歯科矯正はデンタルローンを使える?仕組みや月々の支払い額を解説
治療費が高いイメージがある歯科矯正。歯科矯正ではデンタルローンを使えるのでしょうか?本記事では、デンタルローンの仕組みや月々の支払額、知っておきたいポイントを解説します。
木村真由美
Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。
歯科矯正を始めるときに、まず気になるのが治療にかかる費用でしょう。特に歯科矯正は、保険が適用されず高額な治療費だからと諦める方も多いです。
だからこそ「まとまったお金がなくても歯科矯正を始めたい」「歯科矯正のための貯金に時間がかかってしまい、いつ始められるか分からない」と思っている方も多いのではないでしょうか?
そんなときに検討したいのが、歯科治療専用のローン「デンタルローン」です。「ローン」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、実は近年デンタルローンを取り扱う金融機関・歯科クリニックは増えているんですよ。
そこで本記事では、デンタルローンの仕組みや、検討する際に知っておきたいポイントについて解説します。
そもそも、「デンタルローン」とはどのようなものでしょうか?デンタルローンの仕組みと借入方法をみていきましょう。
デンタルローンとは?
デンタルローンとは、歯科治療を目的に金融機関から融資を受けることです。
融資を受けることで歯科クリニックへ一度に治療費を支払うことができ、ユーザーは治療費と利息を分割払いで金融機関に返済していく仕組みとなっています。返済は毎月一定金額を金融機関に支払っていくのが基本ですが、ボーナス時に多く返済したり、資金に余裕ができた時に臨時で返済する方法もあります。
また、デンタルローンのように、目的が決まっているローンは、利率は3%〜8%程度と低く設定されています。目的が決まっていないフリーローンの相場は4%〜15%程度のため、比較的低い利率なのは嬉しいポイントですね。
デンタルローンの借入方法
デンタルローンの借入は、2つの方法があります。
1つめは、金融機関と提携している歯科クリニックで申し込む方法です。歯科クリニックが金融機関と提携している場合、支払いの際にデンタルローンの申し込みができます。
ローンの審査に通ると、金融機関が直接歯科クリニックへの支払いをしてくれます。提携している歯科クリニックで申し込む場合は、金融機関で申し込む場合よりも審査が通りやすく、金利も安く設定されていることがメリットですが、金融機関を選ぶことはできないため注意しましょう。
2つめは、デンタルローンを取り扱っている金融機関で直接申し込む方法です。この場合、金融機関と歯科クリニックは提携していないため、金融機関から歯科クリニックへ直接治療費を支払うことはありません。金融機関から資金がユーザーの口座に振り込まれ、ユーザーが歯科クリニックへ治療費を支払うことになります。
歯科クリニック提携のデンタルローンよりも金利が高いことや、審査が厳しいことが多いですが、金融機関を選べるため、条件によっては金利を低く抑えることもできるでしょう。
Oh my teethのマウスピース矯正もデンタルローンを利用できます。WEBでお申し込みいただくので、必要書類は原則不要。矯正治療費のお悩みがぐっと減りますよ。
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デンタルローンの審査内容
デンタルローンは、申し込みをすれば必ず借りられるとは限らず、申し込み後に金融機関による審査が行われます。審査を通過した場合に正式なデンタルローンの契約手続きを行うことができます。審査には1~2週間程度かかることも多いため、余裕を持って申し込みを行いましょう。
<審査で確認される内容>
年収
勤務先
勤続年数
年齢
雇用形態(正社員・アルバイト・パートなど)
居住形態(持ち家の有無・家族構成など)
金融機関では、ローン返済が可能かどうかを判断するため、自身が申告する内容に加え、金融機関でも過去の返済履歴などを確認し、総合的な審査が行われます。
収入面では年収金額に加え、継続年数や雇用形態も合わせて確認し、継続的に収入が見込めるかどうかを判断します。支出面では、教育費や家賃の支払い、他のローンの返済があるかどうかなども確認の対象です。たとえ年収が高くても、必ず審査に通るわけではないため注意しましょう。
また、審査結果によっては連帯保証人が必要なケースがあることも想定しておきましょう。
デンタルローンの返済シミュレーション
デンタルローンを活用した場合、月々の返済金額はどのくらいになるのでしょうか?歯科矯正の一般的な費用相場を確認してから、「表側矯正(ワイヤー矯正)で部分矯正を行った場合」「マウスピース矯正で全体矯正を行った場合」の2つのパターンでシミュレーションしてみましょう。
歯科矯正の費用の総額
まずは、歯科矯正でかかる費用について確認しましょう。
歯科矯正は、矯正方法や矯正する部位によって金額が大きく異なります。一般的な治療費用は、以下の表を参考にしてください。
全体矯正 | 部分矯正 | |
---|---|---|
表側矯正 | 60万〜130万円 | 30万〜60万円 |
裏側矯正 | 100万〜170万円 | 40万〜70万円 |
ハーフリンガル矯正 | 80万〜150万円 | 35万〜65万円 |
マウスピース矯正 | 60万〜100万円 | 10万〜40万円 |
部分的な矯正であれば、10万円から高くても70万円ほどで収まるのに対し、全体の矯正になると60万円から170万円と高額になる傾向があります。金額によっては、一度に支払うことが難しい水準になってしまいますね。ご自身の治療内容や経済状況に合わせて、支払い方法を選ぶ必要がありそうです。
表側矯正・部分矯正の例
治療費50万円を24回払いで支払った場合のシミュレーションは以下の通りです。
全体矯正・マウスピース矯正の例
治療費100万円を36回ボーナス併用払いで支払った場合のシミュレーションも見てみましょう。
※ボーナスは年2回で試算しています
一度に治療費を支払うことが難しくても、デンタルローンを活用することで月々の負担を減らせます。また、経済的な余裕があるボーナス月に多く返済する設定も可能です。
歯科矯正のように治療費が高額になる場合は、デンタルローンも選択肢の一つになりますね。
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歯科矯正には、デンタルローン以外にもいくつかの支払い方法があります。それぞれのメリット・デメリットを知った上で、自分に合った支払方法を選択しましょう。
※本表は、一般に想定されるケースを元に作成しています。
一括払いとの比較
一括払いとは、口座振込や現金で歯科矯正にかかる費用を全額一度に支払う方法です。支払いは、矯正が始まる前までに必要になることが一般的であるため、矯正開始前にまとまった費用が必要になります。デンタルローンと比較すると、手数料や利子がかからないことが最大のメリットですが、経済的な負担は大きくなりがちなため、矯正費用が比較的安い場合や、経済的に余裕がある場合に検討したい方法です。
矯正費用が高いケースにもかかわらず一括払いで支払うことにこだわってしまうと、費用を貯めるのに時間がかかってしまい、歯科矯正を始めるのが遅くなってしまうこともあります。歯科矯正の期間が長い場合は、できるだけ早く始めたい気持ちもありますよね。矯正費用が高い場合は、デンタルローンなど他の支払い方法も選択肢として検討しましょう。
分割払いとの比較
歯科クリニックによっては、分割払いの設定があります。分割払いは、歯科矯正にかかる費用を所定の回数(2回〜24回が一般的)で分割し、毎月支払っていく方法です。最初にまとまった金額が不要な点や、審査が不要な点はメリットですが、「分割手数料がかかる」「分割回数が選べないケースが多い」「支払い期間が長くなる」などがデメリットとして挙げられます。
また、デンタルローンと比較すると分割払いの手数料が低いまたはないことが多く、トータルで支払う金額が小さくなる場合もあるので歯科クリニックで分割払いの仕組みを確認してみてください。
クレジット払いとの比較
歯科クリニックによっては、歯科矯正の費用をクレジットカードで支払える場合も。デンタルローンを利用する際は審査が必要ですが、すでにクレジットカードを持っている場合は、わざわざ審査の必要がありません。
また、クレジットカードの種類によっては、ポイントが貯められるなどのメリットもあります。クレジットカードの支払い方法は、一括払い以外にも、分割払い、ボーナス払いなどがあるので、一度に支払う金額が大きくなってしまう場合は分割したり、ボーナス払いも検討したりできます。
なお、クレジットカードの分割払いは3回目から手数料が発生することが多いため、2回までの分割であれば手数料無料で利用できるケースが多いので確認してみましょう。
ただし、クレジットカードには限度額が設定されているため、クレジットカードの限度額よりも歯科矯正の治療費が高くなってしまう場合は利用できないので注意しましょう。
その他のローンとの比較
その他のローンには、借り入れたお金の使い道を自由に選べるローンがあります。フリーローンなどと呼ばれ、デンタルローンと同じように借り入れたお金を歯科治療にあてることも可能です。
デンタルローンと比較して審査に通りやすいことがメリットですが、一方で、年利が高く設定されていることが多いため、まずはデンタルローンを検討するのがおすすめです。
最後にデンタルローンでよくある質問をまとめてみました。学生でも利用できるのか、一度に借りられる金額は?など、気になる疑問を解決しておきましょう。
高校生や大学生であってもデンタルローンは組めるの?
デンタルローンをはじめとする金融機関による融資は、「成人であること」を条件としていることが多く、18歳未満の未成年はデンタルローンを組むことができません。そのため、高校生ではデンタルローンを組むことが難しいです。
また、「安定した収入があること」もデンタルローンの審査条件であるため、18歳以上であっても学生の場合は審査に通るのは難しいでしょう。ただし、アルバイトなどで安定した収入がある場合や、連帯保証人を立てられる場合など、ケースによってはデンタルローンが組める場合もあるので、一度金融機関に相談するのがおすすめです。
もしも学生でデンタルローンが組めない場合には、一定の収入がある親権者にローンの名義人になってもらってデンタルローンを組むことを検討しましょう。
デンタルローンはいくら借りられるの?一部だけ借りるのも可能?
デンタルローンの最大借入金額は金融機関によって異なりますが、500万円〜1,000万円程度を上限としている金融機関が多いです。デンタルローンで借りられるお金は、歯科治療のみにしか使用できないため、まずは自分の行いたい治療がいくらなのかを確認することが大切です。
また、治療費の一部の金額をすぐに支払うことができる場合、借入金額を減らしたり、ローンの頭金にしたりすることが可能ですので金融機関に相談してみましょう。借入金額や借入期間を必要最小限にすることで、金利の支払額を減らすことができ、トータルの支払額を抑えることができます。
既往症があるとローンが組めないって本当?
住宅ローンなどで、過去に病気をしているとローンを借りられないと聞いたことがある方もいるかもしれません。これは、団信と呼ばれる保険に加入することがローン借入の条件となっていて、過去の病歴が考慮されて保険に加入できない場合があることを指します。
一方、デンタルローンの場合は住宅ローンよりも借入金額が小さく返済期間も短いことから、保険の加入は条件ではないことが一般的です。そのため、既往症があってもただちにローンが借りられないわけではありません。
現時点で安定した収入があるかどうかなどの審査条件を元に、金融機関が審査することになります。
デンタルローンを組んでも医療費控除は受けられる?
歯科矯正の多くは審美目的であり、元々医療費控除の対象でないケースが多いことがほとんどです。一方で、機能面で歯科矯正が必要と認められる場合には、医療費控除が受けられます。
医療費控除は、デンタルローンを組んでいるかどうかに関わらず、ローンを契約した年に全額算入可能です。ただし、利息分は医療費ではないため算入不可ですので注意しましょう。
本記事では、歯科矯正でデンタルローンを使う場合の例や、知っておきたいポイントを解説しました。
<まとめ>
歯科矯正でデンタルローンを使うことは可能。
デンタルローンを活用することで、まとまった資金がなくても歯科矯正を始められる。
デンタルローンには審査があり、必ず利用できるわけではないことに注意。
デンタルローン以外にも分割払いの選択肢はある。それぞれのメリットとデメリットを知り、自分に合った支払い方法を選択しよう。
歯科矯正は高額ですし、一度に支払うとなると経済的な負担も大きく身構えてしまいますよね。しかし、デンタルローンをはじめとする分割支払いを選択肢に加えることで、できる治療の幅が広がります。「せっかく歯科矯正の治療をするなら、自分が納得できる治療法を選びたいし、早く始めたい」デンタルローンはそんな悩みの解決策にもなります。
もちろん無理は禁物ですが、自分の経済状況や生活スタイルにあわせて支払計画を立ててみましょう。
マウスピース矯正Oh my teethでも、デンタルローンを取り扱っています。Basicプランであれば、月々9,800円※から歯科矯正を始めることも可能です。
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※Basicプラン(330,000円)を36回払いした場合・・・9,800円×36回(初回のみ13,054円、手数料26,054円、総額356,054円)