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歯科矯正
最終更新日:2024年5月1日

矯正歯科では虫歯を教えてくれない?矯正中の虫歯予防法4つ

「虫歯があると矯正はできないの?」「矯正歯科では虫歯を教えてくれないって本当?別の歯医者で治療するの?」「矯正中に虫歯にならない方法って?」

こんな疑問を持っている方に向けて、本記事では以下の内容を紹介します。

  • 矯正と虫歯はどっちを先に治療するのか

  • 矯正中の虫歯の治療方法

  • 矯正中に虫歯にならないための方法

矯正と虫歯に関するよくある疑問や虫歯になりにくい矯正方法も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

【本記事の要点】

  • 虫歯があっても矯正はできるが、虫歯の治療後に矯正をすることが多い

  • 矯正中に虫歯ができたときは、虫歯の様子を見ながら矯正治療を続けることもあるが、進行度合いによって一旦矯正器具を外して虫歯の治療を優先するケースもある

  • 矯正中に虫歯にならない方法は「プロから歯磨き方法を学ぶ」「歯だけでなく歯科装置も清潔にする」「専門的な口腔ケアをしてもらう」「虫歯になりにくい食生活を意識する」の4つがある

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

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矯正歯科では虫歯になっても教えてくれないの?

歯科医院の診察のため口を開ける男性

「かかりつけの矯正歯科クリニックで虫歯を教えてくれなかった」という声を聞くことがあります。これは、矯正歯科クリニックでは矯正を優先することがあるためだと考えられます。

矯正中の虫歯が気になる場合は、半年に一度の口腔ケアで歯科クリニックでチェックしてもらうことが大切です。

虫歯があっても、治療を済ませれば歯科矯正ができます。ただしごく初期の虫歯の場合、そのまま矯正を進めることもあります。

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矯正をはじめる前に虫歯の治療をすることが多い

虫歯だらけでも、歯を支える骨に問題がなければ基本的に矯正はできます。ただ虫歯の治療をした後で矯正を開始する必要があります。

なぜなら虫歯だらけのまま矯正をスタートすると、歯や歯茎が不必要に痛くなったり、矯正がスムーズに進まなかったりする可能性があるため

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もし現段階で目に見える虫歯があり、痛みなどの自覚症状がある場合、矯正よりも虫歯の治療が優先される可能性が高いです。虫歯治療の分、矯正のスタート時期が遅れることを頭に入れておきましょう。

虫歯の治療をする前に矯正クリニックに見せた方がいい理由

矯正方法によっては歯を抜くことがあります。そのため、歯を抜く予定の歯が虫歯になっていた場合、治療をする必要がなくなることも

矯正ドクターも矯正前に患者の口腔内を把握できるので、虫歯の治療前に矯正クリニックに見せる方がいいでしょう。

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歯科矯正中に虫歯ができたときは?

歯科衛生士に痛みを訴える女性

矯正中に虫歯ができることは珍しくありません。虫歯ができたときに治療するかどうかは、虫歯ができた場所や虫歯の大きさ、矯正の過程によって異なります

矯正中は、矯正装置が入っていることでいつも以上に歯磨きがしにくく、磨き残しが多く出やすくなります。ここからは、矯正中に虫歯ができたときにできる対策を詳しく紹介します。

ごく初期の虫歯:経過観察しながら矯正を続ける

矯正中に小さな虫歯ができたときには、経過観察しながら矯正治療を続けることもあります。

矯正に影響がない場合は、矯正器具を使用したまま歯科クリニックで簡単に虫歯の治療を終わらせる場合もあります。

大きな虫歯:矯正を一旦中止して虫歯治療を優先

虫歯の規模が大きいときや、放置していては矯正にも影響が出る場合、先に虫歯の治療をすることも。場合によっては、一旦矯正器具を外して矯正を中止し、虫歯の治療に専念するケースもあります。

なぜなら大きな虫歯を放っておくと、矯正がスムーズに進まない・痛みがひどい・歯並びが完成した頃には虫歯が悪化しているなどのリスクが生じるからです

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矯正歯科クリニックドクターと相談して決める

虫歯の場所・規模・矯正方法によって、ドクターが出す決断は異なります。ドクターや歯科衛生士と相談し、虫歯の治療をした方がいいかを決める必要があるでしょう

虫歯の治療をするときには、ドクターと相談し、かかりつけの歯科クリニックに行ったり、提携クリニックに行ったりすることが多いです。

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歯科矯正中の虫歯予防法4つ

ワイヤー矯正と歯ブラシ

矯正中は歯に矯正装置がつくため、歯磨きがしにくく磨き残しが増えやすいです。矯正中に虫歯を予防する方法は、4つあります。

【矯正中に虫歯を予防する方法】

  • プロから歯磨き方法を学ぶ

  • 歯だけではなく矯正装置も清潔にする

  • 半年に一度、歯科クリニックで専門的な口腔ケアをしてもらう

  • 虫歯になりにくい食生活を意識する

プロから歯磨き方法を学ぶ

歯科クリニックで、歯ブラシの正しい磨き方や角度、力加減についてプロから教わりましょう。歯科矯正中は、フロスや歯間ブラシ、タフトを利用して歯磨きをする必要があります。

どの道具(フロス・歯間ブラシ・タフトなど)を使うかは、その人の歯並び・矯正方法によって異なるので、歯科衛生士のアドバイスを受けてみましょう

自分では歯磨きができていると思っていても、実際には磨き残しの癖がある場合が多いです。自分の磨き残しの癖を知るには、歯磨きチェックという磨き残しに赤い色がつくものを使うことをおすすめします。

歯だけではなく歯科装置も清潔にすること

ワイヤー矯正中は装置周辺に汚れが溜まりやすく、マウスピース矯正中はマウスピースもきれいに洗う必要があります。

ワイヤー矯正中の口腔ケアは、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやタフトブラシも使いましょう。装置と歯との間に残った食べかすは、歯ブラシのみで落とすのが難しいからです。

矯正用マウスピースは、柔らかい歯ブラシを使って水洗いするか、入れ歯用やマウスピース用の洗浄剤を使って洗浄するのもよいでしょう

半年に一度は専門的な口腔ケアをしてもらう

歯科クリニックで専門的な口腔ケアをしてもらうことで、普段行き届かない所まできれいにケアできます。専門的な口腔ケアは虫歯予防になりますし、万が一虫歯ができても早期発見できます。

虫歯になりにくい食生活を意識する

虫歯は、口の中に虫歯菌と糖質の2つが揃ったときに発生します。そのため、虫歯になりやすいショ糖を多く含むものをできるだけ避けるのも、虫歯予防として有効

また、食べたらすぐに歯磨きすることも意識しましょう。

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矯正と虫歯に関するよくある疑問

頬を押さえる表側矯正中の女性

ここからは、矯正と虫歯に関してよくある疑問に答えていきます。

矯正の痛みと虫歯の痛みのとの違いは?

矯正中の痛みとは、歯を動かすための力による痛みや、矯正装置によって口腔内が傷つくことによる痛みなどがあります。

歯を動かすための力による痛みには、ギューっと押されるような圧迫感があります。口腔内が傷つくことによる痛みは、口内炎ができたときの痛みに近いでしょう。

一方で虫歯の痛みは、ズキズキとした痛みだったり、冷たいものを食べたときのキーンとした痛みだったりします。ただ痛みの感じ方には個人差があり、区別がつかないこともありますので、矯正中に気になる痛みがあればドクターに相談してみるのが吉です。

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虫歯になりにくい矯正方法とは?

デンタルフロスを使う女性

矯正中の虫歯が心配な方は、マウスピースを使った矯正方法を検討するのも一つの手です。なぜならマウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて虫歯になるリスクが少ないためです。

マウスピース矯正なら取り外して歯磨きできる

ワイヤー矯正は装置の取り外しができないため、歯磨き時に工夫が必要です。その点マウスピース矯正は取り外して矯正前と同様に歯磨きできます。

万が一虫歯になったときにも、マウスピースを外すだけなので虫歯治療の対応がしやすいでしょう。

マウスピース矯正には注意点も

「矯正中の虫歯が心配だからマウスピース矯正にしよう」と思っても、歯並びの状態によってはマウスピース矯正ができないケースがあります。矯正方法は自分の希望で選べるものではなく、ドクターによる診断が必要です。

また、マウスピース矯正はワイヤー矯正とは異なり、装着中は飲食ができません。気軽に間食ができないことがデメリットと言えますが、「その分ダイエットになった」という人もいます。

矯正前に虫歯がないかどうか確認してもらおう

矯正は虫歯の治療後に行うのが望ましいです。矯正前に気になる症状がある場合は早めに歯科クリニックに相談にいきましょう。

もしも矯正中に虫歯になっても、ごく初期の場合は経過観察で済む場合もあります。ただ、痛みが出るほどの段階の虫歯の場合、矯正を中断する必要も。矯正の痛みか虫歯の痛みかわからないこともあるため、気になる症状があれば早めに相談するのがいいでしょう。

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