マウスピース矯正にかかる期間を歯並び別に解説!1ヶ月の変化も紹介
マウスピース矯正の期間を知りたいですか?本記事ではマウスピース矯正の治療期間の目安を出っ歯やすきっ歯などの症例別に紹介。1か月の変化の様子も紹介しますので、マウスピース矯正検討中の方は必見です。

古川雄亮
大阪心斎橋矯正歯科 院長。歯学博士。東北大学歯学部卒業。九州大学大学院歯学府博士課程(歯科矯正学専攻)修了。日本矯正歯科学会所属。歯医者お悩み.com管理人。直近の研究実績「カンボジアのHIV感染感児におけるCD4細胞数と口腔内衛生管理の関連性について(2019, Scientific Reports)」。代表記事「ボリビアにおける歯科医療の実態とは?」。
「マウスピース矯正の治療期間ってどのくらい?」
「1ヶ月でどれくらい歯は変化するの?」
「出っ歯やすきっ歯のマウスピース矯正にかかる期間って?」
こう考えていませんか?
本記事では、部分矯正や全体矯正の種類別、すきっ歯・出っ歯・八重歯などの症例別でマウスピース矯正の治療期間の目安を紹介します。
これからマウスピース矯正をはじめようとしている方は必見です。
【本記事の要点】
マウスピース矯正の期間の目安は3ヶ月〜2年で、後戻りを防ぐ保定期間も必要
マウスピース矯正の3Dシミュレーションでは1ヶ月の変化の予測があらかじめ確認できる
マウスピースの装着時間を守らないと矯正期間が長引く可能性がある
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マウスピース矯正の期間の目安は、歯並びの状態や矯正の種類によっても異なりますが、3ヶ月〜2年程度です。
前歯中心の部分矯正
奥歯は矯正せず、笑ったときに見える範囲(前歯)を中心に矯正する場合、数ヶ月で終わる可能性があります。
たとえば、すきっ歯だけを改善したい場合、3ヶ月程度で隙間を閉じることも可能でしょう(*個人差はあります)。
八重歯に関しては隙間が足りないことが原因であるため、全体矯正での改善がメインになると思います。
最後に出っ歯ですが、どのくらい出っ歯を引っ込めたいか次第で治療期間が変わります。たとえば、下記の例です(*個人差があります)。
例1「前歯のバランスを整えることで出っ歯感を和らげたい」
→3〜6ヶ月(*個人差があります)例2「抜歯をしないで出っ歯感を改善したい」
→6〜12ヶ月(*個人差があります)
※「出っ歯だけでなく、口元も引っ込めたい」という方もいらっしゃいますが、この場合は抜歯をして前歯を下げることをおすすめします。部分矯正では口元突出感の改善は難しいです。
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奥歯を含めた全体矯正
全体矯正の場合、前歯以外に奥歯の噛み合わせや歯並びを改善することに加え、八重歯や出っ歯の改善もしやすくなります(改善のために抜歯をして隙間を作るケースが多いです)。
奥歯を含めた矯正の場合、抜歯するかしないかでも治療期間が大きく変わります。少なく見積もっても1-2年くらいはかかるでしょう。
前歯のみの部分矯正は1年以内で終わる可能性が高いですが、奥歯を含めた全体矯正は年単位の治療になることが多いです。
※抜歯をするかしないかでも矯正治療の期間がかかります。抜歯をする場合、抜歯をした後のスペースを利用して八重歯を歯列の中に移動させたり、出っ歯を引っ込めたりします。残ったスペースは奥歯を動かすことで最終的に閉じていく必要があるため、抜歯をしないで治療するよりも時間がかかります。
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本題に入る前に、マウスピース矯正には2つの期間があることを説明しておきます。非常に大事な内容ですので、できれば読み飛ばさないでご覧ください。
- 矯正力で歯を動かす期間
歯並びを整えるために、マウスピースによる矯正力をかけて歯を動かしていく期間です。歯のねじれや出っ歯、歯と歯の間の隙間など、歯並びや噛み合わせを治療するための時期になります。
歯並びや噛み合わせの悪さには個人差があるため、3か月で終了する方もいれば、1年以上の治療期間になる可能性もあります。
※成人男性の場合、あごの骨が硬く歯が動かしにくいなど、年齢や性別などの要因も治療期間に影響します。若い方の場合は骨の代謝が活発で歯は動きやすいです。ただ、高齢の方でも矯正治療を受けること自体は可能ですし、高齢で歯の残っている方も増えている傾向があるのか、矯正治療を受ける方も増加しています。

- 歯並びの後戻りを防ぐ保定期間
マウスピースによる力で歯を動かした後、歯並びが元に戻ること(後戻り)を防ぐ期間があります。
実は、矯正治療では最も大事な期間です。後戻りを防ぐ装置のことを「リテーナー」と一般的に呼ばれています。
リテーナーの装着期間(保定期間)の考え方がさまざまですが、歯を動かす期間と同じ期間は少なくとも装着するのをすすめることが多いです(たとえば、1年間歯を動かす期間があった場合、1年間は保定期間という考え方です)。
後戻りを防ぐリテーナー装置の種類ですが、取り外しのできない固定式タイプと、取り外しのできる可撤式タイプの2つがあります。
固定式のリテーナーは前歯の裏側にハリガネを接着剤で装着してしまうため、ご自身で取り外しができません。基本的に半永久の装着(専門用語で永久保定)をおすすめします。
「一生涯装着しないといけないの?」って思った方もいらっしゃるかもしれません。どうしても外したい場合、歯科医院にお願いすれば、取り外すことは可能です。
ただし、固定式のリテーナー装置を装着している方はすぐに慣れ、取り外すこともなく何年も装着している方がほとんどです。
「リテーナー装置を〇年装着すると安全」といった根拠がないので、後戻りを防ぐために装着したままを強くおすすめします。
「固定式のリテーナーは嫌だから、取り外しのできるタイプがいい!」という方も当然いらっしゃるでしょう。取り外しのできるリテーナーはマウスピースとほとんど同じ構造です。
取り外しのできるメリットは大きいですが、取り外しをしてしまう時間が長いとあっという間に後戻りしてしまいます。
特にリテーナー期間に入ってから数ヶ月は非常に後戻りしやすい期間です。できるだけ1日20時間以上を目安に装着しましょう。
※一般的に、マウスピース矯正の場合、1日20時間以上の装着が推奨されます。リテーナーを1日20時間装着することはあまり苦ではないかもしれませんね。
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マウスピース矯正にかかる期間は症例によっても異なります。ここではマウスピース矯正でよくある症例である出っ歯・すきっ歯・八重歯の実際の治療にかかった期間を紹介します。

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すきっ歯
すきっ歯のマウスピース矯正にかかる期間の目安は半年から1年程度です。Oh my teethのマウスピース矯正の症例では約3ヶ月で完了したケースがあります。

総額:33万円 (税込)
期間:3ヶ月
備考:非抜歯/部分矯正/研磨処置込
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出っ歯
出っ歯のマウスピース矯正にかかる期間の目安は7か月から2年程度です。Oh my teeth のマウスピース矯正の症例としては、約3ヶ月で完了したケースがあります。
総額:33万円 (税込)
期間:3ヶ月
備考:非抜歯/部分矯正/研磨処置込
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八重歯
八重歯のマウスピース矯正にかかる期間の目安は3ヶ月から2年程度です。Oh my teeth のマウスピース矯正の症例としては、16ヶ月(1年4ヶ月)で完了したケースがあります。

総額:66万円 (税込)
期間:16ヶ月
備考:非抜歯/全体矯正/研磨処置込
\あなたの歯並びいくらでなおる?/
Oh my teethの症例はこちら
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マウスピース矯正を検討中の方にとって、「どれくらいで歯が動くのか」という点は非常に気になるのではないでしょうか。
マウスピース矯正は歯の移動経過を最初にシミュレーションできるので、1か月ごとの経過も予測ではあるが事前に確認できます。たとえば、以下はOh my teethで作成したシミュレーション動画です。
Oh my teethでは基本的に1週間を1Stepとしてマウスピースを交換していきます。つまり上記のシミュレーション動画で言うと、4Step分ごとの変化が、おおよそ1か月あたりの歯の移動の経過予測です。
以下の動画では出っ歯のシミュレーションについて詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
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矯正治療の期間が長引いてしまうNG行為を3つ紹介します。
NG行為をすることにより、予期せぬ歯の移動が起こるなどし理想の歯並びを手に入れられなくなってしまうので、十分注意しましょう!
マウスピースの装着期間が短い
マウスピースを長く装着することは矯正が成功する上で非常に大切です。1日20時間の装着が必要なのに、数時間しか装着していない場合、ほとんど歯が動かないでしょう。
特に、歯のねじれ(捻転)が強い方はしっかりと装着しないと中々改善しないこともあります。
※下の前歯はほかの歯よりも小さく、マウスピースの力が作用しにくい箇所になります。装着時間が短いと下の前歯の歯並びが最終的に上手く改善しなかったということもあり得ます。
※ワイヤー矯正の場合、装置の取り外しができないため、24時間矯正力が歯にかかり続けます。矯正による歯の移動は確実ですので、治療期間が延びてしまった場合、術者(ドクター)による治療技術が問題であることもあります。また、ワイヤー矯正の場合、噛み合わせを作るために顎間ゴムを患者さん自身に装着してもらいますが、ゴムを装着しないと矯正治療が進まないことはあります。
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鎮痛剤(痛み止め)の常用
矯正をはじめると誰しも経験するのが、歯に矯正力がかかることによる痛みや違和感です。およそ、12時間経過すると痛みや違和感が強く出現します。一般的に2−3日経過すると痛みが和らぐことが多いです。対処法としてロキソニンなどの痛み止めを飲んでもらうこともあります。
一般的に、矯正による痛みは矯正が進むにつれて少なくなってきます。ただし、人によっては痛みに敏感な方もいらっしゃるので痛み止めを頻繁に飲む方もいらっしゃるでしょう。
痛み止めを飲む頻度が多いと、骨の代謝を抑制してしまうため、歯の移動が遅くなる可能性があります。
たまに飲む程度(頓服としての服用)であれば矯正による歯の移動に大きな影響を及ぼす可能性は低いですが、毎日のように飲むこと(常用薬に近い服用)は要注意です。
マウスピースの管理を雑にする

マウスピースは専用のケースに入れて保管することになっています(上画像参照)。たとえば、外食してマウスピースをティッシュに包んだまま忘れてきてしまった、ポケットにマウスピースを入れたまま洗濯機に入れて壊れてしまったなどの事例があります。
マウスピースが破損・紛失してしまうと、再製作が必要な場合があります。再製作が必要な場合、一つ前のマウスピースに戻って装着することになるので、その分治療期間が延びてしまいます。
また、マウスピースのケースが破損したり紛失した場合、歯科医院の受付で購入することが可能です。Amazonや楽天市場などの通販サイトでも購入することは可能です。
※新しいマウスピースに交換する直前に破損・紛失した場合、ドクターの判断で新しいマウスピースに早めに交換することもあります。
ブラッシングをしっかりしない(矯正中に虫歯・歯周病の治療が必要になった)

矯正中に歯磨きをしないと虫歯や歯周病になるリスクが当然上がります。たとえば、虫歯の治療が必要になった場合、虫歯を治療することにより歯の形が変わってマウスピースがはまらない可能性があります(上画像参照)。
マウスピースがはまらなくなると、新しく歯型をとって再製作になります。新しいマウスピースが届くまで矯正治療は中断になるため、矯正の治療期間は延びることになります。
場合によっては追加費用がかかるため、時間とお金を無駄にしないためにも、矯正中はしっかりと歯を磨きましょう。
※ワイヤー矯正は固定式の矯正装置を使用するため、マウスピースのように取り外しが自由にできません。ワイヤーやゴム、ブラケットが歯に付いている状態で歯を磨く必要があるため、歯ブラシ以外にも歯間ブラシやタフトブラシなどのツールも用いて上手に磨く必要があります。
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マウスピース矯正期間にばらつきがあるのは、そもそも歯並びの状態に個人差があるからです。
部分矯正で整えられるケースもあれば、全体矯正でないと対応できないケースもあるので、まずはご自身の今の歯並びの状態をしっかり検査してもらうことが重要です。
また、マウスピース矯正期間を長引かせる原因として多いのが、装着時間が短すぎること。
そのためマウスピース矯正の期間をなるべく早めるには、装着時間をしっかり確保することが大切になってきます。
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