したほうがいいでしょう。

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歯科矯正治療を途中でやめると、さまざまなデメリットが発生します。そのため歯科矯正治療をスタートする前に、途中でやめてしまう原因になりそうな要素を避けることも大切。たとえば以下のようなポイントをチェックしてみましょう。

通いやすい歯科クリニックを選ぶ

歯科矯正治療はあなたが通いやすい歯科クリニックで受けましょう。立地はもちろん、自分自身が通い続けやすい曜日や時間帯に診療を受けられるかどうかもチェックしたいポイントです。

たとえば

  • 仕事終わりでも診療を行っている

  • 自宅や職場から通いやすい立地にある

  • 土日でも診療を行っている

  • 矯正担当のドクターが常駐している

などをチェックしてみましょう。

信頼できるドクターを見つける

歯科矯正治療はドクターと二人三脚で進めていくもの。なので信頼できるドクターに出会えるかどうかはとても大切です。

たとえば

  • 歯科矯正方法を複数提示し、それぞれのメリット・デメリットを明確に教えてくれる

  • これから自分が受ける歯科矯正方法の症例を多数経験している

  • 歯科矯正によって目指したい口元についてしっかりヒアリングしてくれる

以上のような対応をしてくれるドクターであれば、歯科矯正中に不安なことがあってもスムーズに解決できる可能性が高いでしょう。

以下の記事では信頼できる歯科クリニック選びのポイントを紹介していますので、あわせて参考にしてください。

転居の可能性をドクターに伝える

今後転居の可能性があるなら、歯科矯正をスタートする前にあらかじめドクターに伝えておきましょう。なぜなら「歯科矯正を開始すべきかどうか」の判断をする際は、「継続的に通院できるかどうか」も大きく影響するからです。

治療開始後に転居の可能性があり、クリニックに通い続けられないかもしれないことが事前にわかれば、ドクターが他の選択肢を提示してくれることもあります。今無理に歯科矯正を始めて途中でやめてしまうよりも、少し待ったほうが結果的によいケースもあるからです。

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自分に合った矯正方法を選ぶ

ライフスタイルの変化によって歯科矯正を途中でやめる事態になるのを避けるには、そもそも自分にはどんな矯正方法があっているのかを十分に把握しておく必要があります。

たとえばマウスピース矯正であれば、1日20時間以上の装着時間を確保しなければなりません。装着時間を確保できる自信がないのであれば、一度装着したら自分では外せないワイヤー矯正の方があっているかもしれません。

あるいは通院回数をなるべく減らしたいのであれば、自分でマウスピースを交換して矯正を進められるマウスピース矯正の方があっている可能性もあります。

このように、歯科矯正を中断しないようにするためには、すべてドクター任せにするのではなく、自分自身でも歯科矯正方法についてリサーチしてみましょう。

各クリニックの料金プランを比較する

自由診療における歯科矯正にかかる料金設定は、歯科クリニックによって異なります。最初に精密検査料や矯正装置費用がかかり、その後の通院の都度費用がかかるところもあれば、毎回の通院費用込みの料金プラン(トータルフィー)としているクリニックもあります。

このような各クリニックの料金プランも比較しつつ、あなたにとって治療費用を工面しやすいのはどの料金プランなのかを判断しましょう。その際はライフイベント(就職・転職・転居・結婚・出産)も考慮した資金計画を立てる必要があります。

今矯正治療を開始するメリット・デメリットを理解する

今歯科矯正治療をスタートすべきか、もう少し待っておくべきかは、特に子供の歯科矯正において悩む部分でもあります。たとえば、一般的に14歳頃には乳歯から永久歯に生え変わると言われていますが、そのタイミングを待って歯科矯正をスタートしようすると、受験の時期と被ることも。

また「受験が終わってから」と考えていると、入学する学校によっては転居の可能性もあるため、今のかかりつけクリニックで治療をスタートするか、転居先でまた歯科クリニック選びをするかも、悩ましい部分でしょう。

このようなことは大人にも当てはまります。たとえば数年以内に異動があることがわかっており、それが転居をともなうものなのであれば、今歯科矯正を開始するのはリスキーかもしれません。

歯科矯正を中断する際の注意点

注意マークの画像

「歯科矯正生活が予想以上に辛い」
「毎月の通院費用が生活を圧迫している」

以上のような理由で、歯科矯正を途中でやめたくなっている人もいるかもしれません。

ここでは歯科矯正を中断しようか考えている人に、知っておいてほしいことを紹介します。

クリニックによっては治療費が返金されない

歯科矯正治療の料金は、保険外診療の場合、歯科クリニックが自由に設定できます。歯科クリニックにより条件は異なりますが、歯科矯正を中断しても、その後の治療期間分の料金が返金されない可能性もあります。

一方で転勤などやむを得ない理由の場合は治療費の返金に対応してくれたり、治療が進んだ分の差額を返金してくれたりする歯科クリニックもあります。

勝手に通院を辞めるのは危険

ドクターへの相談もないまま、勝手に通院を辞めてしまうのは避けましょう。なぜなら矯正器具をつけたまま通院を中断すると、虫歯や歯周病のリスクが高まるほか、途中で矯正器具が外れてしまった際、装置によって口腔内を傷つけてしまうリスクもあるためです。

そもそも矯正器具は、ドクターによってきちんと管理された上で装着するもの。管理が行き届いていない矯正器具をつけたまま放置するのは危険です。

自分の意思では辞められない

特に抜歯をともなう歯科矯正の場合、患者さん側の意思だけでは治療を中断できない可能性が高いです。なぜなら抜歯した部分をそのまま放置していると、口腔内全体のバランスが乱れるリスクがあるためです。

なのでたとえ「歯科矯正を途中でやめたい」という意思を伝えても、ドクターが「中断してもいい」と判断するまでは、治療を継続しなければならないケースがあります。

歯並びが悪化する可能性さえある

こちらも特に抜歯をともなう歯科矯正の場合に起こり得ることです。抜歯した部分があるのにもかかわらず当初の予定通り治療が進められないと、全体の歯並びが崩れる原因に。なぜなら抜歯したスペースに、周囲の歯が傾いていく可能性があるためです。

そのため歯科矯正を途中でやめると、矯正開始前よりもさらに歯並びが悪化するリスクさえあります。

矯正治療の中断以外の選択肢

選択肢について考える女性

「歯科矯正を途中でやめるのが危険なことはわかったけれど、他に選択肢はないの?」
こう考えている人に向けて、歯科矯正を中断する以外の方法を紹介します。

休止

歯科矯正治療を一旦休止するという選択肢があります。たとえば1か月の長期出張など、治療を受けられない期間が限定されている場合、一旦は治療を中断し、その後また治療を再開しても問題ないと判断されることがあります。

頑張って通い続ける

歯科矯正方法によっては頻繁に通う必要がない場合もあります。たとえばマウスピース矯正の場合、通院頻度は1〜3か月に1回程度。転居先からの距離にもよりますが「その程度なら通い続けられる」というケースもあるでしょう。

しかし、いずれにせよ「今の歯科クリニックに通い続けられないかもしれない」という段階で、矯正担当のドクターに相談するのが重要です。そして歯科矯正を続けられない理由をドクターに聞いてもらい、その上で中断以外の選択肢があるかどうかを尋ねてみましょう。

Oh my teethは原則通院不要でマウスピース矯正が可能

【歯科医師監修】歯科矯正を途中でやめるのは危険?デメリットや避ける方法を紹介

Oh my teethは無料歯型スキャンに来院できれば、あとは基本的に通院不要*で歯科矯正を進められます。矯正中に不安なことがあっても、24時間LINEサポートがあるため安心。

「矯正を始めたいけど転居の可能性があるからなかなか踏ん切りがつかない」
「仕事が忙しく歯科クリニックに通院する時間を確保できない」

このような方から選ばれている、新しい歯科矯正方法です。

*矯正開始後の定期通院が原則不要。初回の歯型スキャンおよび歯並びの状態によっては複数回の通院が必要。

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