歯科矯正
最終更新日:2025年7月21日
口ゴボが矯正で治らなかったのはなぜ?対処方も詳しく解説

「矯正したのに口ゴボが治らなかった…」と悩んでいませんか?
せっかく治療を頑張ったのに見た目が変わらないと、不安や後悔を感じてしまいますよね。
実は、口ゴボの原因は歯並びだけでなく骨格や顔全体のバランスなど、さまざまな要因が関係しているのです。
この記事では、「矯正で治らなかった理由」「治る・治らない症例の違い」「再治療の方法」などをわかりやすく解説します。

目次
- 口ゴボが矯正で治らなかった!考えられる原因は?
- ①口ゴボの原因が骨格にある
- ②鼻の高さや唇の厚さのせい
- ③後戻り(保定期間の装置装着不足)
- ④治療計画が合っていなかった
- 歯科矯正で治る口ゴボの症例3つ
- ①出っ歯によって口先が出ている
- ②歯並びの乱れによって受け口になっている
- ③歯並びは悪くないのに口先が出ている
- 歯科矯正で治らない口ゴボの症例4つ
- ①骨格に原因がある場合
- ②整形が必要な場合
- ③ガミースマイル
- ④アデノイド顔貌
- 口ゴボが矯正で治らなかったときの対処法
- 担当歯科医に相談
- セカンドオピニオン
- 外科手術や再矯正
- 口ゴボを矯正で治すために気を付けるべきこと
- ①治療計画に納得するまで契約を進めない
- ②保定期間もしっかりと装置を装着する
- 口ゴボが矯正で治らなかったと諦める前に、まずは専門家への相談を
口ゴボが矯正で治らなかった!考えられる原因は?

「矯正治療を受けたのに、思ったほど口元の印象が変わらなかった…」そんなケースは少なくありません。
口ゴボは、歯並びだけでなく骨格や顔立ちのバランスなど、さまざまな要素が影響しています。
ここでは、矯正で口ゴボが治らなかったときに考えられる主な原因をみていきましょう。
①口ゴボの原因が骨格にある
口ゴボの原因が「骨格」にある場合、歯を動かす矯正治療だけでは改善が難しいことがあります。
たとえば、上あごが前に出ている・下あごが引っ込んでいるなど、骨格的なズレがあると、歯並びを整えても根本的な解決にはつながりません。
このようなケースでは、外科手術を併用する「外科矯正」が必要になることもあります。
②鼻の高さや唇の厚さのせい
口元が出て見える原因は、歯や骨だけとは限りません。
鼻が低い・唇が厚いといった顔のパーツのバランスによって、相対的に口元が目立ってしまうことも。
この場合は歯科矯正だけでは変化を実感しにくく、美容整形など別のアプローチが必要になる可能性もあります。
③後戻り(保定期間の装置装着不足)
矯正治療後にリテーナー(保定装置)をきちんと使わないと、歯が元の位置に戻ってしまう「後戻り」が起こります。
見た目はもちろん、かみ合わせも不安定になり、結果的に口元の突出感が目立ってしまうことも。
矯正が終わったあとも、指定された期間・装着時間を守ることがとても大切です。
④治療計画が合っていなかった
治療前のシミュレーションや診断が不十分だと、「仕上がりの理想」と「実際の変化」にギャップが生まれます。
見た目を重視して口ゴボを改善したい場合は、横顔のライン(Eライン)なども含めた総合的な治療計画が必要。
「とりあえず矯正」ではなく、自分の悩みに合った治療計画かどうか、納得したうえで始めることが重要です。
歯科矯正で治る口ゴボの症例3つ

すべての口ゴボが矯正で改善できないわけではありません。
歯並びや噛み合わせに原因があるケースでは、歯科矯正によって口元の印象を大きく変えられることもあります。
ここでは、矯正で改善できる代表的な症例を3つ紹介します。
①出っ歯によって口先が出ている
出っ歯(上顎前突)の状態では、上の前歯が前方に傾いているため、口元が突出して見えます。このタイプの口ゴボは比較的多く、矯正治療によって改善しやすい症例の一つです。
出っ歯には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正(インビザライン)などで前歯を後ろに下げることで口ゴボを改善できます。
②歯並びの乱れによって受け口になっている
受け口(下顎前突)の場合、下の前歯が上の前歯より前に出ているため、口元が突出して見えることがあります。
顎の骨格が関係している場合もありますが、歯並びが原因で受け口になっている場合は、矯正治療で改善が可能です。
③歯並びは悪くないのに口先が出ている
歯並びが整っているにもかかわらず口ゴボに見える場合、歯の傾きや顎の骨格が影響していることがあります。
このタイプの口ゴボは、自分では歯並びが問題ないと思っていても、実際には軽度の歯の傾きや噛み合わせの影響を受けていることが多いです。
こちらのケースも、歯科矯正で歯を適切な位置に動かすことで口元がスッキリすることがあります。
軽度のケースでは、非抜歯矯正で対応可能ですが、重度の場合は抜歯矯正を行い、スペースを作ることで歯を後ろに動かすことができます。
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歯科矯正で治らない口ゴボの症例4つ

矯正で歯並びを整えても、理想の横顔や口元にならないケースもあります。
とくに骨格や筋肉のバランス、表情のクセなど、歯だけでは解決できない要素が関係している場合は要注意。
ここでは、矯正治療だけでは改善が難しい4つの症例を紹介します。
①骨格に原因がある場合
上あごや下あごの骨格そのものにズレがあると、歯を動かすだけでは根本的な改善につながらないことがあります。
特に「上あごが過剰に前に出ている」「下あごが極端に小さい」といったケースでは、外科手術を伴う治療が必要になることも。
骨格が原因の場合は、矯正治療の前に精密な検査と診断が欠かせません。
②整形が必要な場合
歯並びが整っていても、鼻やあご、唇の形などによって口ゴボに見えることがあります。
たとえば、鼻が低く、唇が厚い場合、相対的に口元が強調される場合も。
この場合、歯科矯正だけでは根本的な改善にはならず、美容整形を併用し、顔全体のバランスを整える必要があります。
③ガミースマイル
ガミースマイルとは、笑ったときに歯ぐきが大きく見える状態のこと。
ガミースマイルが原因で口元が前に出て見える場合、矯正治療だけでは完全に改善するのが難しいことがあります。
ガミースマイルの原因が歯並びによるものであれば、歯科矯正によって歯の位置を調整することで改善可能です。
しかし、骨格や歯茎の厚みなどが原因の場合は、歯茎を切除するなどの外科的な処置が必要になることがあります。
④アデノイド顔貌
アデノイド顔貌とは、鼻の奥にある「アデノイド(咽頭扁桃)」が肥大することで、顎の成長に影響を及ぼし、特徴的な顔つきになる状態を指します。
特に、次のような特徴を持つ場合は、アデノイド顔貌の可能性が高いです。
アデノイド顔貌の特徴
- 顎が後退している(下顎後退)
→横から見た時にフェイスラインがはっきりせず、首との境目が分かりにくい - 鼻が低く見える
→相対的に鼻が小さく見える - 口元が前に突出(口ゴボ)
→唇が前に出ているため、Eラインからはみ出る
このようなアデノイドが関係する場合は、下あごを前に出したり、上あごを後ろに下げたりする外科手術をしないと横顔のラインが整いません。
また、口呼吸から鼻呼吸に治したり、重度の場合だとアデノイドの切除手術が必要になったりもします。
口ゴボが矯正で治らなかったときの対処法

矯正を頑張ったのに口ゴボが改善されなかった場合、どうしたらいいのでしょうか。
落ち込んでしまう気持ちは自然なことですが、原因を見極めればまだできることがあります。
ここでは、次にとるべき行動や対処法を紹介します。
担当歯科医に相談
まずは現在の状態や仕上がりについて、担当の歯科医に正直な気持ちを伝えてみましょう。
治療後の経過を踏まえて、今後の対応策や再調整の可能性を提示してくれる場合もあります。
遠慮せず、気になっている点はしっかり相談しておくことが大切です。
セカンドオピニオン
今の治療内容や説明に不安がある場合は、別の歯科医師に相談する「セカンドオピニオン」も選択肢のひとつです。
異なる視点から診断を受けることで、新たな改善策が見つかることもあります。
特に骨格性の問題が疑われる場合は、矯正専門医や口腔外科医の意見を聞くのがおすすめです。
Oh my teethでは30分の無料診断を実施しています。
あなたの口ゴボの状態を正しく見極めるためにも、まずは専門家に相談してみませんか?
外科手術や再矯正
骨格に原因があると診断された場合は、外科手術を伴う「外科矯正」や、再度の矯正治療が提案されることもあります。
また、リテーナーの使用不足などによる「後戻り」が原因なら、部分的な再矯正で改善が見込めるケースも。
費用や期間はかかるものの、納得のいく見た目を目指すためには有効な手段となります。
口ゴボを矯正で治すために気を付けるべきこと

口ゴボを改善したいなら、治療そのものだけでなく、準備やその後のケアも大切です。
治療を始める前の確認や、矯正後の過ごし方まで含めて意識することで、満足のいく仕上がりに近づけます。
ここでは、後悔しないために押さえておきたい2つのポイントをみていきましょう。
①治療計画に納得するまで契約を進めない
「とりあえず矯正すれば治るだろう」と思ってスタートすると、思い描いていた結果と違って後悔してしまうことも。
治療前には、どこまで改善できるか・歯を抜く必要があるか・横顔がどう変わるかなどを丁寧に説明してもらいましょう。
少しでも不安や疑問が残るなら、その場で契約せず、納得できるまで相談を重ねることが大切です。
②保定期間もしっかりと装置を装着する
矯正治療が終わったあとも、歯の位置を安定させるための「保定」が必要です。
この保定期間にリテーナーをサボってしまうと、せっかく整えた歯並びが後戻りしてしまう可能性があります。
目立たない装置もあるので、ストレスの少ない方法で続ける工夫をしてみましょう。
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口ゴボが矯正で治らなかったと諦める前に、まずは専門家への相談を
矯正をしたのに口ゴボが改善されなかったとき、「もうどうにもならない」と落ち込んでしまうかもしれません。
でも、原因を見直すことで、再治療や他の選択肢が見つかる可能性は十分にあります。
「骨格に問題があるのか」「治療計画にズレがあったのか」まずは正しく現状を知ることが、次の一歩につながるのです。
口元の悩みは、ひとりで抱え込まずに専門家に相談してみましょう。
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あなたの口ゴボがどのタイプか、どんな治療が合っているかを丁寧に説明します。気になる方は、ぜひお気軽に相談してみてください。