歯の隙間を埋めるのは保険適用になる?すきっ歯の費用を抑えたい方へ
「歯の隙間を埋めたい・・・。この治療費って保険適用できないの?」
もし、すきっ歯をワイヤー矯正で治療した場合、費用は30万円〜と、非常に高額。できれば保険を適用させて安く治したいと思うものです。
ですが、結論から言うと、すきっ歯の治療は"基本的"に保険適用外の自由診療です。
本記事では、すきっ歯の治療が保険適用外になる理由や、できるだけ費用負担を抑える方法、すきっ歯を治療するメリットなどを解説します。
すきっ歯でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 歯の隙間を埋めたい!これってすきっ歯?
- 歯の隙間を埋める(すきっ歯治療)のは保険適用になる?
- すきっ歯治療は基本的に保険適用外
- すきっ歯治療が保険適用になる特例
- できる限りすきっ歯の治療費の負担を抑える方法
- 医療費控除を受ける
- 歯科クリニックのモニター制度を利用する
- デンタルローンを利用する
- 歯の隙間を埋める(すきっ歯治療)にかかる費用目安
- ダイレクトボンディング:3万円〜5万円/1歯あたり
- ラミネートベニア:5万円〜15万円/1歯あたり
- セラミッククラウン:10万円〜15万円/1歯あたり
- ワイヤー矯正:30万円〜
- マウスピース矯正:10万円〜
- 歯の隙間を埋める(すきっ歯治療)メリット
- 外見に自信がつく
- 虫歯・歯周病リスクが少なくなる
- 滑舌を改善できる
- 噛み合わせが良くなる
- すきっ歯の治療費を安く抑えて納得できる治療を
歯と歯の間に隙間があると、見た目にも影響があり気になってしまうもの。歯と歯の間に隙間が空いてる状態は「すきっ歯」と呼ばれ、正式名称は「空隙歯列(くうげきしれつ)」「歯間離開」といいます。
すきっ歯には、全体的に歯に隙間があるケースや、前歯の真ん中の隙間が開いているケースがあります。
厚生労働省の調査によると、日本人の不正咬合のうち、12.4%がすきっ歯というデータがあります。これは叢生(八重歯など凹凸の歯並び)、上顎前突(出っ歯)に次いで3番目に多い数字で、日本人の多くの方がすきっ歯に悩んでいることがわかります。
出典元: e-ヘル スネット(厚生労働省 生活習慣予防のための健康情報サイト)
すきっ歯に悩んでいても、諦める必要はありません。多くのすきっ歯は治療可能で、近年は治療方法も多くの選択肢があります。
特に、前歯のすきっ歯で悩んでいる人は、すきっ歯を治療することで笑顔に自信が持てるようになるのでぜひ一度すきっ歯の治療を検討してみましょう。
すきっ歯をはじめとした不正咬合の治療には高額な金額がかかるイメージがありますよね。見た目が気になり、すきっ歯を治したいけど「治療に保険は使えるのか?」「できれば保険で安く済ませたい」と考える方も多いでしょう。
ここでは、すきっ歯の治療は保険適用になるのか解説していきます。
すきっ歯治療は基本的に保険適用外
すきっ歯の治療方法はいくつかありますが、ほとんどのケースが保険適用外の自費診療です。
すきっ歯など歯並びを整える治療は、見た目を美しくする美容目的の治療。健康保険は、病気やケガに起因する治療費を補償する制度であるため、歯科矯正や美容整形などは保険適用外となる場合が一般的です。
ただし、症例によって歯並びや噛み合わせに問題がありドクターが疾患と診断 した場合、保険治療の適用になる特例もあります。
すきっ歯治療が保険適用になる特例
すきっ歯など歯並びを整える歯列矯正は保険適用外なのが一般的です。
ただし、国が認めた疾患に当てはまるケースでは、歯列矯正でも保険適用となります。
先天性の疾患が原因のダウン症候群・筋ジストロフィー・唇顎口蓋裂などや、外科的治療の必要な顎変形症などが該当します。
保険が適用される歯列矯正に関しては日本矯正歯科学会のホームページに載せられているので、参考にしてください。
①「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療
②前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る。)に対する矯正歯科治療
③顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前・後の矯正歯科治療
引用元:日本矯正歯科学会
また、虫歯治療で使われるコンポジットレジン治療ですきっ歯の治療をする場合、虫歯治療と一緒に行えば保険適用で治療できる可能性があります。
歯列矯正は保険適用される?適用症例や費用を抑える方法を紹介
健康保険の適用にならないすきっ歯治療は高額になりがちですが、治療を諦めたくない思いもありますよね。ここでは、すきっ歯の治療 費負担をできるだけ抑える方法を3つ紹介します。
医療費控除を受ける
歯科クリニックのモニター制度を利用する
デンタルローンを利用する
以下にそれぞれの方法を解説していきます。
医療費控除を受ける
その年の1月1日から12月31日までの間に自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合において、その支払った医療費が一定額を超えるときは、その医療費の額を基に計算される金額(下記「医療費控除の対象となる金額」参照))の所得控除を受けることができます。これを医療費控除といいます。
引用元:国税庁
医療費控除は「歯並びを整えて口元を美しくしたい」などの美容目的での歯科矯正では適用にはなりません。
ただし、「歯並び・噛み合わせが原因で発音に支障が出る」「噛み合わせが原因で上手く食事ができない」など機能面で生活に支障が出ていると診断された場合には、医療費控除が利用できます。
医療費控除の申請の際には、ドクターから診断書を受け取り提出する必要があります。
少しでも安くすきっ歯を治療したいと考えている場合、医療費控除の対象か事前にドクター・クリニックに確認するといいでしょう。
【2024年】歯科矯正も医療費控除の対象に!戻ってくる金額や申請方法を徹底解説
歯科クリニックのモニター制度を利用する
歯科ク リニックによっては、歯列矯正のモニターを募集している場合もあるでしょう。モニター制度とは、ドクターの技術向上や宣伝のために、条件に当てはまる方を募集する仕組みです。モニターに採用されると、通常料金よりお得な価格で治療を受けられることがあります。
一方で、氏名や症例写真が使用されたり、条件に合わない場合はモニターに採用されないなど、注意点もありますので、モニターに応募する場合はよく条件を確認しておきましょう。
モニターに応募する際に注意したいポイントは、以下にまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
歯科矯正モニターはどれくらいお得?トラブル回避のポイント・注意点 を解説
デンタルローンを利用する
治療費自体は安くなりませんが、デンタルローンを利用すると高額な歯科矯正の費用を分割して支払えます。一括で高額な費用を払うことが難しい方にとって有効な手段でしょう。
ただし、以下の点には注意してください。
事前審査が必要
金利分が上乗せされるのでトータルの費用は高くなる
歯科矯正はデンタルローンを使える?仕組みや月々の支払い額を解説
すきっ歯の治療方法は大きく5つ方法に分類できます。
ダイレクトボンディング
ラミネートベニア
セラミッククラウン(セラミック矯正)
マウスピース矯正
ワイヤー矯正
すきっ歯が気になる方は自力で治そうとせずに歯科クリニックに相談しましょう。
ここでは、すきっ歯の治療方法と費用目安とあわせて、治療別のメリット・デメリットを紹介します。
なお、すきっ歯の治し方については、下記の記事も参考にしてください。
すきっ歯の原因と治療方法は?放置するリスクや影響を解説【歯科医師監修】
ダイレクトボンディング:3万円〜5万円/1歯あたり
ダイレクトボンディングは、歯の表面に接着剤を付け、プラスチックの 形を整えて歯を修復する治療法。
歯列矯正のように歯を動かしたり、セラミック矯正のように被せ物を被せたりしないので1日で治療が完了します。治療を急ぎたい方には嬉しいですね。
ダイレクトボンディングの費用目安は、1歯あたり3万円~5万円です。
また、保険適用のコンポジットレジンで虫歯治療と一緒に治療を行えば保険適用で費用を安くすることが可能です。
ダイレクトボンディングのメリット
治療期間が短い
費用が安い
ダイレクトボンディングの最たる特徴は、治療期間の短さと、費用の安さです。
ダイレクトボンディングですきっ歯を治療する場合、歯と歯の隙間が気になる部分に直接プラスチックを詰めて治療します。
歯を削る場合も最小限で済み、プラスチックを直接歯の表面につけて形を整えるので治療自体は1日で完了するのが一般的です。
そのため、治療に長く時間を掛けられない方でもすきっ歯を改善できるでしょう。
ダイレクトボンディングのデメリット
仕上がりに差が出る
月日の経過によって変色する
ダイレクトボンディングは、歯の表面に直接プラスチックを付けて形を整えていきます。
そのため、ドクターの腕によって仕上がりに差が出るデメリットも。
やり直しが可能なので、自身の理想の歯並びや歯の形がある場合は、事前の確認はもちろんのこと治療後に鏡で確認するようにしましょう。
またダイレクトボンディングはプラスチックが材料に含まれているので、月日の経過によって変色するリスクがあります。
ダイレクトボンディングとは?メリット・デメリット・費用など徹底解説
ラミネートベニア:5万円〜15万円/1歯あたり
ラミネートベニアは、歯の表面を0.3〜0.5mmほど削って薄いセラミックを歯に貼り付けて歯列を美しく整える治療方法です。
すきっ歯の隙間を埋める他にも、歯の形を整えたり、ホワイトニングしたような白い歯にしたりできます。
セラミックを使用するので、仕上がりが天然歯に近く違和感なく美しい口元にすることが可能です。
費用目安は1歯あたり5万円〜15万円ほどかかります。
ラミネートベニアのメリット
天然歯に近い仕上がり
治療期間が短い
変色のリスクが少ない
ラミネートベニアは、セラミックを使用するので色合いが自然で、天然歯とほとんど見分けがつかない点が 特徴。
治療期間も2・3回の通院で完了するので通院時間を確保するのが難しい方でも始めやすい治療方法と言えるでしょう。
歯の表面のみを削る治療なので歯の神経にも影響が出ません。
ダイレクトボンディングと比較して、変色のリスクが少なく耐久性もあるので劣化しにくい点もメリットです。
ラミネートベニアのデメリット
歯を削る必要がある
噛み合わせは治せない
ラミネートベニアは保険適用外の自費治療です。
ダイレクトボンディングと比較して費用は高額になります。
また、健康な歯を削る必要があるので歯を削ることに抵抗がある方にとってはデメリットでしょう。
歯を削ることに抵抗がある方は自身の場合どの程度削るのか、治療前に確認することをおすすめします。
ラミネートベニアは歯並びを整えることは可能ですが、噛み合わせは治せないので噛み合わせから治したい方には不向きな治療方法です。
セラミッククラウン:10万円〜15万円/1歯あたり
セラミッククラウンは歯を大きく削りセラミックの被せ物を被せる治療方法です。
すきっ歯や歯並びを整えるために、複数本のセラミッククラウンを被せるケースでは「セラミック矯正」と言われます。しかし歯科矯正とは異なり、歯は移動させません。
歯の大きさのバランスが原因ですきっ歯になっている場合にセラミッククラウンでの治療が適応されます。
費用は1歯あたり10万円〜15万円ほどです。
セラミッククラウンのメリット
天然歯のような仕上がり
経年劣化が少ない
セラミッククラウンはセラミックを使用しているので天然歯と区別がつかず経年劣化も少ないので変色や擦り減りのリスクが少ない特徴があります。
また、被せ物を被せる治療法なので歯の色や形を好みの白さや形に変えることも可能です。
セラミッククラウンは、歯列矯正と異なり歯を動かす治療方法ではないので治療期間も短かく矯正後に起こりやすい後戻りもありません。
セラミッククラウンのデメリット
歯を大きく削る
神経処置を行うことがある
セラミッククラウンは、被せ物を被せるために天然歯を大きく削る必要があります。
歯の状態によっては、神経処置が必要になる場合もあり、一度削ってしまった歯は元に戻すことはできません。
また、一本あたりの費用も高額なので、複数本治療する場合は、他の治療方法より高額になる傾向があります。
セラミッククラウンはむし歯でない健康な歯を大きく削ることになるので、ドクターとよく相談して納得した上で治療することをおすすめします。
ワイヤー矯正:30万円〜
ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットと呼ばれるボタンのような装置を接着してワイヤーの力で歯を動かす矯正方法。
歯科矯正と聞いてイメージされるもっともポピュラーな矯正方法です。
すきっ歯をはじめさまざまな歯並びに対応しており、歯を大きく移動する必要がある症例にも適応可能です。
治療期間は1年〜3年で、ここまで紹介してきたすきっ歯の治療方法と比較して長期間になります。
費用目安は30万円〜170万円です。
ワイヤー矯正のメリット
隙間が大きいすきっ歯にも対応できる
歯を削らず治療できる
自己管理が不要
ワイヤー矯正は、歯を大きく動かすことができるので比較的大きな隙間が空いているすきっ歯にも対応できます。
固定式の矯正方法なので、自己管理する必要がないのもメリットと言えるでしょう。
また、歯を動かす治療方法なので健康な歯を削らずに歯並びを整えることが可能です。歯を削るのに抵抗がある人、自分の歯を残したい方におすすめです。
ワイヤー矯正のデメリット
装置が目立つ
虫歯・歯周病リスクがある
調整後は特に痛みやすい
ワイヤー矯正は、装置を装着する必要があるので見た目が気になる方には、デメリットになると言えるでしょう。
固定式なので、食後は食べカスや汚れが残りやすいのでブラッシングなどしっかりとセルフケアを行う必要があります。
治療期間も歯を移動させない治療法と比較すると1年〜3年と長いので早く歯並びを整えたい方には不向きな治療方法と言えるでしょう。
ワイヤー矯正は定期的にワイヤーを調整しますが、調整後1日〜2日ほど締め付け感や痛みが出るリスクがあります。
マウスピース矯正:10万円〜
マウスピース矯正は、透明のマウスピースを使用して歯を動かす治療方法です。マウスピースで歯に圧をかけて少しずつ歯を動かして歯並びを整えていきます。
マウスピースは取り外しできるので自己管理が必要です。1日20時間以上装着しないと効果が得られないため、ドクターの指示に従ってしっかりと行わなくてはいけません。
費用目安は10万円~100万円ほどです。
マウスピース矯正のメリット
透明で目立たない
取り外して食事・歯磨きできる
マウスピース矯正は透明のマウスピースを使用するので目立ちにくい点がメリットです。
マウスピースは取り外しできるのでセルフケアもしやすくワイヤー矯正と比較してむし歯・歯周病などのトラブルも少ない傾向にあります。
また、歯を動かして歯並びを整えるので歯を削る必要はありません。
マウスピースの部分矯正の適応症に当てはまれば、費用を安くおさえてすきっ歯を治すことができます。
マウスピース矯正のデメリット
適応範囲がワイヤー矯正と比較すると限定される
自己管理が必要
マウスピース矯正は、大きく歯を動かすことが難しいので、すきっ歯の隙間が大きすぎると適応外になる場合があります。
ワイヤー矯正と同様歯を移動させて隙間を埋める方法なので、治療期間は2ヶ月〜3年です。小さな隙間であれば最短2ヶ月ですきっ歯を治療できるのは嬉しいポイントです。
ただし、取り外しができるので自己管理が必要で、マウスピースの装着時間が短いと歯がしっかりと動かず計画通りに治療が進みません。ドクターの指示に従い、1日20時間以上装着しましょう。
すきっ歯を治療することで、見た目以外にもさまざまなメリットがあります。
【すきっ歯を治療するメリット】
外見に自信がつく
歯周病・虫歯リスクが少なくなる
滑舌を改善できる
噛み合わせが良くなる
外見に自信がつく
すきっ歯は、歯と歯の間に隙間がある状態なので、見た目が悪いと感じやすく口元にコンプレックスを抱く方が多いです。
すきっ歯を治療することで、口を大きく開けることや笑顔に抵抗がなくなり、自信を持てるようになるでしょう。
虫歯・歯周病リスクが少なくなる
歯と歯の間に隙間があると食べ物が詰まりやすく、歯ブラシだけでは簡単に汚れが取り除けません。
虫歯や歯周病の原因は、食べカスや歯についたプラーク(歯垢)などの汚れです。
歯の隙間を埋めることで、食べ物が詰まりにくくなり、虫歯や歯周病のリスク軽減にもつながるでしょう。
滑舌を改善できる
歯と歯の間に隙間があると、空気が漏れて上手に発音ができなかったり相手に伝わらなかったりする場合があります。
特に歯の真ん中に隙間があると「さ行」「た行」の発音が難しく「しゃ」「しゅ」のような発音になることがあり聞き取りにくくなるでしょう。
英語だと「s」と「th」の発音の使い分けが上手くできない場合があります。
歯に隙間があることが、滑舌が悪い原因だった場合、すきっ歯を治療することで滑舌の改善が見込めるでしょう。
噛み合わせが良くなる
すきっ歯で顎の大きさと歯のバランスが上手く取れていないと、噛み合わせにも影響が出ます。
噛み合わせが悪い状態は顎に負担がかかるので、顎関節症や頭痛・肩こりの原因になります。すきっ歯を治療して歯のバランスを整えることで、噛み合わせが良くなり、健康の維持にもつながります。
すきっ歯の治療は、歯並びを美しく整える目的(審美目的)である場合が多いので、基本的に保険適用外です。
すきっ歯の治療費を少しでも安く抑えたい場合は、保険適用のコンポジットレジンを使用した治療や、気になる部分だけ歯並びを整える部分矯正 といった選択肢があります。
ただし、どの治療方法が適切なのかは、すきっ歯の度合いによって異なります。
すきっ歯が気になり歯並びを整えたいと検討している方は、歯科医院で医師と相談しながら、自分が納得できる治療方法を見つけることをおすすめします。
マウスピース矯正「Oh my teeth」もすきっ歯の治療が可能です。医療費控除を受ける際の診断書発行も可能ですので、お気軽に無料診断にお越しください。
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