インビザラインは医療費控除の対象?適用条件や申請方法まとめ
インビザラインは医療費控除の対象です。しかし、控除の対象となるのは美容目的ではなく噛み合わせなどの機能を改善する目的の場合のみ。本記事ではインビザラインの医療費控除のやり方や対象となる条件について分かりやすく解説。 インビザラインで医療費控除を活用したい人は必見です。
木村真由美
Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。
「インビザラインも医療費控除できる?」
「そもそも医療費控除って何?やり方は?」
結論をいうと、噛み合わせを治す目的の矯正であればインビザラインも医療費控除の対象となります。
もし「私は見た目を改善したいから違うかな」と思う人でも、歯科医師が噛み合わせの治療も必要だと診断すれば対象となります。
しかし、医療費控除についてよくわからなかったり、面倒くさそうで申請を諦めている人も多いのではないでしょうか。
確定申告が必要と手間もありますが、申請すれば所得税や住民税が安くなったり、還付金があることで結果的にインビザラインの費用を軽減できたりと嬉しいこともありますよ。
そこで、本記事ではインビザラインで医療費控除できる条件や、申請方法について解説します。
いくら戻るかわかる計算方法も紹介しますので、インビザラインの医療費控除に興味がある人はぜひ参考にしてください。
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医療費控除とは、1月1日から12月31日間での1年間で支払った医療費が、合計10万円以上になった場合に受けられる所得控除のことです。
(「県外など一緒には暮らしていないが、仕送りをしている子ども」「働いていて扶養控除から外れている妻」も含めた家族全員の医療費合算でOK)
矯正費用も医療費に含まれるため、インビザラインも医療費控除できます。
ただし、「噛み合わせ(機能)に問題があるから歯科矯正が必要」だと歯科医師に診断してもらわなければなりません。
たとえば、出っ歯や受け口、噛み合わせが安定しないほどガタガタの歯並びなどが「機能的に問題がある」に該当します。
「前歯だけ整えたい」など見た目の改善目的の矯正は対象外となるので注意が必要です。
医療費控除を申請すると、自営業の人は納める所得税が安くなり、会社員の人は所得税の一部が還付されるため、節税または結果的にインビザラインの費用軽減につながります。
そして、税金が抑えられると住民税が安くなるのです。
ただし、1〜2ヶ月後に還付金が振り込まれる医療費控除と異なり、住民税は「去年より安くなった住民税を払う」という違いがあります。
また、インビザラインの費用目安は70万〜100万円と高額なので、それだけで「1年間で支払った医療費が合計10万円以上」をクリアできるのもメリットといえるでしょう。
医療費控除は申告者によって還付金の額が変わります。
所得の多い人が申請した方が戻ってくる金額が大きいのでお得ですよ。
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インビザラインで医療費控除の対象となるものは、「インビザライン矯正のためにかかった費用全般」です。
しかし、ならないものもあるので注意しましょう。
レントゲンなどの精密検査料・矯正診断料
インビザライン装置代
通院ごとにかかる調整料
交通費(電車やバスなどの公共交通機関)
付添人の交通費
処方薬の費用
その他、ドラッグストアで購入した医薬品や病院の治療費なども合わせて申請できます。
申請の際に領収書や診断書が必要になるので、なくさないように気をつけましょう。
自家用車のガソリン代
駐車場代
セラミックなど審美目的の治療費
ホワイトニング費用
分割払いの手数料や金利
子どものインビザライン矯正の場合
子どものインビザライン矯正は医療費控除の対象となるケースがほとんどです。
ただし、歯科医師が「歯並びや噛み合わせの乱れが子供の成長に悪影響を与える可能性があるため、歯科矯正治療が必要」と診断しなければいけないので、担当医に確認が必要です。
大人のインビザライン矯正の場合
大人のインビザライン矯正は、審美目的と診断されることもあるので注意しましょう。
一方で、「見た目改善のためにカウンセリングを受けたら噛み合わせも直す必要があった」というケースもよくあります。
自分は見た目の改善が目的であっても、噛み合わせを治す必要があったなら、医療費控除の対象です。
診断書に噛み合わせの改善が目的であることが書かれているかどうかがポイント。
医療費控除の対象になるか気なったときは、歯科医師に相談してみましょう。
インビザラインを含む医療費控除は以下の流れで申請します。
必要書類の準備
医療費控除の明細書を作成
確定申告書を作成
確定申告書を提出
なお、会社員の人は年末調整とは別に、個人での確定申告が必要です。
①必要書類の準備
まずは医療費控除を申請するのに必要な書類を準備します。
以下のものが必要です。
確定申告書:税務署や国税庁のHPからダウンロード可
源泉徴収票:医療費控除を申請する年のもの
医療費控除の明細書:国税庁のHPからダウンロード可
インビザラインの診断書:噛み合わせ治療が目的であることを記載していることが重要
医療費通知書
マイナンバーカードなど本人確認書類
印鑑
②医療費控除の明細書を作成
1年間でインビザラインにかかったあらゆるものの領収書や公共交通機関の記録と、家族の医療費も含めて、記録を確認しながら記入します。
使用した領収書の提出義務はないですが、白色申告5年間、青色申告7年間の保管義務があるので捨ててはいけません。
年ごとにファイルに分けて保管するとわかりやすいですよ。
参照:国税庁「医療費控除の明細書」
③確定申告書を作成
以前まで会社員の人は確定申告書A、自営業の人はBの用紙と別れていた確定申告書ですが、2023年より確定申告Aの様式がBに統合され、新様式になっています。
これにより、職種に関係なく「令和⚪️年分の所得税及び復興特別所得税の申告書」に記載します。
源泉徴収票を確認しながら確定申告書に沿って記入しましょう。最寄りの税務署に聞いても教えてもらえます。
参照:https://www.freee.co.jp/kb/kb-kakuteishinkoku/preparation/
また、e-Taxを利用する場合、マイナポータルを連携させると便利です。
申告に必要な1年間の各種証明書のデータを一括取得し、確定申告書へ自動入力できます。
マイナポータル連携には、利用者登録やe-Taxとの連携など事前準備が必要なので早めに確認しましょ
う。
参照:国税庁「マイナポータル連携特設ページ」
④確定申告書を提出
作成した医療費控除の明細書と確定申告書を最寄りの税務署へ提出します。
持参してもいいですし、郵送やe-Taxを利用すればオンラインで完了できます。
確定申告書の提出期間は、毎年2/16〜3/15。
医療費控除は5年前まで遡って申告できるので、申告忘れがあればやっておきましょう。
使用した領収書などの書類は、確定申告提出後も、7年間の保管が定められています。
還付金は振り込まれるまで1〜2ヶ月ほどかかります。
また、インビザライン矯正が数年に渡る場合は1年ごとに申請します。
実際、申請するとどのくらいの金額が戻ってくるのか気になりますよね。
以下の計算式に当てはめて計算すると、おおよその額がわかるようになっています。
1年間に支払った医療費総額ー生命保険料などの補てん金ー10万円=医療費控除の額
医療費控除の額✖️所得税率=還付金(戻ってくる金額)
1年間に支払った医療費総額ー生命保険料などの補てん金ー(所得✖️5%)=医療費控除の額
医療費控除の額✖️所得税率=還付金(戻ってくる金額)
具体例は以下の画像を参考にしてください。
以下の早見表から当てはめることもできます。
正しいものは源泉徴収票に記載されているので、あくまでも参考程度に計算してください。
税率は変わることもあるので最新のものを国税庁HPで確認しましょう。
<2023年の税率>
課税される所得金額 | 税率 |
|
1,000〜194万9,000円 | 5% | 0円 |
195万〜329万9,000円 | 10% | 97,500円 |
330万〜694万9,000円 | 20% | 427,500円 |
695万〜899万9,000円 | 23% | 636,000円 |
900万〜1799万9,000円 | 33% | 1,536,000円 |
1800万〜3999万9,000円 | 40% | 2,796,000円 |
4000万円以上 | 45% | 4,796,000円 |
参照:国税庁「所得税の税率」
歯科矯正の医療費控除はいくら戻る?計算方法や必要書類を詳しく解説
インビザラインは医療費控除対象となり、確定申告で申請できます。
ただし、噛み合わせを治す目的の矯正でないと対象になりません。
会社員の人は、個人で確定申告をしなければいけないのが大変かもしれませんが、節税やインビザライン費用の軽減に繋がるのでぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
まずは、インビザライン矯正で噛み合わせを治す必要があるか診断してもらうために、歯科医師に相談してみましょう。
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