歯並びが悪い大人は何が原因?そのまま放置するとどうなる?
大人になってから歯並びが悪くなり、これからさらに悪化してしまうのではないかと悩んではいませんか。当記事では、大人になってから歯並びが悪くなる原因を解説。併せて、そのまま歯並びを放置すると起こり得るリスクについても紹介します。
木村真由美
Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。
心当たりはないのに、大人になってからなぜか歯並びがどんどん悪くなってきてはいませんか。
若い頃に歯並びが整っていた人でも、大人になってから口腔内にトラブルが生じたり、悪い癖が習慣づいたりすることで、歯並びが徐々に悪くなる場合があります。
当記事では、大人になってから歯並びが悪くなる原因や、放置することで起こり得るリスク、大人の歯科矯正にかかる費用と期間の目安を紹介します。
「これ以上歯並びが悪くなるのは避けたい」と考えている方はぜひ参考にしてください。
歯並びが悪くなる原因は大きく分けて2つあります。1つは遺伝や骨格など、「先天的」なもの、もう1つは普段の習慣や口腔内の変化による「後天的」なものです。
幼少期や学生の頃から歯並びが悪い場合は、先天的要因と後天的要因の2つが考えられます。
一方、大人になってから歯並びが悪くなったと感じる場合は、後天的要因が関係している可能性が高いです。具体的には以下の原因が考えられます。
虫歯・歯周病
親知らず
口周りの悪癖
口呼吸
生活習慣
顎骨や口腔内の腫瘍
虫歯・歯周病
虫歯や歯周病がある場合、無意識に痛みや違和感のある部分を避けて噛むことが多くなるため、周辺の歯に大きな負担がかかり、歯並びや噛み合わせが悪くなることがあります。
また、歯周病が進行すると、歯を支える歯槽骨が弱くなり、歯並びが不安定になりやすいです。
万が一、歯が抜けた際に処置を怠ると、周辺の歯がずれて、さらに歯並びが悪化する可能性があります。
親知らず
親知らずとは、前歯から数えて8番目の位置にある奥歯のことです。永久歯と違い、親が生え始めを知らないということが名前の由来となっていますが、正式には「第三大臼歯」といいます。
人にもよりますが、親知らずは10代後半から20代前半に生えることが多いです。この時期になると、あごの成長もおおむね終了しているため、歯が生えるスペースが不足して歯並びが悪くなることがあります。
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口周りの悪癖
口周りの悪癖も歯並びを悪くする原因の1つです。大人になってから歯並びが悪くなったという人は、以下のような癖がないかチェックしてみましょう。
歯ぎしり・食いしばり
舌で歯の裏側を押す
舌を上下の歯の間に挟む
片方の歯ばかりで噛む
頬杖をつく
唇を噛む
爪を噛む
このような口周りの悪癖は、何かの作業をしているときや、考え事をしているときなど、無意識のうちに行ってしまうことが多いです。
一度ですぐに歯並びが変化するわけではありませんが、毎日行うことで歯並びや噛み合わせが徐々に悪くなる可能性があるため、注意しなければなりません。
口呼吸
口呼吸は舌が正しい位置に収まっていない状態が続くため、口周りの筋力の低下につながりやすいです。
口周りの筋力が低下すると、前歯が前方に出たり、口元が前に出ている「口ゴボ」になったりする場合があります。
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生活習慣
歯並びは普段の姿勢や食生活によっても変化することがあります。たとえば猫背やストレートネックなど、悪い姿勢になりがちな人は、歯並びや噛み合わせ、骨格が歪みやすいです。
また、食事の際にやわらかいものばかりを食べたり、あまり噛まずに食べたりしていると、口周りの筋肉が衰え、正しい歯並びを維持するのが難しくなります。
顎骨や口腔内の腫瘍
珍しいケースですが、顎骨や口腔内の腫瘍によって歯並びが悪くなる場合もあります。代表的な例としては「エナメル上皮腫」が挙げられます。
エナメル上皮腫は顎骨の中にできる良性腫瘍の1つで、発生すると、腫瘍近くの歯が動揺したり、傾いたりしやすくなります。
大人になってから悪くなった歯並びは、歯科矯正で改善できます。では、もし悪い歯並びを改善せずに放置しているとどのようなリスクがあるのでしょうか?ここでは悪い歯並びを放置することによって引き起こされる3つのリスクをご紹介します。
虫歯・歯周病
歯並びが悪いと、歯磨きをしても汚れが残りやすいです。
とくに歯と歯が重なってしまっている場合は、歯ブラシが行き届かないだけでなく、歯間ブラシやフロスが通りにくくなることも。
その結果、食べかすや歯垢が残り、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
肩こり・頭痛
歯並びの変化によって噛み合わせが悪化すると、顎関節の周りの筋肉が緊張した状態になりやすいです。
筋肉の緊張状態が続くと、やがて血行不良が起こり、肩こりや頭痛のリスクが高くなります。
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咀嚼や会話への影響
歯並びの悪さは咀嚼や会話へも影響を及ぼすことがあります。噛み合わせが悪くなり、しっかり噛んで食べるのが難しくなると、胃腸に負担がかかったり、顔が歪んでしまうことも。
また、すきっ歯になると、歯と歯の間の隙間から息が漏れて、「サ行」などが発音しにくくなります。
すきっ歯以外でも、歯並びが悪くなることで舌の動きが制限され、喋りにくさを感じる場合があります。
前述の通り、大人になってからでも歯列矯正で歯並びを整えることは可能です。ただし、そのときの環境によっては歯科矯正が難しい場合もあります。
具体的に歯科矯正が難しいケースは以下の通りです。
顎関節症になっている
虫歯や歯周病の治療をしている
費用の工面が難しい
顎関節症になっている場合や、虫歯・歯周病の治療中であっても、歯科医師が矯正可能と診断すれば、年齢制限なく歯科矯正が受けられます。
また、費用の工面が難しい場合、デンタルローンを利用し、分割払いにすることで歯科矯正を始められます。
【歯科医師監修】大人の歯列矯正は「やめたほうがいい」といわれる理由
子どもはあごの骨の成長を利用した歯科矯正が選択できますが、あごの成長が完了している大人は選べる矯正の種類が限られます。大人ができる歯科矯正は以下の通りです。
表側矯正
裏側矯正
ハーフリンガル矯正
マウスピース矯正
矯正方法によって見た目や対応症例が異なるため、歯科矯正を行う際は自分に適したものを選ぶことが大切です。
ただし、どの矯正方法が自分に適しているのかは、診断を受けてみなければわかりません。目立ちにくいからという理由でマウスピース矯正を希望しても、歯並びの状態によってはマウスピース矯正が不適合となる場合もあります。
歯科クリニックでの診断にかかる費用は3〜5万円が相場ですが、マウスピース矯正 Oh my teethでは、口腔内検査・レントゲン撮影・3D歯型スキャンなど各種検査が無料で受けられます。
「自分に合った矯正方法が知りたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
費用の目安
大人の歯科矯正にかかる費用は、どの矯正方法を選ぶかだけでなく、全体矯正・部分矯正のどちらを選ぶかによっても金額が異なります。
それぞれの費用相場(目安)は以下の通りです。
全体矯正 | 部分矯正 | |
---|---|---|
表側矯正 | 60万〜130万円 | 30万〜60万円 |
裏側矯正 | 100万〜170万円 | 40万〜70万円 |
ハーフリンガル矯正 | 80万〜150万円 | 35万〜65万円 |
マウスピース矯正 | 60万〜100万円 | 10万〜40万円 |
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期間の目安
大人の歯科矯正にかかる期間の目安は1〜3年程度です。ただし費用と同様に、矯正方法や適応症例によって変動します。
それぞれの歯科矯正にかかる期間の目安は以下の通りです。
全体矯正 | 部分矯正 | |
---|---|---|
表側矯正 | 1~3年 | 2ヶ月~1年 |
裏側矯正 | 2~3年 | 5ヶ月~1年 |
ハーフリンガル矯正 | 2~3年 | 5ヶ月~1年 |
マウスピース矯正 | 1~3年 | 2ヶ月~1年 |
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大人になってから歯並びが悪くなるのは、主に口腔内のトラブルや悪い癖が習慣づくことが原因です。
そのままにしていると、今後さらに歯並びが悪化する可能性があるため、歯並びが悪くなってきたと感じている人は、できるだけ早めに適切な対応を行うことが大切です。
また、すでに悪くなってしまった歯並びは、歯科矯正によって再びきれいな状態に改善できます。
ただし、歯科矯正には種類があり、どの矯正方法が適しているかは診断を受けてみなければわかりません。
Oh my teethでは、一般的に3〜5万円程度かかる検査・診断が無料です。また、「歯科矯正を検討しているけど、矯正方法のメリット・デメリットがわからない」などの相談にも無料で対応しています。
「大人になってから歯並びが気になってきたけど、どうしたらいいかわからない」という方はぜひ一度、お気軽に無料診断へお越しください。