インビザライン中は虫歯になりやすい?予防方法や矯正中に虫歯になった時の対処法

インビザラインの矯正期間は、1年半〜3年と長期に渡ることから、矯正中に虫歯になったらどうしようと心配になってしまいますよね。
確かにインビザラインは、取り外しが可能で歯磨きしやすい矯正方法ですが、誤って装着すると虫歯のリスクが高まります。
そこで本記事では、インビザライン矯正中に虫歯になる原因やなったときの対処法について解説。
矯正中の虫歯予防についても紹介しているので、インビザライン矯正中に虫歯になりたくない人はぜひ参考にしてください。
また今回は、インビザラインと虫歯に関する専門的な情報をお届けするために、赤坂さくら歯科クリニックで院長を務める土黒さくらさんにご監修いただきました。

土黒 さくら
2014年に鹿児島大学歯学部を卒業し、同年に東京医科歯科大学 臨床研修歯科医として従事する。2015年に大型医療法人グループ歯科医院に勤務し2016年に分院長就任。2018年港区赤坂の歯科医院に勤務し、2020年赤坂さくら歯科クリニックを開院。2023年 医療法人社団 桜麗会を設立。日本口腔インプラント学会・日本歯周病学会・日本顕微鏡歯科学会に所属。
目次

ワイヤー矯正と異なり、矯正器具(マウスピース)が取り外せるインビザラインは、比較的虫歯予防がしやすい矯正方法です。
しかし、22時間という長時間マウスピースを装着しなければならないインビザラインも、通常よりは虫歯になりやすい口腔環境になっています。
インビザライン中に虫歯になるのは主に3つの理由があります。
唾液が歯に届きにくくなるから
インビザラインのマウスピースを装着すると、「口の中が乾燥しやすくなる」「歯がマウスピースで覆われる」などの理由から唾液が歯に届きにくくなります。
でも一体なぜ、口の中が乾燥しやすくなるのでしょうか?
理由は、インビザラインのマウスピースの厚さが関係しています。
インビザラインのマウスピースの厚さは0.5mm。
上下を合わせると1mmの厚さにまでなるため、装着すると通常時よりも唇が閉じにくく、口の中が乾燥しやすくなります。
さらに、マウスピースが歯をカバーしているため、より唾液が届きにくい状況に。
唾液には虫歯を予防するための、自浄作用(食べかすや虫歯菌を洗い流す)・抗菌作用・際石灰化作 用(虫歯菌によって溶け始めた歯を補修する)などがあるため、歯に届きにくくなることで虫歯のリスクを高めてしまいます。
アタッチメントが歯磨きの邪魔をするから
アタッチメントは、インビザラインの働きをサポートする重要な役割を持っています。
アタッチメントは直接歯につけているものなので、取り外しはできません。
このアタッチメントの周りや歯との段差に汚れが溜まりやすく、小さな突起状の形が歯磨きの邪魔をするため、丁寧にブラッシングしないと虫歯になりやすいです。

マウスピース矯正中に虫歯になりやすいって本当?原因や対処法を解説
