歯科矯正のリスク・副作用とは?発生を抑える4つのポイントを解説
歯科矯正には、歯根吸収・歯肉退縮・虫歯や歯周病など、さまざまなリスクと副作用があります。発生を防ぐには違和感があったらなるべく早く相談する、ドクターの指示に従うなどユーザー側も気をつけなければなりません。
そこで本記事では、歯科矯正で起こり得るリスクと副作用、発生を抑えるポイントを紹介。この記事を読めば、歯科矯正を受ける上での注意点がわかり、納得してから治療を受けられますよ。
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目次
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どの治療にもリスクがあるように、歯科矯正にも歯根吸収や歯肉退縮、虫歯・歯周病などさまざまなリスクがあります。そのため、歯科矯正を受ける際はリスクがあることを理解しなければなりません。
ここでは、矯正で起こり得る7つのリスクと副作用について、詳細と原因を紹介します。
【歯科矯正のリスク】
歯根吸収
歯肉退縮
虫歯・歯周病
顎関節症
金属アレルギー
後戻り
口内炎
歯根吸収
歯根吸収とは、歯の根っこ(歯根)が短くなってしまう現象のことです。歯科矯正によって歯が移動する際は、歯の根の部分も一緒に動きます。その動きに無駄があったり何度も繰り返したりすると歯根吸収が起きるリスクは高くなります。
ただし、通常歯科矯正で起こる歯根吸収はわずかで、矯正によって歯がグラつくほどの状態になることはほとんどありません。
原因
歯科矯正における歯根吸収の原因には、以下のようなものがあります。
歯を動かす力が強すぎた
無駄な動きが加わった
歯科矯正で歯を動かす力には適正な度合いがあり、弱すぎると歯が動かず、強すぎると歯根吸収を起こす原因になります。
また、歯科矯正では歯を揺らすように力を加えながら動かしていきます。この動きが何度も無駄に繰り返されると、歯根吸収の原因になることがあります。
歯肉退縮
歯肉退縮(しにくたいしゅく)とは、歯茎が下がって歯が長く見えたり、歯と歯の間に隙間ができたりする状態です。
歯茎に覆われている部分が露出し、歯の根の一部が見えてしまうと、知覚過敏やむし歯・歯周病のリスクが高くなります。
また、前歯の重なりが強いケースは、歯並びが整う際に、歯と歯の間に三角のすき間ができることがあり、これを「ブラックトライアングル」と呼びます。虫歯・歯周病のような病気ではありませんが、食べ物が挟まりやすくなったり、見た目に影響を与えたりすることも。
![ブラックトライアングル](/cdn-cgi/image/quality=75/https://images.ctfassets.net/m1i3lr99rtt2/ceb3f4c9-bf8d-4666-88c0-d891f0088bba/6c0fac5d47cedb3bd6d8d19202cc633d/s-2400x1800_v-frms_webp_1879ec93-cfcc-4b6e-97db-c187ca32b350.jpg)
歯周病を患ったことがある方や年齢を重ねている方は歯茎が下がっていることも多く、歯肉退縮が起きるリスクは高くなります。
原因
歯科矯正における歯肉退縮の原因には以下のようなものが挙げられます。
歯を動かす力が強すぎた
重なり合っている歯の下にあごの骨がなかった
過剰な歯列の拡大を行った
歯科矯正で歯に過度な力が加わると、歯を支える骨(歯槽骨)が吸収され、それにともない歯茎が下がってしまうことがあります。
歯槽骨は、一度減ってしまうと自然に元に戻ることはありません。歯周病が原因で歯槽骨が減ってしまったり、かみ合わせが強すぎて負担がかかり減少してしまうことも。
歯を並べるスペースを確保する方法として歯列の拡大が行われることがあります。しかし許容範囲を超えてあごを広げると、歯の根が見えてしまうことがあります。
拡大装置を使用した治療は歯肉の退縮が起きるリスクがあるということを念頭に置き、治療前にドクターとよく相談してから納得したうえで臨みましょう。
虫歯・歯周病
歯科矯正中は、虫歯や歯周病リスクが高まることも注意点の一つです。特に歯に装置をつけるワイヤー矯正は、矯正前よりも歯磨きが困難になります。もともと虫歯になりやすかった場合は、今まで以上に念入りなオーラルケアが必要です。
原因
歯科矯正における虫歯・歯周病の原因は以下の通りです。
矯正装置がついているためブラッシングがしにくい
装置に食べかすなどが溜まりやすい
ワイヤー矯正をしている場合、ブラケットやワイヤーの間に食べかすなどの汚れが残りやすいです。
ワイヤー矯正は取り外しができないため、つけたまま歯磨きをしなければなりませんが、歯ブラシだけのケアではなかなか汚れを取りきれません。
タフトブラシや歯間ブラシも併用するなどオーラルケアの方法を工夫するほか、餅やキャラメルなど粘着性の高い食べ物を避けるのも、食べかすを残さないための一つの方法でしょう。
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顎関節症
顎関節症とは、口を開けたときにカクカクとあごの骨が鳴ったり、痛みが出たりするなど、違和感を生じる状態のことです。下あごの骨と上あごの骨の間にある関節円板(かせつえんばん)のズレや変形よって生じることが多く、重度になると日常生活に支障をきたすこともあります。
原因
歯科矯正は正しい噛み合わせに導くために行う方法でもあります。しかしその過程で噛み合わせのバランスが崩れてしまう可能性もゼロではありません。
たとえば抜歯をしてスペースを作る場合、今までと違う噛み合わせになってほかの歯や顎関節に負荷がかかり、違和感が出ることがあります。
金属アレルギー
ワイヤー矯正の場合、金属アレルギーを引き起こす可能性がありま す。金属アレルギーは、「ニッケル」「コバルト」「すず」「クロム」「銀」などの金属の成分によって引き起こされます。
金属が直接触れてその部分が湿疹のように赤くなったり、腫れたりする症状が出ることがあります。
原因
ワイヤー矯正で用いられる金属製のブラケットやワイヤーは、丈夫で比較的費用を抑えて矯正できますが、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
一方、審美ブラケットを使用すると「セラミック」や「歯科用プラスチック」を使用するため、金属アレルギーの心配がありません。また、ワイヤーの種類にはアレルギーがでにくいチタン合金を使用したものもあります。
マウスピース矯正は金属を使わないため、金属アレルギーの心配は ありません。
後戻り
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後戻りとは、歯科矯正完了後、歯が再び動いてしまう現象のこと。これはどの矯正方法を行った場合にも起こり得るリスクです。
原因
後戻りの原因には以下のようなものがあります。
リテーナーの装着不足
口まわりの悪習慣
後戻りの最大の原因はリテーナーの装着不足です。
矯正装置を外した直後は、歯を支える骨が固まっていない状態で元の歯並びに戻ろうとします。
そのため、矯正してキレイな歯並びを保つために「保定装置(リテーナー)」をつける「保定期間」が必要。
リテーナーは、最短でも矯正にかかった期間と同じ期間装着し、その後も寝ているときは装着し続けるのが理想的です。
また、舌を前に出す癖など、歯並びを悪化させる癖が後戻りの原因になることもあります 。特に保定期間中に歯と歯の間に隙間ができてしまう場合、舌癖が残っていることが多いです。
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口内炎
口内炎は口腔内の粘膜が炎症を起こし、しみたり、食事の際に痛みが出たりすることがあります。
1度できるとすぐには治らず、完治まで1〜2週間程度がかかることもあります。